お仕事Q&A集
お仕事に関するQ&Aを集めたものです。疑問に思っていることや教えて欲しいことがありましたらどしどしお寄せ下さい。オフィスタ顧問社労士の大滝先生・馬場先生がお答えしてくれます。

大滝岳光
社会保険労務士/社団法人日本人材派遣協会アドバイザー/オフィスタ顧問社労士

馬場実智代
社会保険労務士/馬場実智代社会保険労務士事務所所長/オフィスタ顧問社労士




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ハケン質疑応答Q&A集100問  無料配布中 →こちら


Q174.私は企業の人事担当者ですが、書類上のことで教えてください。企業が派遣会社と結ぶ契約の際に、労働者派遣法第35条、則第27条、則第27条の2、則第28条に基づく通知書というものが併せて送られてきます。労働者の氏名等と一緒に年齢帯が通知されています。記載は年齢が明示されているわけではなく、「18歳未満」・「45歳以上」・「それ以外」の三項目のいずれかにチェックが付いてるいるだけです。18歳未満であることを通知するのは意味が分かるのですが、45歳以上であることを派遣先に通知する意味は何ですか。
A.かつての労働者派遣法の規定には、専門26業務でなくても45歳以上の中高齢者には派遣期間の制限において例外が認められていたのです。しかし、現在はそのような法規定はありません。現在は60歳以上の者に期間制限の例外があるだけで、45歳以上であるということを派遣先に伝えたところで派遣法上において一部規定が排除されるという例外や特典はありません。従って派遣法を改正する際に、規則の第28条は改定されるべきであったと思います。 現在では、45歳以上は中高齢者に該当しますので、派遣先にこの労働者を使用する際には安全と健康に十分配慮するようにしてくださいということを伝えるくらいしか書類上の意味はありません。

Q173.私はハケンではたらいています。現在の勤務先企業は自社ビルで4階建てでエレベータ完備です。私の職場は4階フロアーですが、会社の方針で経費削減のためエレベータを廃止することが決まりました。4階まで階段で昇るのは無理とは言いませんが今までより不便です。当初の雇用条件が一方的に変わるのはおかしいと異議を申し立てられますか。なお、契約書にエレベータの有無についての記載などはありません。
A.ハケンスタッフの労働条件は、労基法15条、労働者派遣法34条で規定されるほか、派遣先の就業規則等によって規定されています。が、エレベーター使用については労働条件となっていないのが普通ですので、労働条件違反を主張するのは無理があるように思います。ただ、労働安全衛生法第3条では、事業者(派遣先も適用があります)は、快適な職場環境の実現と労働条件の改善を通じて職場における労働者の安全と健康を確保しなればならないとされておりますので、派遣先企業の対応は労働安全衛生法第3条の趣旨に反するようにも思えます。しかしながら、労働安全衛生法3条は企業の努力義務ですし、4階程度であれば足とか膝が悪いなど特別な事情がない限り、エレベーター使用を派遣先に強制させることはできないものと考えられます。

Q172.私は子供の手が離れてきたので社会復帰をしようと考え、週3日パートでお仕事を探そうと思い、ハローワークへ相談に行ったところ「東京都の最低賃金は1,041円でパート勤務なら大体時給で1,100円くらいが相場ですね」と言われました。そのくらいだろうなと思い帰宅して何気なく求人サイトを見ているとハケンで週3日でも時給1,200円とか高額な時給が募集されています。中には1,800円などおよそパートとは思えないような異常な高時給のものも見受けられます。どうして求人誌や求人サイトはこんなに時給が高いのですか?
A.法律の相談ではないので私の個人的な見解となりますが、ハローワークは公的機関なので募集と実際の条件が違った場合には求人会社に行政指導が入ります。対して求人サイトは民間が運営しております。賃金を高くして募集しないと人が集まらないので(注目されないので)、職安の条件より高く架空設定されることが多いのです。求人サイトには時給1,800円としていても、実際は「応募してきた求職者のスキルが1,200円程度だったのでその額でしか契約できません」というトラブルが多く、厚労省では、そういう求人サイトのやり方は「妥当ではないが違法でもない」として、指導できないと回答しています。全部が全部そうだというわけではありませんが、あまりに賃金が世間相場とかけ離れていたら注意して、応募されるのがよいかと思います。

Q171.私は育児とお仕事の両立を目指し、週2〜3日だけハケンで就業したいと思っています。出産後ブランクが5年ほどあり社会からも実務からも遠ざかっていますので自信がありません。パソコン作業も長らく行っていないので即戦力にはならないと思っています。これでは派遣会社に登録してもお仕事は紹介してもらえないだろうなと思っていた矢先に「お人柄を重視する案件あります」と担当者から連絡が来ました。本当はパソコン操作ができる人が欲しいそうなのですが、人柄が良ければパソコンができなくても採用されるという事らしいです。派遣は業務スキルで選考されるものだとばかり思っていましたので、人柄で内定がもらえるなら応募したいです。業務スキルはなくても派遣では人柄もスキルとみなしてもらえるものなのでしょうか。
A.人柄もヒューマンスキルと呼ばれ立派なスキルになります。ただ、会社は基本的に業務のスキルを持った人材を求めています。当初は人柄さえ良ければよいと云っていた会社でも担当者が変われば、やはり業務スキルがないと仕事が回わらないとして、スキル不足を指摘されてしまうことも想定されます。 そのため、内定が決まってもスキルを磨くための努力は続けていく必要があると思います。ヒューマンスキルだけでなく業務スキルでも会社に貢献できるように頑張ってください。

Q170.私は教員免許を取得して教師になるため様々な学校・学園の教員募集に応募しましたが全て不採用でした。どのような形でもいいので教師として働きたいのですが、人材派遣会社に依頼して教員のポストを探してもらうことはできますか。また、ハケンで教師として就業することは可能でしょうか。公立学校でも私立学校でも構わないので教壇に立ちたいのですが。
A.ご質問につきまして以下の通り回答いたします。 労働者派遣法では、派遣ができない業種があります(建設業とか警備業、医療従事者等)。しかし、教員については派遣が禁止されておりません。従って人材派遣会社に依頼して教員のポストを探してもらうことも、派遣で教師として就業することも法律上は可能です。 ただ、教員についてはその責任の重さから派遣先となる各学校が教師を派遣で受け入れている例は極めて少ないのが実情です。期間雇用の臨時の教師として募集している学校は多いと思いますので、有料職業紹介の許可を受けている派遣会社に派遣ではなく職業紹介として、教師の職業紹介を依頼してみてはいかがでしょうか?
Q169.私はワークライフバランスがしっかりしている会社(イクメン企業アワード受賞企業)での就業を希望していますが、自身でそういう会社を探すのは困難です。そういう会社はハケン会社に依頼すれば探してもらえますか。また、出生率は上がっているのでしょうか?例えば、2人目以降の出生率、子育てをする職員の増加率を教えて欲しいです。
A.グランプリ受賞企業へ直接電話にて確認したところ、企業としては、両立支援を目的とした取り組みをしているので、個人のプライバシーにかかわる2人目3人目の出生などといった事は自社の統計の対象としていないとの回答でした。私もそのように思いますし、厚生労働省雇用機会均等室でも受賞企業のその後の統計調査等は実施していないとのことでした。しかし、夫が育児に参加できる家庭は第2子以降の出生率が高くなっています。具体的な数値ではありませんが、イクメン企業アワード受賞企業などは男性の育児参加を支援しているわけですから、第2子以降の出生率や子育てをする育児者も増加傾向にあると考えてよいのではないかと思います。数ある派遣会社の中からオフィスタのように育児者支援を前面に出しているハケン会社に人材依頼をする企業であれば、当然ワークライフバランス推進企業だと想像できるのではないでしょうか。
Q168.私は経理のお仕事を専門的に覚えたくて、派遣会社A社に登録して、ある会計事務所でのお仕事を紹介されました。派遣会社の担当から「合否が出る前に派遣先の人と事前に会うことはできない」と言われましたが、どのような社風の会社さんで駅からの立地などが知りたかったので、実際に自分で勤務地を見に行くことにしました。会社の前で写真を撮っていると所長さんらしき人が「A社のスタッフさんですか?」と声を掛けて来ました。「よかったらお茶でも飲んでいきなさい」と言われ所長さんと社内を見せてもらったり、仕事のことなど雑談も含めて数時間話し込んでしまいました。これは事前面接に当たりますか。
A.派遣法では、派遣先企業が派遣社員を特定することを目的とする行為が禁止されています。その例として派遣先企業による事前面接が挙げられます。ただ、スタッフが派遣先の就業環境を知りたい(職場見学)とか自分のことを派遣先に知ってもらいたいとして行動する行為は禁止されておりません。よってご質問の行為は問題ないでしょう。「派遣社員を特定する行為」が禁止されている理由は、派遣先=雇用主とみなしてしまう恐れがあるからです。 今回のご相談の事例は、派遣会社も派遣先も強制はしておりませんので、結果として事前面接には当たらないものと考えられます。
Q167.私は先月までA社でハケンスタッフとして働いていましたが、今月からこの会社にパート社員として採用されることになりました。A社で同じ作業をしているパート社員の方やアルバイトの方は時給1050円だそうです。私はハケン期間中1200円の時給を貰っていましたが、この会社に雇用された場合、同一労働同一賃金制度により1050円に下がるそうなのです。この制度を拒否して従来の時給据え置きを請求できますか、またはハケンに戻れますか。
A.派遣時の時給が1200円であったとしても派遣会社とこのA社は別会社ですので1050円に賃金が下がったとしても雇用主が違う以上法律上問題とはなりません。  また、このA社が派遣元で、派遣社員から内勤の社員に変更になる場合、雇い主が同じであっても別個の契約であることから1200円から1050円に下がったとしても、その時給の賃金で契約するかどうかはスタッフの自由意思ですから契約した以上は不利益変更の問題にもならないものと考えます。同じ派遣先で働く場合は、同じ業種で責任も同じなら事実上契約は継続するものとして時給の据え置きを請求することはできますが、その条件で契約を結ぶかどうかは雇用主にも採用の自由がありますので拒否されてもやむを得ないでしょう。 なお、一旦内勤社員に雇用されたらその契約中は原則派遣には戻ることはできません。
Q166.私は企業の人事担当者です。繁忙期のため2月1日から3月31日までハケンをお願いしました。契約しているハケン社員が3月10日に交通事故に遭い、それ以降出勤することができなくなってしまいました。すぐに派遣会社に代替えの人材を3月11日から入れてもらいましたが、この場合予定通り3月31日で終了しても日雇い派遣に抵触しませんか?(企業人事担当者)
A.代替えのスタッフの雇用契約期間が3月11日から3月31日(つまり雇用契約期間が31日未満)となりますので業種が日雇派遣禁止業務であるときは、
・スタッフが60歳以上の高齢者である
・昼間学校の学生である
・世帯収入が500万以上である
上記のいずれかにも該当しない場合には、日雇い派遣の禁止に触れます(上記いずれかの該当者であれば31日未満のハケンが可能となります)。 派遣会社には無期雇用のスタッフか31日以上の雇用契約を締結したスタッフを送ってくれるように請求するしかありません。 但し、日雇い派遣と知っていながら受け入れた場合であっても派遣先が行政から指導されることはありません。指導の対象になるのはあくまで派遣元(派遣会社)となります。
Q165.私は企業の人事担当者です。先日、社員1名のコロナ感染が確認されました。人事部としては感染者を出勤停止させましたが、この労働者(Aさん)が感染者であることを他の労働者にも氏名も含めて周知する必要性がありますか。一歩間違えれば差別的な扱いなども懸念されるため、どこまで公表すべきでしょうか。
(a)当社の社員でコロナ感染者が発生したと公表するが、誰が感染したとは公表しない。Aさんは家庭の事情で暫く休みを取るとアナウンスする
(b)当社でコロナ感染者が発生したと公表する。感染者はAさんであると全社員に公表する。
A.コロナに感染した事実はプライバシー(人権)にかかわることですので、(b)の感染者はAさんであると全社員に公表するのは人権侵害として許されないものと考えます。但し、労働安全衛生法68条「会社は伝染病に罹った労働者は就業を禁止しなければならない」と規定しており、感染症予防法「インフルエンザ等の感染症の患者は公衆にまん延させるおそれがあるため、その恐れがなくなるまでの期間従事してはならない」とも規定されています。コロナ感染者に関しては、事業主も感染症に罹った労働者を働かせることはできないものと考えます。ただ、管理者(上長)と濃厚接触者に対しては休業措置の観点からAさんがコロナに感染した事実を告げることは合法であると考えます。なお、(a)の「Aさんは家庭の事情でしばらく休みをとる」とのアナウンスは微妙ですが問題ないものと考えます。 
Q164.私はハケンではたらいています。今年の暦では1月4日が月曜日でしたが、わたしの勤務している会社は1月6日(水)まで年末年始休暇でした。私は4日から働くことが出来たのですが、勤務先が定休日であればそれも当然かないません。契約書には休日は土日祝としか明記がないのですが、この場合1月4日〜6日の3日間は給与を請求できるのでしょうか。 ※勿論、できるとしてもそんな野暮なことはする気はありませんが参考までに知りたいです。
A.派遣会社と派遣先のとの間の派遣契約で1月6日まで年始休日となっていたとしても、派遣会社と派遣スタッフの雇用契約で土日祝が休日となっている場合には、14日(月)、5日(火)、6日(水)は、勤務日となりますので、派遣先の年始年末休暇で労務不能となった場合には、派遣スタッフに休めといったことと同じことになりますので、スタッフは労働基準法第26条により、派遣会社に対し休業手当の請求ができることになります。
Q163.私はある事情がありコロナワクチンを打っていません。企業の採用試験で「当社は高年齢の社員が多いためワクチン未接種の方は採用できない」と不採用になりました。そこで、派遣なら個人の情報を明かさなくてもよいとのことでしたので派遣会社の紹介で無事就業することができました。が、そこでも「ワクチン未接種のままなら次回の更新はいたしません」と派遣先から言われてしまいました。理由は「周囲の高齢な従業員の安全を守るための措置なのでご容赦ください」とのことでした。正社員でも派遣でもコロナワクチン未接種者は、勤労の機会を与えてもらえないのでしょうか。
A.コロナ未接種という理由だけで就業できないということはありません。ただ、会社には採用の自由がありますので、未接種者は採用しないとしても違法ではありません。会社に採用に自由が認められないのは、年齢(労働施策総合推進法)・性別(男女雇用機会均等法)・障害(障害者雇用促進法)・人権侵害(憲法)を理由に差別するケースです。コロナワクチンを接種するかしないかは本人の自由とされておりますので、それによる不採用が人権侵害に当たるかどうかが焦点になりそうですが、企業側の理由が「周囲の従業員の安全を守るため」であるならば、客観的にも合理的で社会通念上相当な理由があると考えられます。講学上、企業には採用の自由があり応募者には採用請求権が認められていないことから、この企業の対応は違法ではありません。
Q162.実は隠していますが私には過去に犯罪による前科があります。前職では採用試験の時にそのことを隠して入社したのですが、社内で過去が発覚し解雇されました。しかし、面接で前科があることを正直に話せばいつも不採用になります。そこで、ハケンなら私の過去を伏せたまま就業させてもらえるのではないかと思いました。派遣会社はスタッフの氏名・住所・連絡先などをはじめ個人情報を派遣先には公開しないと聞きましたが私の秘密も守ってもらえますか。
A.過去の犯罪歴はプライバシー事項ですので、採用試験のときに隠しても違法でも経歴詐称にもなりません(犯罪歴があるとなれない職種の場合は除く)。通常の人材派遣で就業するのであればプライバシーとして隠しても経歴詐称にはならないものと考えます。派遣会社は派遣労働者のプライバシーについては当然守らなければならないこととされており、派遣先に送る派遣労働者の情報についても法律で当然個人情報等を送ることは許されていません。ただ、プライバシーが漏洩する可能性もあるので、派遣会社に登録する際や就活においては犯罪歴などのプライバシー情報は隠した方が良いかと思います(会社側にとっては明らかにして欲しいでしょうが…)。犯罪歴を隠して就業することは心苦しいとは思いますが、今後犯罪には決して手を染めないこと、採用された会社の発展のために頑張るという姿勢を見せていくことの方が一番大事なことでしょう。
Q161.企業の人事担当者が人材を採用するときに、年齢や容姿で採否を決めてはならずあくまでスキルで判断すべきものと法律では定められております。以下の事項は「業務にならない=スキル不足」と判断され不採用になった例です。これらはスキルに準拠した判断を下したと言えますか。
(1)当社のお客様は高学歴の方が多く品性が求められる。彼の大らかすぎる性格は当社の「社風に合わない」ので採用しなかった。
(2)当社は若者向けアパレルなので自社の服を着て接客販売する必要がある。彼女は当社製品が「イメージする体形ではない」ので採用しなかった。
(3)長年の経験も知識も実績も十分あるのはわかるが、「年齢的に」その重労働をこなすには体力的に難しいと思われたので採用しなかった。
(4)知識も経験も有していて戦力にはなりそうだが、当社はスーツ勤務が「社規で定められている」のに私服勤務を強く熱望したので採用しなかった。

A.会社には原則として採用の自由が認められておりますが、年齢(労働施策総合推進法)や性別(男女雇用機会均等法)、障害者であること(障害者雇用促進法)を理由として採用差別が禁止されているほか、採用に当たってプライバシーの侵害等の人権侵害があってはならないとされています。
(1)会社が採用しなかったことについて、会社は上記の法令にも違反せず、人権侵害もないことから、採用の自由の観点から採用しなかったことについては違法ではありません。
(2)限界事例です。業務に必要なスキルの一種として体型による採用拒否は違法とまでは言えないかと思います。但し、アパレルブランドではなく一般の用品店等における店員の採用について体型による採用拒否をすることは人権侵害のおそれがあると考えます。しかし、会社は採用拒否の理由を公開する義務はありませんので、応募者が人権侵害を立証した場合に限り問題になりますが事実上それを証明するのは難しいかと思います。
(3)会社の採用の自由が優先されます。一見年齢差別とも見えますが、重労働で体力的に難しいというのであれば、採用拒否については会社には合理的な理由があるといえます。
(4)会社の採用の自由が優先されます。会社に法律違反も人権侵害もなく問題ありません。応募者にはそもそも採用請求権が認められておりません。ましてこの場合、私服勤務での採用請求が認められるはずがありません。

Q160.私はハケンで月・水・金だけA社で働いています。しかし、私は火・木・土は別のB社でパート社員としても働いています。いわゆるダブルワークなわけですが、この2社が同じ勤務日数で、同じ勤務時間で、同じ時給だった場合、雇用保険はどちらの会社で加入してもらうべきなのでしょうか。(質問者:40代女性)
A. 2社が同じ勤務日数、同じ勤務時間で同じ時給だった場合、雇用保険はどちらで加入しても構いません。ただ、A社を選択した場合は、B社に対してはすでにA社で加入していることを伝えることを忘れないでください。
(オフィスタ人事管理部からの補足)
雇用保険に加入できるのは週20時間以上の雇用契約を結んでいる方のみ対象となります。扶養の範囲内の社会保険と混同されている方もいらっしゃいますが、社会保険(健康保険・厚生年金保険)に加入できるのは週30時間以上の雇用契約を結んでいる方のみとなります。労働災害保険は勤務時間にかかわらず会社で加入されるものです。雇用保険はハローワーク、社会保険は社会保険庁、労災は労働基準監督署と各々取り扱う役所が異なりますので、加入資格要件や届出先も違うため、それぞれ別個のものと考えておくと良いでしょう。

Q159.私はハケンで働こうと思っています。希望の職種はモデルやCMタレントです。ただ、派遣会社の話ですと「芸能の仕事は必要な時に1〜2日だけの撮影で終わってしまったりということが多いので、事務職のように月〜金で安定して勤務先を確保できるわけではない」とのことです。そうなると私は日雇い派遣で働ける条件を満たしていない身分なので、芸能のお仕事は諦めるしかないのでしょうか。芸能事務所に所属するには敷居が高いし、自分で営業をかけて仕事を探してくる能力もありませんから、派遣会社を活用したかったのですが。(質問者:20代女性)
A.派遣法の観点から説明します。労働者派遣法では、一定の業種、高齢者、学生、一定の収入以上ある者の場合を除いて日雇い派遣(30日以内の雇用契約)が禁止されています。派遣モデルやCMタレントのように芸能の仕事は必要な時に1〜2日だけの勤務ということですので、モデルやCMタレントのお仕事は、「日雇い派遣」として禁止されることになります。自分で営業をかけてクライアントと委託契約を結ぶこともできないということであれば、モデルの事務所に直接雇用されるか(アルバイト契約など)、独立してモデル事務所と委託契約を締結するしか方法はないものと思います。残念ですが現状の立場では人材派遣会社をタレント活動の場として有効活用するのは難しいかと思います。

Q158.私はハケンで働こうと思っています。派遣会社の求人記事で気になるお仕事があるのですが、派遣先企業の内部事情や仕事内容のことで、就業前に確認しておきたい・質問したい・詳しく知りたい事項があります。派遣会社を通じて又聞きではなく、自分で直接派遣先の担当者に電話して聞きたいです。私は派遣先に電話して担当者に気になっている点を直接色々聞いてもいいのでしょうか。たは、どんな社風なのか実際に会社を訪問して見に行ってもいいのでしょうか。上司になる人は温厚そうかどうかなど直接会って色々話して会社の雰囲気など掴みたいのです。なみにこの派遣先に応募したいなというだけで、現時点で応募しているわけでも就業が決定しているわけでもありません、見てから応募しようかどうしようか決めようと思っていますがいかがなものでしょうか。(質問者:30代女性)
A.労働者派遣法では、派遣先が派遣スタッフを特定することは事前面接として禁止されていますが、応募者の方から(派遣先が同意している限り)、電話で担当者に問い合わせたり、どんな社風なのか実際に会社を訪問したりすることは禁止されておりませんから自由です。希望する職場かどうかは、実際に訪問してみなければわからないことがあると思います。ただ、注意しなければならないのは、派遣で働くつもりであるならば、訪問の際に訪問先の方からいろいろ質問を受けたり、派遣先から履歴書や職歴の提出を求められたりすると、先に述べた事前面接となってしまいますので注意してください。派遣会社の担当者が同行している場合には、その件につき派遣会社担当者から訪問先会社に注意はされているかと思いますが、お一人で行かれる場合はご注意ください。

Q157.私はハケンではたらいています。私の所属する派遣会社は育児者であったり障害者であったり高齢者であったり、いわゆる就業弱者と呼ばれる方々の雇用支援に力を入れています。そのため、育児者歓迎とか障害者を優先するとか高齢者に限定するとか、弱者に歩み寄った形の求人掲載が多いです。これらはどれにも該当しない若い独身の健常者からしたら差別に当たるのでしょうか。ちなみに私個人的には弱者救済は世の中にとって良いことなので異議を申し立てる気は全くありませんが。(質問者:30代女性)
A.明確に法律に規定しているわけではありませんが、会社には採用の自由が認められています。ですが、全く自由というわけではなく、採用の自由を制限する法律は3つあります。一つは、労働施策総合推進法で、高年齢であることを理由に採用差別してはいけない。二つは、男女雇用機会均等法で、性別で採用差別してはいけない。三つは、障害者雇用促進法で、障害者であることを理由に採用差別してはいけないと規定されております。その他、法律ではありませんが、人権侵害に係るような採用差別は違法とされています。ご質問の育児者歓迎、障害者を優先、高齢者に限定するような弱者救済のための採用行為は、誰の人権を侵害しているわけではありませんので、会社の採用の自由が優先され違法とは言えないものと思われます。

Q156.私はハケンではたらいています。派遣会社A社からZ社で勤務しています。同じ部署で同じ仕事をしている派遣会社B社から来ている同僚がいます。しかし、派遣会社A社から私がもらっている時給は1200円なのに、同僚は派遣会社B社から1300円の時給をもらっているそうです。同じ部署で同じ仕事をしているのに待遇が違うのは同一労働同一賃金制度からいっておかしいのではないでしょうか。(質問者:30代女性)
A.派遣労働者の同一労働同一賃金については、労働者派遣法では「派遣先均等均衡方式」と「労使協定方式」の2つの制度が採られています。国内の9割以上の派遣会社が労使協定方式を採用していますので、ここでは労使協定方式で説明します。遣労働者の賃金については、同じ業種の一般労働者の平均的な賃金額は賃金構造基本統計調査とか職業安定業務統計調査で毎年、時給単位で発表されていますが、この額以上でなければならないとされております。従ってA社から派遣されているあなたとB社から派遣されている派遣スタッフの時給が賃金構造基本統計調査や職業安定業務統計で示されている平均賃金額以上で設定されているのであれば、A社のスタッフとB社のスタッフで賃金額に相違があったとしても同一労働同一賃金制度の原則には反しないことになります。派遣における同一労働同一賃金制度について、別の派遣会社の派遣スタッフとの比較考量で問題になることはありません。

Q155.私はハケンではたらいています。一つの派遣先で3年間はたらいていました。先月終了しました。今は派遣先も派遣会社も退きましたが、個人情報の削除を申し出たところ、派遣会社からは雇用主は従業員の情報保管義務があるから一定期間削除できませんとの回答でした。個人情報保護法とは自身の情報を削除してもらえる法律ではないのでしょうか。(質問者:求職中の女性)
A.派遣会社は、労働者の雇い主となりますので労働者名簿、賃金台帳、及び雇入れ、解雇、災害補償、賃金その他労働関係に関する書類については3年間、賃金台帳の国税関係は7年間の保存をしなければならないとされております(労基法第109条)。また、派遣会社は派遣労働者の就労の実態については、派遣元管理台帳として作成・保存(派遣法第37条第2項)しなければならないことになっています。また、健康保険・厚生年金保険関係についての書類についても保存(健保規則第34条、厚生年金規則第28条)しなければならない法律上の義務を負っています。さらに派遣会社は派遣契約に関する書類を保存する義務があります。従って、これら様々な保管義務が課せられている以上、派遣労働者の個人情報を削除させることは、会社が云っている通り法律上不可能でしょう。

Q154.私は求職活動中です。社員募集でも派遣募集でも交通費全額支給のお仕事広告をみて応募してきました。しかし私は都心まで交通費が月3万円かかる遠い所に住んでいるため、何社受けても都内の仕事は合格しません。スキル不足などの理由で断られているのですが、本当は交通費で落とされていることは気づいています。そこで、会社に自分は交通費を1万円に下げて欲しいと直談判をすることはできますか。企業は交通費全額の広告を出していますが私本人の希望で交通費支給額を要求通り下げられますか。(質問者:求職中の女性)
A.賃金(交通費も賃金です)は労働条件の一つですので、労働者の同意があれば交通費全額支給としてあったとしても下げることは違法ではありません。 但し、企業は労働者の申し込みにより下げることの同意書をとっておかないと、会社から事実上強制されたと後でトラブルになることに注意です。

Q153.役職者が育児者になった場合、役職者に与えられた役割が遂行できていない(出張を要する定例会議に出られない等)場合、(役職をはずす以外に)不利益取扱いにならないような取扱いは何かありますか。(質問者:企業人事担当者
A.事例や状況にもよりますが、通常役職者で復帰する場合、求められている職務が遂行できるということを前提に会社が育児に配慮した仕事を与えることになると思います。役職者であっても、労働時間の管理をされていて、短時間勤務の制度、時間外労働の免除制度を利用できるのであれば、その制度を利用して、 時間外の出張はしないとか、短時間で働くことを選択するといったことも可能と考えます。トラブルにならないためには、育休開始時、復帰時に復帰後の役職、待遇、その他事前に労働者とよく話し合って双方の合意のもとに復帰後の仕事の内容を決めておくことが大切になります。具体的に法律に規定がない場合、「企業側はこのような取扱いをしようと思うが法律に抵触するかどうか?」といった視点で関係行政庁へ問い合わせて判断するのがよろしいかと思います。

Q152.私は企業の人事担当者です。ある部署の管理職から部下の女性が妊娠したため、つわり等がたまにあり、フルタイム勤務ができるような状況でもないので自宅待機を命じてもよいかと問い合わせがありました。産前休暇前で、本人は多少勤怠が悪くなったとしても勤務することを希望しているのですが、業務への影響の問題・本人の安静を心配しての両面からの上司判断でも、この場合に自宅待機命令を出すと不利益な取り扱いとみなされてしまいますか。(質問者:企業人事担当者
A.妊娠した女性労働者が法律上就労することが禁止されていない産前の期間において、その女性労働者が就労することを希望している(又は休職することを望んでいない)場合に、その女性労働者の「健康や安全等を考慮して休職させなければならない必要性がある」と判断できるような合理的な理由が存在しないにもかかわらず、休職することを命じているような場合には、その職務命令は権利を濫用したものとして無効と判断されることになると考えられます。
 【(参考)労働契約法第 5 条】
使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。必要な配慮とは、勤務時間の短縮であったり、休憩時間の延長や、作業の軽減などであって、妊娠を理由に自宅待機を命ずることは、不利益な取扱いとみなされる恐れがあります。

Q151.私は認可保育園に子供を預けるために派遣で就業することにしました。保育園に預けるためにはポイントが必要でどうしても週5日勤務であることが必要です。派遣会社からは子供がまだ小さいためフルタイムは無理ではないかと言われましたが、無理を言って週5日の仕事で3カ月契約いただきました。しかし、実際に勤務を始めたら子供の病気などで思うように出勤できず結局平均週3日でしか働けませんでした。このお仕事は契約通りに働けそうにないとの理由で派遣先から更新はいただけず3カ月で打ち切りになりましたが、保育園からはポイント確認のため雇用契約書の提出を求められたので手元にある週5日の契約書を保育園に提出しましたがよろしかったでしょうか、また私は実際には平均週3日しか働けなかったので契約書は週5日ですが扶養の範囲内とみなされますか。(質問者:求職中育児女性)
A.一般的に週5日の契約を締結していれば、実際はたまたま平均週3日勤務になったとしても、入園が取り消されることはないと考えます。が、自治体によって、保育所の入所要件、保護者の就労条件が異なりますので、自治体に確認してください。また、これから入園させる場合において週5日の契約書を提出してもよいかどうかについても同じく自治体の判断によると思いますのでご確認ください。社会保険の扶養の範囲に入るかどうかは、週の労働日数で決まるものではなく、年収が130万未満かどうかです。週3日でも年収が130万円以上で扶養には入れませんし、週5日でも年収が130万円未満であれば扶養に入れます。ただし、週5日勤務で労働時間が正社員の4分の3以上であれば、健康保険・厚生年金保険の被保険者となりますので、年収が130万円未満でも扶養には入れません。これらの要件を満たしているのであれば、たとえ契約書が週5日だったとしても実態で扶養範囲内だったならば扶養とみなされます。(回答:顧問社会保険労務士 大滝岳光)
Q150.私はハケンを使う派遣先企業の担当者です。派遣では候補者の氏名であったり顔写真であったり電話番号であったりを推薦の段階で派遣先企業に教えてはもらえないことになっておりますので、私どもでは事前にこれらの情報を知ることが出来ません。ということは、逆に私ども派遣先企業の担当部長の名前であったり、会社の外観写真であったり、会社の代表番号などを候補者に事前に教えないということもできるのでしょうか。また、候補者にはこちらの企業名さえ教えたくはないということも可能なのでしょうか。(質問者:企業人事担当者)
A.派遣法には何ら規定はありませんので自由です。派遣受け入れが決まった段階では、就業条件明示書に派遣先事業所、派遣先責任者、指揮命令者等が記載事項になっていますのでその段階では拒否することはできませんが、その前の段階であれば情報を提示しないことは出来ます。候補者にはこちらの企業名さえ教えたくはないということも自由ですし、社内を見学したいと申し出てきても拒否する権利も認められます。

Q149.育児者の雇用の継続で、社員の女性が出産する際産休を取って戻ってきてもらう事にしましたが、産休の代替スタッフの能力が高くそちらの方にチェンジした方が良いのではという社内からの声があがりました。もし産休の社員を復帰後すぐに解雇すると不当解雇にあたりますでしょうか。より優秀な人材を使いたいという願いは企業の本音だと思います。(質問者:企業人事担当者)
A.男女雇用機会均等法第9条3項(婚姻、妊娠、出産等を理由とする不利益取扱いの禁止等)では、「事業主は、その雇用する女性労働者が妊娠したこと、出産したこと、産前休業の規定による休業を請求し、若しくは産後休業の規定による休業をしたことその他の妊娠又は出産に関する事由で当該女性労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならない」と定めています。産後復帰してすぐに解雇という事であれば、出産を契機として不利益な取り扱いをしたということになると考えられます。罰則は特にありません。

Q148.子どもの保育園が内定した育児休業中の女性(公務員)が転職活動を行い1 社内定を得ました。現職での育児休業は3月末まで、子どもは4 月から保育園へ入園。同人は育児休業終了と同時に現在の職場を退職し、新たな職場で業務を開始したいが、居住している自治体の規制で育児休業終了後の職場復帰は、元の職場で行わないと保育園の内定が取り消されることになる。そのため、現職で有休をすべて消化し、職場に実質出ることなく、4 月末で退職し、5 月から転職先での勤務の開始を申し出た場合、この女性の申し出は認められるか否か教えてください。
A.事業主は、産前の母性への配慮や、休業中の保険料の免除申請や、産前産後休業中・育児休業中の手当金・給付金の申請手続きや、産休中・育休中の人員の補充など、本当に手間をかけて、この女性の育児休業終了後の職場復帰を待っていたことと思いますが、法律上はこのようなケースに関して女性の転職を禁止していません。職場の担当者の方は、今までの苦労が全て水の泡になったような、残念な思いをされていると思いますが、なすすべがないのが現状です。

Q147.わたしはハケンで働いています。現在、採用においては法律が厳しくなり、年齢で合否を決めてはいけないとか、容姿や体形で合否を決めてはいけないなど、外見的なことで差別がないよう誰にでも平等の雇用機会が与えられていますが、芸能界やモデル業界では容姿だったりスタイルだったり年齢で公然と採用合否が決められていますが、これは法律に抵触しないのでしょうか?
A.まず、会社には、採用の自由が認められていますが、応募者には採用請求権が認められておりません。例外的に採用の自由が制限されるのは、年齢とか性別とか障害者であるとかを理由にして採用差別する場合です。その他、被差別部落出身とか外国人とかを理由にして採用差別することは人権侵害として禁止されています。ただし、形式的に違法と見える場合であっても職業によって合理的な理由があれば、会社の採用の自由が優先され違法とはされません。通常の事務職の募集なら男女とか容姿を理由に採用差別をしたら合理的な理由がないものとして違法と解されるでしょうが、例えば、建築現場の作業員(障害者であれば危険な作業はできないでしょう)とか、映画撮影のために子役の採用(年齢)とか、芸能・モデル等の仕事の特殊性から容姿・スタイルで採用を決めても違法とはされません。ただいずれにしても、会社が従業員を採用するに当たって合否の理由を応募者に明らかにする義務は法律上ないことから、応募者は合否の理由を明らかにせよと会社を訴えることができないため実質的に裁判上問題になるということはありません。

Q146.わたしはハケンで働いています。パワハラ防止法というのが施行される(施行された?)と聞きましたが、大きな要点としてはどのようなものなのでしょうか。また、派遣社員にも適用されるのでしょうか。対象はパワハラだけでセクハラなど他のハラスメントは今回の法改正には入らないのでしょうか。
A.6月1日から大企業に対する「パワハラ防止法(労働施策総合推進法)」改正が施行されています(中小企業は2023年4月施行)。今まで職場でパワハラがあったとしても法律で明確にパワハラの内容が規定されていたわけでもなくまた、罰則をもって取り締まる法律がなかったことが問題でしたが、今回の改正によってパワハラの内容が明確になったこと、事業主はパワハラ防止のための雇用管理上の対応策の義務化が規定されました。職場のパワハラに当たる行為としては、 @身体的な攻撃(暴行、傷害) A精神的な攻撃(脅迫、名誉棄損、侮辱、ひどい暴言) B人間関係からの切り離し(隔離、仲間外し、無視) C過大な要求(業務上明らかに不要なことや職務遂行不可能なことの強制、仕事の妨害)D過小な要求(業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと)E私的なことに過度に立ち入ること の6類型が挙げられています。事業主のパワハラに関する雇用管理上の対応策としては、@事業主のパワハラ方針の明確化と周知・啓発(就業規則・服務規律の改定)  A労働者の相談苦情に応じ、適切に対応するための体制整備(相談窓口の設置)  Bパワハラに対する迅速かつ適切な事後対応(パワハラが認められた場合、加害者に対する降格や出勤停止、懲戒解雇などの懲罰)をとらなければならない。 事業主には、行政に対し以上の措置を採ったかどうかの報告義務が課され、措置ができていない事業者に対して、管轄の労働局が指導・勧告できることになりました。行政の勧告があっても改善しない企業に対しては企業名が公表されることになり、企業名が公表された場合には「ブラック企業」として世間にさらされますので、企業としてパワハラに対して鈍感ではいられなくなります。 セクハラ、マタハラに対しては、すでに男女雇用機会均等法、育児介護休業法などで同様の規制がかけられています。

Q145.わたしはハケンで働いています。役員が昭和さながらのワンマンでパワハラ気質のため、大声で怒鳴ったり叱ったりは日常茶飯事です。同僚はもちろん、部長や課長も文句を言えば解雇や出世に響くため黙認状態です。弁護士や派遣会社担当者からしたら「裁判だ、違法だ、改善だ」と声高におっしゃられるかもしれませんが、現実の世界はそう思っていても理屈通りにはできないものです。盾ついて嫌われるよりも、ゴマ擦りで気に入られたいという部長や課長の行為も妻子ある身ならと理解できます。私が事を大ごとにしたら、たぶん私は勤務先にはもういられなくなると思いますが、そこまでしてのメリットはあるのでしょうか。実際に相談窓口の最前線にいる立場の先生から見て、昔と今で変化は感じておられますか。
A.法的な問題ではありませんので個々人の生き方の問題ではないかと思います。従って答えはないでしょう。パワハラ・セクハラ(程度にもよりますが)があっても、それを大ごとにすることによって職場にいられなくなる(それ自体が対価型のセクハラになりますが)から我慢するという生き方もありますでしょうし、絶対許さず徹底的に責任を追及するという生き方もありますでしょう。私は、ある団体で法律相談をしていますが、パワハラ・セクハラで訴える人は昔に比べるとはるかに多くなっているように思います。上司は指導のつもりであったとしても労働者からすれば嫌がらせだと受け取る場合もありますし、相談内容も多岐にわたってきています。

Q144.わたしはハケンで働いています。飲食店で接客のお仕事をしているのですが、新型コロナウイルスの影響で今月ずっと閉店しています。お店からは「派遣会社には支払ってあるからお給料の心配はしないでいいよ」と言われていますが、社員の方は皆苦しい経営状況を心配してお給料の受け取りは辞退しているようです。私も今月は一切働いていないので、(権利はあったとしても)お給料を貰うつもりは毛頭ありません。それによってお店が潰れたりする方が将来的によっぽど困ることだからです。ハケンでも社員の方々同様、私もお給料の辞退や返還はできるものなのでしょうか。 
A.このような例は聞いたことがありませんがコロナによる特殊な事案だと思います。民事的には労働者の給料債権の放棄あるいは労働者から使用者に対する贈与があったとみなされて、労働者の真に自由意思でなされたことが明らかである場合は有効ということになるでしょう。しかし、労基法上使用者は賃金の未払(労基法第24条)、休業手当の未払(労基法26条)として罰が科される恐れがあります。この罰則は労働者の告訴を要件としていないので、使用者は後難を避けるため給料債権の放棄書あるいは贈与契約書にあなたのサインを求めることになりますが、民法第90条の公共の秩序、善良の風俗に違反するものとして無効になる恐れもあります。使用者が労基法による罰則のリスクを抱えてまで、あなたの申し出を受けるかどうか不明ですが、あなたの自由意思が証明される限り民事では有効と答えておきます。

Q143.わたしはイベント会社にてハケンで働いています。新型コロナウイルスの影響でイベントが中止となってしまい、結果として派遣先企業自体が仕事がなくなって臨時休業したため当面自宅待機の状態で過ごしています。この場合についてお聞きしたいのですが、@私はお休み命令の間の給与はもらえるのでしょうか。Aだとするとそれは派遣会社から支払われるのでしょうか。Bだとすると派遣会社は派遣先企業にその派遣料金を請求するという事なのでしょうか。Cだとすると派遣先企業が一番損害を被るような気がしますが、何か救済される助成金などがあるのでしょうか。一般的な例で結構ですので、この三者の流れを教えてください。
A.@及びAについては、派遣先がコロナウィルスの関係で臨時休業となった場合には、あなたを雇っているのは派遣会社ですので、派遣会社から休業手当(平均賃金の6割)が支払われます。Bについては、法律上派遣会社は派遣先に派遣料を請求できますが、実際上派遣先が無条件で派遣会社の請求に応じている会社は少ないものと思います。派遣先はこういう状況だから仕方がないだろうと考えているのだと思いますが、派遣会社はスタッフに休業補償しなければなりませんので、スタッフの生活の安定のためにも法律に則って派遣先には支払ってもらいたいところです。Cについては、派遣元と派遣先の契約は商取引ですので、派遣先が派遣料を支払っても国から助成金が支給されることはないものと思います。派遣会社には派遣スタッフに休業補償した場合には、今度の特例で国から助成金が出るようです。助成金詳細については厚生労働省や労働局等へお尋ねください。

Q142.わたしはハケンで働いています。求人募集を拝見したときに「電話業務はそれ程ありませんが、電話を取ることに抵抗がない方を募集」と記載がありました。そのため、1日にせいぜい4〜5本程度だなと思って働き始めたのに、実際には7〜8本取る日もあります(全く電話が鳴らない日もありますが)。また、駅から「徒歩5分程度」と明記があったのに、実際には6〜7分かかります(同僚は4〜5分だとのことですが)。このため、求人募集記事に誤りがあったと派遣会社に苦情の申し立てをしたところ、「それが誤りかどうかは一般常識で判断するレベルではないでしょうか」との回答でした。法的にはどうなのでしょうか。また、私は勤務先や派遣会社からクレーマーとして扱われてしまうのでしょうか。
A.求人募集のとき労働条件と実際の労働条件が違うのでないかというご質問だと思います。まず、@電話の業務について、4〜5本と想像していたのに⇒実際は7〜8本とる日もある。なお、全く取らない日もある。そして、A就業場所が駅から徒歩5分程度と聞いていたのに⇒実際は6〜7分かかる。そして同僚は4〜5分である。残念ながら@Aの程度では、労働基準法第15条の労働条件違反を会社に主張することは難しいと思います。 @についてもAについても許容量の範囲内で適不適の問題は生ずることはあっても違法の問題は生じないでしょう。この派遣会社の担当者が言うように、社会人であれば一般的な常識で理解できる程度問題だと思いますし、私が会社の担当者であれば、あなたのことをクレーマーと判断するかもしれません。

Q141.わたしはハケンで働いています。同一労働同一賃金制度に質問です。育児や家事との両立のために、正社員と同じ業務内容や勤務状況や責任を負わされる同一労働を希望していません。また、扶養の範囲内で働きたいのでこれ以上の賃金上昇も望んでいません。フルタイム勤務や男性派遣社員にとってはありがたい法改正かもしれませんが、パート派遣というワークライフバランスを希望している者にとっては迷惑な制度です。同一労働の辞退または同一労働の際の同一賃金の辞退は出来るのでしょうか。「同一の賃金を得ているのだから、同一の労働をしろ」と言われるような事態だけは避けたいのです。
A.派遣会社は、今年の4月から@派遣先均等均衡方式をとるかA労使協定方式のどちらを採用するか選択しなければなりません。@方式をとれば、派遣先の同じ仕事をしている正社員との比較考量になりますので、派遣先正社員と不合理な格差がなければ賃金に差があっても(均衡待遇)問題がないとされています。A労使協定方式の場合は、派遣労働者が正社員であろうと、臨時の社員であろうと、責任があろうとなかろうと、厚生労働省職業安定局長通知で示される派遣労働者と同じ仕事をしている一般正社員の賃金(賞与・退職金を含む)以上の賃金を派遣会社は払わなければならないとされています。従って同一労働同一賃金の適用については辞退することはできません。扶養の範囲で働きたければ就業日数を減らすなど対策が必要です。業務の内容と責任については、契約等で規定されなければならないとされていますので、もしそれ以上の業務と責任を問われるのであれば、苦情を申し立てることができます。

Q140.わたしはハケンで働いています。風邪のため病院で処方箋を出してもらい昼食後に飲んだところ、睡眠剤が含まれていたようで強烈な睡魔に襲われました。ウトウトと通常のパフォーマンスの半分も発揮できない状態で、上司も見かねて「もう今日は帰りなさい」と指示を受けました。この場合、私は午後体調不良で欠勤扱いになるのでしょうか。それとも帰宅命令による自宅待機になるのでしょうか。
A.この場合、労務の提供が100%できるにもかかわらず、相手方派遣先が「今日はもう帰りなさい」と労務の提供を拒否した場合には賃金の100%を請求することができますが、スタッフが風邪薬で通常の労務の提供の50%しかできない場合は、相手方は労務の提供を拒否することができます。この場合には残念ながら、帰宅命令による待機扱いとして休業手当の請求はできず、体調不良による欠勤扱いになります。これは、民法第536条の「危険負担」の考え方です。法律的な説明は難しくなりますので結論だけお知らせします。

Q139.わたしはハケンで働いています。派遣先の会社には福利厚生の一環として給食施設(食堂)があります。 外部の人でも誰でも食券を買えば自由に利用できる食堂のため、近隣の会社の人などにも広く利用されています。但し、この派遣先企業の社員だけは従業員証を見せれば無料で利用できます。わたしもこの会社で働いていて、従業員証(認証キー)も与えられているのですが、従業員として無料で食堂を使う事は出来るのでしょうか。 
A.同一労働同一賃金の問題です。改正短時間労働契約法によれば、正規の従業員と非正規の従業員との間の待遇について均等・均衡でなければならないとされています。業務の内容・責任・配置変更と全く関係のない待遇については、均等待遇でなければならないとされていますので、給食施設について正規の従業員には無料で非正規の従業員には有料とするのは法律違反になります。 但し、これは会社の中の正規の従業員と非正規の従業員との関係を規律するもので、派遣労働者には適用されません。しかし、2020年4月より労働者派遣法が改正され、派遣スタッフと派遣先の従業員との間にも同一労働同一賃金の考え方が適用されることなります。派遣先の従業員と派遣スタッフの待遇についても均等・均衡でなければならないとされ、従って給食施設についても業務の内容及び責任とは関係のない待遇ですので、派遣先の従業員が無料であるならば派遣スタッフが利用する場合も当然無料でなければなりません。この改正は2020年4月からの改正なので、今現在は強制力がありませんが、今のうちから同じ待遇にするように派遣先の責任者に申し立てることはできると思います。

Q138.わたしはハケンで働いています。雇用契約書の中に『平均派遣料(派遣先への請求時給額平均)は令和元年6月1日時点で平均2,000円である。賃金をはじめとする雇用に関する経費はこの中から賄うものとしている。』という一文が明記されていますが、これは何のために書かれているのですか。また、これにより適正かどうかを何か判断するためのものなのでしょうか
A.労働者派遣法第32条で、派遣会社は派遣スタッフに対して、派遣に係る派遣料金を明示しなければならないとされています(施行規則第26条の3では、その事業所の派遣料の平均額でもよいとされています)。その理由は派遣スタッフの賃金の支払い基礎となる派遣料金がいくらかを派遣スタッフに知らせるためです。これにより、派遣会社が派遣料金からどのくらいのマージンを取っているかを派遣スタッフが知ることができ、派遣スタッフの派遣会社選択の便宜を図ることができることになります。派遣料金が2,000円で、あなたの時給が例えば1,500円だと仮定すると、派遣会社のマージンは500円ということになりますから、25%ということになります。派遣会社のマージンが30%ぐらいまでであれば、適正な派遣料金だと思います。ただ、必ずしもマージンが低いから良い派遣会社というわけではありません。マージンが必要以上に低いと社会保険が未加入だったり、時間外労働しても割増賃金が払われない、有給休暇が付与されないなどの弊害もあるからです。適正かどうか法律で決められているわけではありませんが、私は、派遣会社のマージンは30パーセントから35パーセントくらいが適正だと思っています。

Q137.わたしはハケンで働いています。同一労働同一賃金について教えてください。私は一般事務職としてPC操作・書類作成・庶務雑務などに従事しています。週3日で5時間勤務、時給は1,200円です。同僚の社員Aさんは私と同じ仕事に従事していますが、リーダー職、週5日で8時間勤務、時給換算すると1,350円です。勤務条件は違いますが、仕事(業務)の内容が同じであるなら私も1,350円の時給を得られるのではないかと思いますがいかがでしょうか。
A.短時間・有期労働法では、会社は、正社員と非正規社員の待遇の違いについて、
@職務の内容(業務と責任)
A職務の内容の変更の範囲
Bその他の事情によって均等・均衡な待遇
をしなければならないことになっています。労働者派遣法では派遣社員と業種が同じ派遣先の職員と均衡待遇が求められております。さて、ご質問の件ですが、派遣先の社員Aさんは、リーダー職ということですので、Aさんとあなたでは職務内容のうちの「業務」は同じであっても「責任」が異なることになりますので、会社は均等待遇(同じ額の賃金)までは要求されておらず、均衡待遇(正社員の8割程度)をとれば問題はないことになります。1,350円の8割は1,080円です。あなたの賃金は1,200円ということですので、短時間有期労働法及び派遣法の上でも違法性はないことになります。2020年に労働者派遣法の改正が予定されていますが、その中で派遣先均等・均衡方式をとれば、同じ結論になると思われます。

Q136.わたしはハケンで働いています。派遣会社から「労働者派遣法第30条に基づくキャリアアップ研修」を受けてくださいと通知が来ました。最低でも年1回は受講するようにと書いてありましたがこれはどのような趣旨のものでしょうか。また、フルタイム者は8時間相当の受講をするようにとのことですが、例えば私は「週3日で6時間勤務」なのですが8時間も研修を受けなければならないのでしょうか。キャリアアップしてもらう必要はないので受講を拒否してもいいものでしょうか。
A.キャリアップ研修は、平成27年の労働者派遣法の改正において、派遣会社が必ず実施しなければならないとされている研修です。法改正された理由は、従来の派遣労働者にはキャリアップするチャンスが与えられていなかったことから、派遣会社は労働者のキャリア形成を行うために、キャリア形成支援制度を有していなければならないとされ、その一つに派遣労働者のキャリア形成を念頭に置いた段階的かつ体系的な教育訓練の実施計画を定めていることが必要とされています。当該訓練計画については、以下の要件を満たしていなければならないとされています。
@実施する教育訓練がその雇用するすべての派遣労働者を対象としたものであること。
A実施する教育訓練が有給かつ無償で行われるものであること。
B実施する教育訓練が派遣労働者のキャリアップに資する内容のものであること。
C派遣労働者として雇用するに当たって実施する教育訓練(入職時の教育訓練)が含まれたものであること。

D無期雇用労働者に対して実施する教育訓練は、長期的なキャリア形成を念頭に置いたものであること。

また、教育訓練の実施時間については、フルタイムで1年以上の雇用見込み派遣労働者については、少なくとも最初の3年間は、毎年概ね8時間以上の教育訓練が必要とされています。また、短時間勤務の者に対してはフルタイム勤務の者の勤務時間に比した時間の訓練機会を提供しなければならないとされています。質問者さんの場合、「週3日で6時間勤務」ということですので、週の労働時間が18時間ですから、フルタイム勤務者(週40時間勤務)の人の45%なので、比して8時間×45%=3.6時間(約3時間40分)の教育訓練を派遣会社はしなければなりません。会社の教育訓練は法律上の義務ですので、スタッフも受講を拒否することはできません。 会社は受講を拒否した労働者に対しては業務命令違反として解雇することも考えらますのでしっかり研修を受けるようにしましょう。

Q135.わたしはハケンで働いています。勤務先(派遣先)は女子社員の多い大企業です。勤務途中でWCに行くとなかなか戻ってこない同僚女子社員もいて困っています(帰りに給湯室で他の社員とおしゃべりをしていたり、タバコを吸ってから戻ってきたりという女子もいます)。上長に相談しても、「女性にトイレの所要時間の事をどうこういうとセクハラになってしまうから・・・」と取り合ってくれません。わたしは一生懸命貢献したいと思って仕事に取り組んでいますが、サボっている女子社員がいると不愉快です。社規にWC時間の規定などないし、ある意味WCにいく(いっていた)とサボる事も出来る訳ですが、職場に改善要求はできるのでしょうか。また、本件で男性上長がこれら女性にトイレの時間のことを業務上詮索するのはやはりセクハラになるのですか? 
A.派遣における雇用管理・労務管理上の責任は派遣先が負っています。トイレ時間については、法的な規定はなく、適当か適当でないかは派遣先が判断することになります。トイレの時間が長いのは、適当ではないことには違いはありませんが違法とまではいえないでしょう。なお、男性上長が女性のトイレ事情を根ほり葉ほり調査詮索することはセクハラになります。派遣労働者としては、自分が直接パワハラ・セクハラ等の被害者となっているのであれば苦情を申し立てることは可能ですが、派遣先の労務管理・雇用管理の問題について口を出すのは越権行為となる可能性があります。意見を言うことぐらいはできると思いますが、それで派遣先がどのような処分を下すかは派遣先の雇用管理上の問題です。残念ながらそれ以上は主張できないものと思います。

Q134.わたしはハケンで働いています。健康には自信があったのですが、風邪で1週間会社をお休み頂きました。その後すぐに事故に遭って骨折したり、主人が入院したりと不幸が続いて会社を休む機会が続きました。派遣元と派遣先からは「やむを得ない事情だということはわかるし、仕方がないことだとは思うけれど、会社としてもさすがに限度があるから…」と言われてしまいました。病気や事故・家族の入院など望んで仕事を休んでいるわけではないのにペナルティを課せられるという事はあるのでしょうか。あるとしたらどの程度の欠勤日数が限度なのでしょうか。
A.病気で休んだからといってペナルティがあるわけではありません。ただ、契約上労働債務者が労務を提供できない場合は、会社は民事上契約を解除することができます。これを「普通解雇」と呼びます。懲戒解雇(=ペナルティ)ではありませんのでお間違えないようにしてください。その解雇がよほど会社の濫用である場合には“解雇権の濫用”として無効となりますが、病気で会社を休みがちで、会社から「さすがに限度があるから」と言われる程頻繁にお休みをしているのであるならばそのような判断をとられても仕方がないと思います。なお、派遣労働の場合は、期間が終了して更新がなかった場合を「雇止め」といいますが、これは解雇ではありません。もちろんペナルティでもありません。病気や事故はお気の毒ですが、会社から雇止めされたとしても、このケースの場合、法律上はやむを得ないものと考えます。なお、これらの病気や事故が嘘で仮病・詐称の場合はペナルティが課される場合があります。

Q133.わたしはハケンで働いています。定年後の第二の人生をと思って派遣会社に登録し、これまで培った経理スキルを評価してくれる会社を紹介してもらい勤務することになりました。しかしながら、事務所ビルの老朽化もあり、段差であったり、扉の建てつけが悪く開閉に腕力を要する、EVがなく4階まで階段など、高齢者にとって肉体的負担が大きい建物でした。障害者雇用においてはバリアフリーや点字盤の設置など合理的配慮が法的に定められていますが、高齢者には合理的配慮義務は存在しないのでしょうか。また、障害者は苦情の申し出によって不利益差別を被りませんが、高齢者が苦情や改善を会社に求めたりしたら体よく追い出されやしないか不安で提案もできません。働けるだけでも幸せで贅沢が言える立場ではないことは理解していますので、やはり耐えるのが得策でしょうか?
A.結論から言うと、会社は高齢者に対して障害者雇用促進法のような「合理的配慮提供義務」は負っておりません。事業主は雇用契約を結ぶことによって信義則上、適正な就業環境を維持しなければならないとされていますが、法律上の具体的な権利として認められているわけではありませんので、労働者が会社に対して老朽化した事務所ビルの建て替えや扉の建付け等の補修請求とかエレベーター設置を要求することまでは認められません。会社が法律上義務なきこと、できないことについて要求された場合は、確かに厄介な高齢者として雇止めされかねません。ご質問の職場は高齢者にはふさわしくない職場のようですので、契約満了で派遣元に派遣先を変えてもらえるよう相談してみてはどうでしょうか。

Q132.わたしはハケンで働いています。先の大型GWで気付いたことですが、私の契約書には「休日は土曜日・日曜日・国民の祝日を指す」と記載してあります。5/1は祝日でしたが、4/30と5/2と5/6は休日ではあっても祝日ではありませんでした。カレンダーにも赤字にはなっていますが祝日とはどこにも書いてありません。今更なのですが、祝日ではない休日(振替休日など)は契約上、休日とみなされないのでしょうか。ちなみに4/30に出勤したのですが休日出勤割増しは対象になるのでしょうか。
A.派労働基準法上は、1週間に1日休日があれば法定休日として問題はありません。1週間とは原則として日曜日から土曜日までのことをいいます。あなたの契約書では「休日は土曜日・日曜日・国民の祝日を指す」と記載されていますが、これを所定休日といいます。1週間に1日の休日が確保されていれば、国民の祝日や日曜日を勤務日としても、労基法上は問題ありません。5月6日は5月5日(国民の祝日)の振替休日となっていますので、国民の祝日扱いになります。「天皇の即位の日及び即位礼正殿の儀の行われる日を休日とする法律」により、4月30日、5月1日、5月2日は、法律で今年限りの祝日扱いされておりますので、契約上の所定休日(国民の祝日)として休日とみなされます。しかし、4月30日に出勤したとしても4月28日(日)〜5月4日(土)の1週間に1日でも休みがあれば、休日割増の対象にはなりません。ただし、4月28日〜5月4日の1週間で労働時間が40時間を超えた場合は「法定時間外労働として割増25%」の対象にはなります。(大滝)

Q131..わたしはハケンで働いています。社長と2人だけの職場で、主に秘書をしています。ただ、社長は高齢につき最近認知症と思われることがあります(証明はありませんがたぶんそうではないかと思うだけですが)。昨日報告したことでも「報告がない」とか、昨日提出したことでも「まだ提出していないのか」とか、こういうことが頻繁に起こります。本人は自身が認知症だとは思っていないようです。ただ、病気である以上改善するしないの次元ではないと思います。お金が金庫から無くなったとか責任を押し付けられても困りますし、今後一緒に働くうえでどのように対策を取ったら良いのでしょうか。派遣会社からも、病気だからそれは社長を責められない、社長に対して認知症だとも告知できないし、悪気があってのことではないのだから我慢してと言われます。
A.派遣先の社長の認知症の程度によります。社長と2人だけの職場であれば、指揮命令も社長が行っているでしょうから、民事上は指揮命令に瑕疵がある派遣契約となります。よって、派遣会社はこの契約を解除することができます。このまま続ければ、懸念しているように「報告がない」、「まだ提出していない」、「そんな事頼んでいない」とか汚名を着せられ、スタッフに問題がありとしてその社長が派遣会社を訴えてくる危険性もあります。その危険があるにもかかわらず派遣会社の要請で続けてくれと云われているのであれば、『不測の事態が起こっても派遣スタッフが責任を負うことはない』とする覚書を派遣会社と締結しておけば良いかと思います。ただ、派遣会社としては、危険な派遣先との契約はできるだけ早くに解消する算段をしておくべきだと思います。

Q130.わたしはハケンで働いています。経理部配属で主に各部署の経費精算・小口現金管理などに従事しています。社員の業務上使用した経費精算を頼まれますが、時々業務とは無関係の領収書と思われるものが含まれています。上司からは精算せよという命令ですので処理をしていますが、どう見ても私的に思えるのですが実は業務に関係する使用だったのかもしれないし、絶対に私的と決めつけることは出来ません。ましてや上司に使途内容を問いただす権限もありません。経理業務なので守秘義務もあり派遣元にも相談できません。どのようにするのが最善でしょうか。脱税のように明らかに犯罪行為であれば加担しないのですが、判断しかねる領収書なので処理してよいのか迷います。
A.派遣スタッフは、派遣先の指揮命令の下で働きます。上司の命令が明らかに犯罪行為とわかるのであれば、それに応ずる行為は犯罪の共犯ということになりますので、当該上司の命令は拒否すべきです。 ただ、業務に関係する領収書かどうか明らかでない場合は、派遣スタッフとはいえ、経理部に配属されている以上、使途内容をしっかりと問いただすべきだと思います。不信を抱きながらだったとしても、派遣先の上司の命令に従った場合は、それが後で横領背任ということが明らかになったときに共犯の責任を問われる可能性があります。従って一切問いただすことができない状況だとすれば、それはもはや経理業務の派遣ではありませんので、契約の解除と休業手当の請求が可能となります。この際、派遣先企業は派遣会社に民事上の損害賠償を負うことになります。

129.わたしはハケンで働いています。社内の新年会があり、社員の方に誘われて私も参加しました。その際に、これは業務ではないので参加は自由である事、同様に業務ではないので飲み代は割り勘である事、同様に業務ではないのでタイムシートに勤務時間としてつけられないことを予め上司から説明を受けていました。しかし、私一人だけ欠席というのも場の雰囲気を崩しますので乗り気ではありませんでしたが“業務上付き合い”として参加しました。その飲み会の最中に店内で転んで骨折してしまいました。これは労災になりますでしょうか。表向きは業務ではないとはいえ、付き合いも社会人としての暗黙の業務だと思うのですが。
A.労災と認められるためには、業務の遂行中に業務を起因として傷病が発生した場合でなければなりません。つまり、新年会の参加が業務命令であればその行為そのものが労働となり賃金が発生しますが、質問では新年会の参加は自由であること、飲み代は割り勘であること等、始めから業務ではない事を告げられていたわけですから残念ながら新年会の参加は「業務」であると認められることはないと思います。内心は業務だと思ったとか、付き合いは社会人にとって暗黙の了解で業務だという思いもあるでしょうが、業務かどうかを判断するにつき法律では「内心」とか「社会人なら暗黙」というようなことが認められる事はありません。営業職として派遣されているのであれば顧客との飲み会も「業務性あり」と判断される事はありますが、新年会の参加については、上司による参加の強制が認められない限りは「業務性あり」と判断される事はなさそうです。

Q128.わたしはハケンではたらいています。PCスキルを活かしてOA事務にステップアップしたいと思っています。しかし、ハローワークや求人広告には全て“年齢不問”と明記されているのに、実際には年齢制限があるのがハッキリと感じさせられる広告が多いです(「20代活躍中の職場」記載など)。その会社の人事担当者に尋ねてみても「法律で年齢不問としなければならないので、それ以上の回答はできません」と言われてしまい本当のことを教えてもらえません。法律で企業が年齢制限を口にすることがタブーなのはわかっていますが、無理なら初めから無理と言ってもらった方がありがたい。口外は絶対にしませんし異議を唱えるつもりもないのでコッソリ本当のことを教えてもらう術はないものでしょうか。
A.会社は労働制政策総合推進法で採用に当たって年齢差別をしてはいけないことになっています。実際に年齢差別をしている企業の担当者が応募者に年齢差別があることを漏らした場合は、その組織内でその担当者は機密を漏らしたとして解雇される可能性もありますので一般的に考えて本当のことを教える担当者はいないと思います。応募者が口外は絶対にしないと約束したとしても企業が負うリスクが大き過ぎますので、企業の担当者からコッソリ教えてもらう方法も存在しないと思います。「法律で年齢不問としなければならないので、それ以上の回答はできません」の発言は、年齢差別をしていることの証といえますが、コンプライアンスを守らない企業もまだ存在している日本の現状は残念なことです。例えば、最近の高齢者採用の実績を尋ねるとか社内の高齢者の比率などを聞いて判断してみるのがよいでしょう。

Q127.わたしはハケンではたらいています。クリスマスの日は有給休暇を使って、家族と買い物や食事をして楽しく過ごそうかと考えています。しかし、この年末は職場が正に繁忙期でもあり、同僚たちも忙しく働いています。買い物などで休んでいる余裕は確かにないのですが、職場から派遣会社を通じて「繁忙期だから有給休暇を使う時期をずらして欲しい」と言われてしまいました(労働法による企業側の時期変更権)。しかし、クリスマスは年に1回ですし、時期をずらしたら終わってしまいます。この場合、やはり有給休暇の使用は難しいでしょうか。また、時期変更権とはどのようなものなのでしょうか。
A.時季変更権とは、事業の正常な運営を妨げる場合において使用者が従業員の有休取得の時季を変更できる権利です。例えば、年末年始等の繁忙時期に多くの従業員が有給休暇の取得を申請し、全員に有給休暇を付与したら事業が正常に回らない場合などが該当します。よって、クリスマスに多くの従業員が有休を申請する場合には、事業主は有給休暇の時季変更権を行使できることになり、そのときは年に1度のクリスマスであっても、あなたの有給休暇の取得は認められません。なお、このケースでの“事業主”とは勤務先企業ではなく、派遣会社を指します。派遣会社が代替えのスタッフを探したが見つからない場合は時季変更権を行使することができ、スタッフの希望する有給休暇の時季指定は無効になります。派遣会社は、集中して一定の時季に有休を行使するスタッフが続出することが予めわかっている場合には、抽選などの方法で有休を認める者、認めない者(=時季変更をする者)の選別が必要ではないかと思われます。

Q126.わたしはハケンではたらいています。月火木金の週4日間出勤で他に都合がつくなら土曜日か日曜日のどちらか1日出勤しています(出勤してもしなくても労働者の自由)。この場合、休日出勤の35%割増しの対象となる「休日」とは何曜日のことをいうのでしょうか?また、同僚のBさんは土曜日・日曜日・祝日だけ出勤のハケン契約ですが、同じく都合がつくなら平日も1日間だけ出勤しています(出勤してもしなくても労働者の自由)。この場合の平日に出勤した日は、休日出勤したことになるのでしょうか。
A.労働基準法上、休日出勤で割増の対象となるのは、法定休日に出勤を命じられた場合です。労働基準法上の法定休日は1週間に1日とされています。従って1週間に2日以上の休日が認められている場合、例えば、土曜・日曜が所定(法定ではありません)休日とされている場合、土曜日出勤した場合は日曜日が1週間に1日の休日(法定休日)となり、日曜日出勤した場合は土曜日が1週間に1日の法定休日となります。質問者さんの場合、週4日勤務で他に土日出勤したとしても、水曜日が休日(この場合水曜日が法定休日となります。)となっていますので、土日に出勤したとしても1週間に1日(水曜日)の休日が与えられておりますので、労働基準法上は35%の割増賃金の対象とはなりません。また、土日祝出勤の同僚Bさんのケースもこれと同じで、平日(所定休日)に出勤したとしても他に1週間に1日の休日がある以上、法定休日出勤になりませんので、労働基準法上の割増賃金の対象とはなりません。

Q125.わたしはハケンではたらいています。週3日で扶養内勤務をしていますが、今の派遣会社O社では勤務日数に関わらず有給休暇が発生するのだという事を教えてくれました。これまでパート勤務していたB社(勤続3年)では「週3日勤務では有休は出ないよ」と上司に言われていたのでそんなものかとずっと思っていました。また、別の派遣会社C社(勤続2年)の書類を見直してみたら、週3日でも有休が発生する旨が書類に気付かないくらい小さく書かれていましたが一回も説明は受けていません。B社とC社から有給休暇は取り戻せますか。B社では有休が出ないと言われたのでそれを信じただけだし、C社では事前に有休が出る旨の説明を受けていませんでした。
A.労働基準法の有給休暇については、勤続6カ月を超える労働者が所定労働日数の8割以上出勤したときに、発生するものです。従って退職して労働者の身分を喪失した場合は、有給休暇権は消滅します。よって結論としてB社とC社から有給休暇を取り戻すことはできません。また、法律上会社には労働者に対して有給休暇の口頭説明や発生していることを教える義務はありませんが、B社上司の「週3日では有給は出ないよ」の発言は悪質です(又は知識不足の管理職も多いですが)。B社は労働者の有給休暇権の行使を妨げたとして民事で不法行為に基づく損害賠償請求(民法第709条)は可能ですが、だからといって労基法上の有給休暇権が復活するわけではないことに注意してください。B社には費用倒れになるかもしれませんが、裁判に訴えるしか方法はありません。C社については違法性がありませんので、有給休暇の知識や管理はご自身でしっかりと行いましょう
Q124.わたしはハケンではたらいています。勤務先の社長が風水や占いの資格をもっている専門家で、従業員を採用する際も自身の占いの腕を信じています。職場が繁忙になったため、スタッフを増員しようと派遣会社に人材を依頼しました。ただ、派遣会社からの候補者の推薦書類をみる時も占いで採否を決めているようです。採用はスキルで採否を決めるものであって、容姿や性別・年齢・血液型・宗教などで差別されてはいけないと聞いていますが、占い・風水・タロットカード・霊感などを根拠に紹介された人材の合否を行ってもよいのでしょうか。社長は会社に貢献する人材か貢献できない人材かは占いでわかるのだと言っていますが…。
A.会社には憲法第22条・第29条に「採用の自由」が認められていますが、これは無制限なものではなく、年齢(旧雇用対策法)とか性別(男女雇用機会均等法)とか障害者(障害者雇用促進法)で差別したり、人権侵害(プライバシー)に抵触する採用行為は違法になります。ただ、一方でそれ以外に採用の自由を制限する法律もありません。例えば、会社(経営者)にも宗教の自由が認められていますので、宗教を理由に不採用としても違法とはされません。従って、占い・風水・タロットカード・霊感などを根拠にして人材の合否を決めても違法ではありません。但し、既に採用されている労働者に対して会社が労働者の宗教の自由を制限すると違法になりますのでご注意を。ちなみにこの質問の場合、派遣先の会社が派遣スタッフ採用の合否を決めている点が問題で、占い云々以前に、派遣先による「労働者を特定する行為」という意味で労働者派遣法違反になります。
Q123.わたしはハケンではたらいています。業務上、取得しておくと仕事が円滑になる関係資格があります。派遣先の上長からも資格を取っておけば便利だよと言われていて、わたしも取得しておきたいとは前々から思っていました。資格は講習会を1日受講すれば取得できる類のものなのですが、受講料が2万円かかります。また平日に開催されるため会社を休まなければなりません。仕事に必要な資格取得にかかる費用とそのために会社を休むことについて、その負担者は誰なのか教えてください。
A.労働者派遣法の観点からこの質問を解説します。

(1)自分の意思で資格取得したい
(2)派遣先の上司から資格取得を命じられた
(3)派遣会社の担当者から資格取得を命じられた
のいずれのケースなのかによって回答は異なります。まず(1)の場合、業務に関係する資格であったとしても、費用負担はスタッフである個人が負担することになります。自己の都合なので有休を使い受験しましょう。次に(2)の場合、派遣先の会社の上司から派遣スタッフに対して「資格を取得してこい」という命令は違法です。派遣先は派遣スタッフに対して業務上の指揮命令ができるだけで、資格を取得してこいという命令は、「業務に付随する」ものではありますが業務上必須ともいえません。よって「資格を持っていれば便利だよ」という程度のアドバイスまでしかすることができないのです。派遣先から資格の取得を強制された場合は、派遣会社の担当者に相談してみるのがよいでしょう。最後に(3)の場合、派遣会社が講習費用と講習日の休業補償を負担しなければなりません。

Q122.わたしはハケンで働いています。同僚に自閉症・アスペルガー症候群の障害を持つ社員とチームで働いています。一緒に業務をする中で意思の疎通が難しく(コミュニケーション能力障害のため)、また疑問点があっても相談してくることもないため(自閉症のため)、結果ミスにつながってしまうこともあります。上長や派遣会社担当者にも相談していますが、障害者差別解消法が施行され本件の改善は非常に困難との事です。一緒に働いていくためにはどのような対策が必要か教えて下さい。
A.なかなか回答が難しいご質問です。まず、その同僚は、自身が障害を持っていることを公表しているでしょうか?公表しているのであれば、その障害者に対して会社は合理的配慮提供の義務がありますので、会社がその障害者に対して配慮の義務を負う際、派遣スタッフであるあなたも会社の施策に対して協力する義務があるでしょう(または、公表していなくても、明らかに障害者であることがわかるようであれば同じです)。ただ、業務上の諸問題について派遣先の上長や派遣会社の担当者と相談した結果、改善が非常に困難と回答されているのであれば残念ながらあなたのできることはありません。合理的配慮提供の義務は会社がその責任を負っていることとなっています。併せて、その障害者のプライバシーという微妙な問題にもなりますので、派遣スタッフが独自の対応をすることは大きなトラブルを生じさせる危険性があるからです。経験等を糧にして、今後は同僚の障害の内容を理解したり、ミスを生ずるであろうことを予測しながら一緒に働いていく等の工夫が、同僚としての“合理的配慮”といえるのではないかと思います。

Q121.わたしはハケンで働いています。月〜金で週3日働いていますが、残りの日数を有効活用したいと思っています。週3日程度、別の派遣会社で仕事を紹介してもらいダブルワークをしようと考えていますが、2つの派遣会社で派遣の仕事の掛け持ちはできるのでしょうか
A.法律上ダブルワーク(兼職)を禁止する規定はありません。但し、会社によっては、企業秘密や健康保持の観点から就業規則でダブルワークを禁止(兼職禁止)しているところもありますので、勤めている会社と勤めようとしている会社が兼職を許しているかどうか、事前にそれぞれの会社に確認しておくことが必要です。それをクリアしたとして、A会社で月火水の3日間1日8時間働いて、B会社で木金土の3日間働くとする場合に、B会社の土曜日の勤務は週の労働時間が40時間を超えることになりますので、B会社では労基法の36協定の締結が必要となり、B会社はダブルワーカーに対し25%増しの割増賃金を支払わなければならなくなります(A会社とB会社の労働時間が1日6時間で週の労働時間が40時間以内となる場合はその問題は生じません)。 さらにA会社、B会社が従業員501人以上の会社である場合には、それぞれの会社で週の労働時間が20時間以上となる場合には、それぞれの会社で社会保険に加入しなければならなくなることにも注意が必要です。メリット・デメリットは、ABの会社に言えることであって、労働者にデメリットになることは少ないものと思います。ダブルワークをする場合、それぞれの会社単位では労働時間が少ないので、労働者の健康管理が不十分になりがちですから健康管理には注意を払って下さい。

Q120わたしはハケンで働いています。業務に関する悩みというか、困ったことがあったので苦情申し出者に相談をしました。派遣先の苦情申し出者に相談すると解決策を提示してもらえました。派遣会社の苦情申し出者からも同じく解決策を提示してもらえました。しかしながら、派遣先の苦情申し出者の回答と派遣会社の苦情申し出者の回答が全く真逆の解決策だった場合、どちらの意見を優先して従えばいいのでしょうか。苦情申し出者は派遣先と派遣元に選任されていますが、優先順位というかどちらが上位とか下位とかの関係はあるのでしょうか。また、一方の苦情申し出者からの意見は、もう一方の苦情申し出者にも報告しておいた方がいいのでしょうか。
A.業務に関する悩みについて、派遣先の苦情の申出を受ける者の回答と派遣元(派遣会社)の苦情の申出を受ける者の回答が真逆の解決策だった場合、派遣先の回答が優先するか派遣会社の回答が優先するかは法律上規定はありません。派遣法では、派遣先がスタッフから苦情の申し出を受けたときは、当該苦情の内容を派遣元事業主(派遣会社)に通知するとともに、当該派遣元事業主との密接な連携の下に、誠意をもって遅滞なく、当該苦情の適切かつ迅速な処理を図らなければならないと規定(派遣法第40条第1項)されていますので、法律上は派遣元の解決策と派遣先の解決策が真逆になることは考えられません。派遣先の苦情の申出を受ける者が、スタッフから苦情の申し出を受けたにもかかわらず、派遣元に連絡しないで解決策を示した場合には、それだけで派遣法違反ということになります。つまり、あなたがこういう相談をしたともう一方に報告しなくても情報は共有されているはずです。仮に派遣元の解決策と派遣先の解決策が真逆であったとします。あなたの悩みが法律上の問題(パワハラ・労基法・派遣法違反)に関係する場合は法律の趣旨に則った解決策が何よりも優先されるべきです。以外の悩みの場合は派遣会社の担当者と派遣先の担当者のどちらが優先されるかという決まりはないので、連携して解決策の調整をしてもらうしかないと思います。なぜなら派遣元の解決策が正しかったとしても、派遣先が納得しなければその提案を受け入れてもらえないからです。

Q119.わたしはハケンで働いています。郵便局まで切手を買いに行くお遣いを頼まれて、上司から1万円を預かりました。郵便局に到着して気付いたのですが、途中の道すがら預かった1万円を落としてしまったようです。とりあえず自分の財布から1万円立て替えて切手を買って帰りましたが、この立て替えた1万円は上司に請求してもよろしいのでしょうか。
A.仕事中、1万円を預かっていて落とした場合は、落としたあなたの過失によって1万を紛失したのですから、民事上その責任はあなたが負わなければなりません(民法第709条)。あなたに1万円預けたのは派遣先なのだから派遣先が責任を負うべきだとするのは派遣先に過失があった場合の話です。例えば、派遣先が10歳の子供に1万円を預けたのであれば派遣先にも過失があるといえるでしょうが、大人のあなたに切手を買ってくるように1万円を預けたことに対して、“派遣先に過失”があると認められることはまずないと思います。 あなたが1万円を落とした時点で派遣先に対し1万円の損害賠償義務が発生し、あなたが1万円を立て替えて支払ったことは、ただちに損害賠償義務を果たしたということになります。従って、立て替えた1万円を上司に請求することはできません。
(補足)業務上でお金を扱う場面もあると思いますが、あまりに高額な金銭・物品を扱うときは派遣会社の担当に一報入れましょう。かといって、神経質になりすぎて「私は1円たりともお金は預かれません!」なんて言い張っていては上司も仕事が頼みづらくなってしまいますから常識内(事故があっても弁償できる程度の額)なら対応してよいと考えます。(オフィスタ人事管理部)

Q118.わたしはハケンで働いています。会社で電話を取ることがあるのですが、会社がローン金融などに借金をしていて(税金の未払いや滞納なども含む)、その取り立ての電話が多くかかってきます。名前を聞かれて自分の名前を告げると、次回から私を名指しで電話口に呼び出されるようになってしまい、日に日に口調も強くなってきて、私が借金しているわけではないのに責められているようで困っています。社長に「自分の携帯電話に直接電話が行くようにして下さい」と話しましたが、「それは困る」と社長も逃げ腰です。私はどうしたらよいのでしょうか、法的に解決策はありませんでしょうか?
A.派遣会社からスタッフに渡されている就業条件明示書の業務内容がどうなっているか確認してください。業務内容が一般事務や庶務業務となっているのであれば会社の外部からかかってくる電話には対応しなければならないと思います。しかし、借金取り立ての電話応対は、一般事務・庶務の業務とは異なり、クレーム対応の業務として契約で定めた業務の範囲外になります。よって、派遣会社の派遣元責任者から派遣先の社長に対してクレーム対応は業務外であると苦情申し立てをしてもらうことが大切です。その苦情に対して派遣先が何らかの対応がとられなければ、派遣会社は派遣先に対し派遣の停止、派遣契約の解除をすることができると規定されています(派遣法第28条)。それ以外は満足しているということですが、派遣先がその苦情に対し何らの対応もとられない場合も考えられますので、その場合に契約を解除してもらうか、それとも現状のままで仕事を続けるかは、あなたの選択次第ということになります。

Q117.わたしはハケンで働いています。最近「無期雇用」という言葉をよく聞きますが、これは正社員のことですか?もし違うのであれば、無期雇用と正社員は何か違うのでしょうか。
A.「無期雇用」も「正社員」もその定義について労働基準法とか労働契約法とか法律で特に規定されているわけではありません。「無期雇用」については、文字通り期間の定めのない雇用契約のことを云いますが、無期雇用社員イコール正社員とは限らないのです。「正社員」も雇用期間が定まっていないという意味では「無期雇用社員」と同じですが、正社員は筆記試験、数度の面接試験を経て会社のコアの社員として採用されるのが特徴です。有期雇用が5年を超える労働者が有期労働契約の期間が満了する日までの間に無期雇用の申込をしたときは、使用者は当該労働契約の期間満了の翌日から無期雇用契約の申込を承諾したものとみなされて、労働者はいわゆる「無期雇用」に転換した者とみなされます(労働契約法第18条)。この場合の労働条件(賃金、その他の待遇)は、無期転換する前の労働条件と同じとされており、転換前に賞与・退職金が支給されていなければ、無期転換された後も賞与・退職金は支給されません(労働契約法第18条第1項)。期間の定めが無くなるだけで、転換されたからといって必ずしも諸条件や待遇がよくなるわけではありません。これは無期雇用に転換したからといって「正社員」になるわけではないからです。この意味で無期雇用社員と正社員は違うということになります。なお、無期雇用の申込は使用者(=派遣会社)に対し有効で、使用者が無期雇用することを意味します。(
Q116.わたしはハケンで働いています。有給休暇の使い方ですが、朝1時間だけ所用で遅刻したり、子供の急な迎えで1時間早退したりする際に、有給休暇を当てたいと思っています。オフィスタは有給休暇が15分単位で利用できる制度があると聞き育児中の者にとっては大変便利な制度があるなと思いましたが、通常このような時間単位での有給使用はどこの会社でも認められるものなのでしょうか。なお、前職の派遣会社では有給休暇は1日丸々単位での消化ということしか認められませんでした。
A.労働基準法の有給休暇は、原則として「日単位」もしくは「半日単位」で認められています。「時間単位」の有給休暇は、会社と労働者の過半数を代表する者等との間の労使協定で「時間単位」で有給休暇を取れると定めた場合にのみ5日(1日8時間の所定労働時間であれば、8時間×5日=40時間)の範囲で、「時間単位」の有給休暇を請求することができます。従って過半数労働者等の労使協定で時間単位の有給休暇を認めていない会社に勤めた場合は、従業員は「時間単位」の有給休暇を請求することはできません。 国内の派遣会社では、「時間単位」の有給休暇を認めるための労使協定を結んでいる会社は殆どないと思います。労働基準法上は認められていませんが、その派遣会社独自で認めているのであれば勿論それは有効であり違法ではありません。ただ、敢えて導入するメリットが会社側にはありませんので通常はありえないと思います。オフィスタは育児者に便利な制度で構成されているハケン会社であるため、「時間単位」どころか「分単位」で使用を認めているという特殊なケースだと思います。
Q115.わたしはハケンで働いています。法律改正で教育や訓練が受けられるようになったと聞きましたが、これはどのような教育・訓練なのでしょうか。また、ハケンで働いていれば誰でも受講することができるものなのでしょうか?勤務先で研修日が繁忙時期のため受けられなかったり、教育を受ける必要がないと判断したら受けなくてもよいものなのでしょうか。
A.労働者派遣法の改正により、派遣会社はスタッフに対して、労働者のキャリア形成支援のための教育を行わなければならなくなりました。実施する教育はすべてのスタッフが対象です。よって、週2〜3日など少ない日数の勤務であっても必ず入職時の教育訓練は受けなければなりません。また、1年以上の雇用見込みのフルタイム勤務者については、毎年8時間以上の訓練機会の提供が必要とされています。実施する教育訓練の内容は、スタッフのキャリアアップに資する内容でなければならないとされていますので、内容は職種によって異なります。実施する教育訓練の時間は労働時間と扱われますので、その時間については賃金が支払われることになっています。この教育は法律で認められた強制ですので、労働者本人が受ける必要がないと判断して受けなかった場合でも、派遣会社は派遣業の許可条件に関わる罰則を受けます。極端な場合にはその派遣会社が業務命令違反で懲戒処分の対象になってしまいますので該当者は必ず受けるようにしてください。研修の日については、派遣会社も派遣先もスタッフの教育訓練について配慮しなければならないこととされておりますので、繁忙期の場合には会社に配慮を求めると良いかと思います。

Q114.わたしはハケンで働いています。職場の上司がアロマテラピーに詳しく職場でアロマを焚いています。周囲の人達も気分が落ち着くとのことですが、私はどうもこの匂い(臭い)が生理的に合いません。1日職場で嗅いでいると気持ち悪くなって職務に集中できない状態です。職場でこの香りが苦手なのは私だけなので「臭いから止めてください」とも言いずらくどうしたらよいかと思っています。アロマにしろ芳香剤にしろ香水にしろ、香りの好みは人それぞれなので、良い香りと思っている人が多数であれば、少数は我慢せざるを得ないのでしょうか。
A.会社は労働者に対して職場環境を適正にする義務があります(労働安全衛生法)。アロマにしろ芳香剤にしろ香水にしろ、それを良い匂いと感ずるか否かは人によって違います。従って職場の大多数の人が良い匂いと感じていても一人でもそれを悪臭と感ずる人がいるならば、職場でアロマを焚くことは、大多数の感覚を少数の人に押し付けることになり人権侵害の可能性があります。多数決で決められる問題ではありません。例えば10人の職場で9人が喫煙者の場合、9人が心地よいといっているのだから1人の非喫煙者は職場での喫煙は我慢すべきというのと同じことです。アロマを焚くことは、自然な状態ではなく少数の人にとっては不快な人工臭をかがされることによって心身を害する恐れがあるわけですから、憲法上は普通の匂いの下で生活する人権(幸福追求権)の侵害、労働安全衛生上は職場環境適正義務違反として会社に対し直ちにアロマの停止を求めることができると考えます。なお、似たような裁判例は見つかりませんでしたので、私見であることをご承知おき下さい。

Q113.わたしはハケンで働いています。遅刻・欠勤など勤怠不良の場合や、派遣会社の信頼や品位を貶める言動をした場合には減俸または懲戒解雇になる旨を入社の際に注意事項として言い渡され誓約しています。派遣会社の担当者からは「遅刻1〜2回で即減俸にするようなことはしませんよ」と言われていますが、どの程度の遅刻・欠勤の数が減俸の目安なのでしょうか。また、減俸や懲戒解雇になる信頼や品位を貶める言動とはどのようなレベルのことを指すのでしょうか。
A.減俸とは、労働基準法の規定による減給の制裁(労基法第91条)にあたるものです。労働基準法上は1回の減給の制裁につき平均賃金の1日分の半額を超え、総額が1賃金支払期における総額の10分の1を超えてはならない(月給制の場合、何回懲戒を受けても月給の10分の1まで)とされています。 どの程度の遅刻・欠勤が減俸の目安になるかについては、一般的には1〜2回では即減俸とはなりませんが、1回でも遅刻や欠勤をした際に厳重注意された場合は2回目の遅刻で即減給の制裁を受けることがあります。業務によってはスタッフの遅刻・欠勤によって派遣先の業務に大きく支障が生じた場合や、1回でも遅刻・欠勤すれば減給する旨の予告を受けていたのに遅刻・欠勤した場合など、1回の遅刻・欠勤で減給の制裁はあり得ます。なお、減俸と懲戒解雇は重さが違います。懲戒解雇になる信頼や品位を貶める言動とは、何度注意されてもその不良勤怠等を改善せず繰り返して、もはや会社が労働者を信用することができず、信頼関係が崩れ修復不可能になったような場合が考えられます。

Q112.わたしはハケンで働いています。勤務先は外資系企業(フランス)で日本人スタッフもフランス人スタッフも居る大人数の組織です。派遣会社の募集要項には「土日祝は休み」と書いてあったのですが、フランスの祝日で休みという意味でした。その旨の説明は事前に受けていたのですが、後に日本よりフランスの方が祝日が少ないことを知りました。私は時給制なのでむしろ休みが多すぎない方がいいのでフランス暦で満足していますが、月給制の人にしてみれば日本の祝日で休みを取得できた方がお得感があるような気がします。外資系企業の場合、祝日休みという契約条件下なら「日本の祝日」で休むことができるようになるのでしょうか(またはどちらか好きな方を選択できるのでしょうか)?
A.外資系企業であっても、日本国内に事業所があるのであれば日本の法律が適用されます(法律適用の属地主義)。従って労働条件通知書兼就業条件明示書に「土日祝は休み」と規定しているのであれば、フランスではなく日本の祝日が休みということを指します。もし、フランスの休日の意味であったならば、労働条件通知書兼就業条件明示書に具体的な日時を記載していなければ無効ということになります。従ってフランスの休日だから休めと言われた場合には、労働基準法上及び派遣法上は就業日ということになりますので、労基法第26条により労働者は休業手当の請求ができることになります。
(補足)
外資系企業に勤務する場合でも本国の法律や条件が適用されることは稀です。が、文化や考え方など入社後に、規則や法律以外の部分で戸惑うこともありますので、就業時には必ず確認しましょう。(オフィスタ人事管理部)
Q111.わたしはハケンで働いています。事務職なので時給制で勤務していますが、周囲の社員の方々は、自社の製品を販売できるとそれに見合った報酬が受け取れる歩合給制です。中には月に20〜30個も販売する凄腕営業マンもいて月収が100万円超えなんて噂も聞きます。一方で全く売ることができない営業マンもいて月収はわずか数万円という噂も聞きます。上司から「君も営業の仕事やってみる?興味があるなら部署替えも考えますよ」と声をかけていただきました。確かに営業職にも興味はありますし、性格的にも固定給よりも成果報酬型の歩合給の方が自分には合っていると思います。ハケンでも歩合給のお仕事に就けるのでしょうか?
A.派遣スタッフの賃金については、派遣会社との労働契約により歩合給(出来高給)で支払われるとすることも違法ではありませんが、例えば8時間働いても成果が全然出せなくて出来高給が異常に低くなることは妥当ではありません。労働基準法第27条で「出来高払制で使用する労働者については、使用者は労働時間に応じ一定額の賃金を支払わなければならない」と規定されていて、通達によれば会社はその労働者の平均賃金の6割程度の保障給を決めておかなければならないとされております。なお、派遣会社と派遣先企業の派遣料金設定は商取引ですので、契約自由の原則でどのように定めるかは自由です。ハケン労働者が歩合給を希望した場合は、一般的には労働者の出来高払給に即して、あらかじめ最低保障額の派遣料金と出来高に応じた派遣料金の両方を派遣会社と派遣先企業の間で決めておくのが普通ではないかと思います。
Q110.わたしはハケンで働いています。パソコン操作業務が主で、毎日1日中机に座ってPCを操作したり画面を見ていることが多いです。そのせいかどうかわかりませんが、最近視力が落ちてきた気がします、また座りっぱなしのせいか腰が痛くなってきました。これらは労災として認定されるのでしょうか?視力低下や腰の痛みの原因が仕事のせいとは決めつけられません。日々のスマホいじりで視力低下したかもしれないし、最近始めたヨガの最中に腰を痛めた可能性もあります。労災の原因が仕事に端を発するものかどうか判断できない場合はどうしたらよいのでしょうか。
A.毎日1日中机に座ってパソコンを操作して画面を見ている業務を行うことで、腰痛が起こったり、視力が低下した場合は業務と腰痛・視力の低下との間に相当因果関係が認められれば、労災に認定される可能性があります。ただ、例えば仕事中転んで骨折した場合のように業務と負傷との間の因果関係が明確である場合と異なり、本人が抱えていた持病とか、本人の生活事情(この場合、スマホいじり、ヨガ体験)で発生した傷病の可能性があるなど業務と傷病との間の因果関係がハッキリ明確ではない場合には、業務と傷病との間で相当因果関係が認められることはありません。よって、ここでお聞きした範囲では、労働基準監督署に労災の申請をしたとしても労災認定が降りることはないと思います。
(オフィスタからの補足)
労働災害保険は、勤務する形態や時間によって加入の有無が変わるものではありません。よってオフィスタで勤務中の従業員は全員労災に加入しております。詳しくはオフィスタ総務部までお問い合わせ下さい。
Q109.わたしはハケンで働いています。毎日自宅の最寄駅から3駅先の勤務地まで通勤しています(定期券も持っています、交通費として定期代は時給とは別途支給されています)。ある日上司に「明日の朝、R商事に書類を届けてくれないか。自宅から直行で行って構わないから」と頼まれました。翌朝わたしは自宅最寄駅から10駅先のR商事に行くため切符で10駅先まで買いました。定期券には個人的にチャージしたお金が入っているPASMOだったので、自動精算が嫌だったため敢えて切符を買いました。用事を済ませて貴社し交通費精算をしようとしたら「3駅分は定期券があるでしょう、精算できるのは飛び出した7駅分だけだよ」と経理担当者に言われました。途中まで定期券があったにも関わらず、最寄駅から10駅先まで切符で買ってしまった際の精算はどうなるのでしょうか。
A.この場合R商事に書類を届け出るための“通勤ではない交通費(=業務費)”について定期を使えるかという問題だと思いますが、厳密には定期を通勤目的以外には使えないと考えれば会社は10駅分負担しなければならないでしょう。しかし、実際には通勤以外の私用目的でも業務目的でも定期を使用することは法律上制限されていない(違法とはされていない)ようです。そう考えると、交通費が時給と別途支給されていることから、あなたの定期券は会社が負担しているということになります。よって、この場合は業務費用について定期を使えることができた以上、会社に対して7駅分しか請求できないということになると思います。

Q108.わたしはハケンではたらいています。社会保険(健康保険・厚生年金)に加入していますが、3月31日をもって任期満了で退社したときの社会保険の喪失日(健康保険証が使えなくなる日)は4月1日でよろしいのでしょうか。また、その後その派遣会社からお仕事の紹介を受けて4月20日から別の勤務先で就業開始した場合は、社会保険の加入日はいつになるのでしょうか(この場合は喪失せずに4月分もずっと継続している又は継続していたということになるのでしょうか?)。
A.この場合の喪失日は4月1日で間違いありません、よって健康保険証が使えるのは3月31日までということになります。従業員の社会保険については退職した日の翌日に被保険者の資格が喪失するのが原則です。法律では会社は労働者が退職した翌日(資格喪失日)から5日以内に喪失の届出を出さなければならないことになっています。従って資格喪失の届け出があった場合には、喪失が確定してしまいますので、資格が継続されることはなく4月20日に雇用された場合は、改めてその日に社会保険の資格を再度取得することになります。ただ、例外的に再雇用が見込まれる場合で1日ないし数日の間を空けて再度雇用契約が行われるような場合には使用関係が中断することなく存続していると判断されますので、資格継続することとして取り扱われています。また、派遣の場合は、スタッフがその派遣会社で雇用の継続を希望する場合、次が決まるまで1か月程度までなら事実上の使用関係が存続していると認められると思います。が、その場合であっても会社が資格喪失の届け出を終了してしまったときは、資格の継続と見なすのは難しいのでその点はご理解しておいてください。

Q107.わたしはハケンではたらいています。タイムシートをつけるときに人によって不公平だなと感じることがあります。例えば、私はタバコを吸いませんが、タバコを吸っている人は業務時間中に何度か離席していますので同じ勤務時間でも私の方が多く働いているような気がします。また、私は制服着用が義務付けの班なので、私服またはスーツ班の同僚よりも、着替えがあるため定刻よりも若干早めに出社していますが、タイムシートの記録時間(始業時間)は結局同じです。社会なので全ての人が平等だなどと思ってはいませんので、会社に細かいことで不満を言うつもりはありませんが、日常的にこういう差はどこの会社でも出てしまうものなのでしょうか。
A.労働時間の問題だと思いますが、いずれも微妙で法律問題になることは稀です。喫煙者と非喫煙者では休憩時間に差がでることから、1日の休憩を昼休45分と午後に15分間としていてそれ以外の時間に喫煙するための時間を取ることを禁止している等の対策をしている会社もあります。が、一般的にはトイレなどの時間と同様に特に禁止していない会社も多いかと思います。制服着用が義務付けられている場合には、裁判例で“業務への準備行為も含めて労働時間である”とされていますので、制服着用は業務への準備行為として労働時間に含めて欲しいと会社に苦情を申し立てたり裁判を起こすことはできると思います。が、両者とも法律問題ではありますが、数分ぐらいの時間ですので裁判に訴えてまで問題にしようとする労働者が少ないだけだと思います。

Q106.わたしはハケンではたらいています。先日ニュースで某会社(コンビニ店舗)が「欠勤をしたアルバイト従業員の給与から罰金を徴収していた」という件が取り沙汰されていました。欠勤で罰金なんてヒドイという意見と、仕事に従事しているのだからシフトが狂うような欠勤はすべきでないし自業自得という意見に分かれていました。どちらの意見ももっともな感じはしますが、欠勤と給与の関係について教えて下さい。なお、私の見解としては、欠勤で会社に迷惑をかけたとしても会社が給与から罰金を徴収するのは違法だと思います。但し欠勤によって業務上の迷惑をかけたのであれば会社から損害賠償を請求されたら支払わなければならないと思います。労働法と民法を別個に考えればよいのではないかと思うのですがいかがでしょうか?
A.派遣労働契約も契約ですので、派遣スタッフとはいえ正当な理由なく欠勤した場合には、会社に対して債務不履行として欠勤によって生じた損害賠償が必要になります。罰金は1日欠勤した位では懲戒権の濫用として無効だと思います。が、頻繁に繰り返される場合には損害賠償として労働者から徴収するのは適法です。この場合、懲戒処分1回の額につき1日分の平均賃金の半額までと定められており、懲戒処分が数回に及ぶ場合にはその総額が1賃金支払期の10分の1の範囲内までと定められています。なお、民事上の損害賠償にしろ労基法に基づく懲戒処分としての罰金にしろ、給料から直接差し引くことは労基法第24条によって禁止されています。徴収はされないが、会社から請求されたら支払わなければならないという、労働法と民法を別個に考えるあなたの見解は正解です。

Q105.わたしはハケンではたらいています。業務内容はパソコンを使った一般事務(OA事務)です。MOSなどのPC関連の資格も最近取得しましたし、これまでも10年以上のOA実務スキルも有していると自負しています。ただ、今の職場のパソコンが古く、ソフトのバージョンがかなり古いため操作方法が違いすぎてスキルを発揮することができません(例えばエクセル・ワードが2002バージョンである等)。このような場合でも、自身のPCスキル不足と考えるべきでしょうか、または職場にPC買換えなどの要望を出した方がいいのでしょうか。持っている能力が生かし切れていないので残念なのですが。
A.職場のPCが古くて能力を発揮できないのは残念なことだと思います。職場にPCを最新のものに買い替えて欲しい等の要望を出すこと自体は問題ないと思います。但し、派遣先はそれに応じる法律上の義務はありませんので要望に対応するかは勤務先次第になります。ただ、派遣先のあなたに対するPCスキルの評価が、旧型のPCであるため能力が十分発揮されていないことを理由に「PCが不得手である」と評価されたり、そのことを理由にあなたの賃金を低く設定されたりしたのであれば、苦情申し立ての一つとして派遣先の責任者にPCの買い替え請求をすることも考えられます。が、この場合でもやはり派遣先はそれに応ずる法律上の義務はないものと思われます。派遣先としては、現状の条件(古いPC)で派遣依頼をしているとも言えるからです。新しいPCの方が、「仕事量が増えて派遣先にも利益になりますよ。」と説得するしかありませんが、あまりしつこく要望を出すと、経営に口出しをする越権行為とみなされる恐れがありますので注意して下さい。

Q104.わたしはハケンではたらいているシングルマザーです。今は健康ですが、もし癌や大怪我で入院したらと考えると不安もあります。いつ完治するかもわからない大病を患い長期に入院をしてしまったときに、一番心配なのは金銭面です。入院費・治療費・生活費など病気であっても何かとお金はかかりますが、入院期間中も給与は支給されるものなのでしょうか。そしてもうひとつの心配は半年〜1年(またはそれ以上)の長期にわたり入院した際に、復帰後元の職場に戻れるのでしょうか。復帰後にすぐに復職しないと生活が立ち行かなくなってしまいそうで不安です。万一の際の知識として教えて下さい。
A.
まず、業務外の理由により傷病(私傷病)となって長期に療養入院となった場合には、給与は支給されません。労働法上、業務外の理由によって働けなくなった場合には、ノーワークノーペイの原則によって給与は支給されないことになっています。但し、健康保険から傷病手当金として1日につき標準報酬日額の3分の2相当の金額が1年6か月の範囲で支給されます。健康保険の傷病手当金制度はその会社に雇用された期間が1年以上の実績があれば、退職後も支給されることになっています。また、復帰後に元の職場に戻れるかについてですが、派遣会社と派遣先との派遣契約に基づいて人材を派遣することになっていますので、派遣スタッフが長期入院となった場合、派遣会社と派遣先の派遣契約そのものが終了したり、退院時には既に派遣会社とスタッフとの間の雇用契約が期間満了で終了していたり、またはスタッフの長期入院により代替えのスタッフが既に派遣されているなどのことが多いでしょうから、元の職場に必ず戻れるという法的な保障はありません。

Q103.私は現在ハケンスタッフとしてはたらいています。子どもの保育園への送迎があるので、勤務先(派遣先)まで通勤時間30分という好条件の今の派遣先に決めました。しかし来月派遣先が事務所移転をすることになってしまい通勤時間が60分になりそうです。通勤時間が長くなると保育園への送迎に支障がでてしまうので継続勤務が難しそうです。一方で約束した契約期間はまだ残っていますし途中で辞めるのも本意ではありません。もし契約期間を満了せずに辞めた場合、自己都合になってしまうのでしょうか。また、契約期間満了まで頑張って期間終了で辞めた場合は会社都合になるのでしょうか。教えてください。
A.期間雇用の場合は、労働者であっても期間の途中で退職をする場合には、正当な理由が必要とされています(民法第628条)。従って正当な理由がない場合には、雇用保険の失業給付の要件でも会社都合扱いにはならず、自己都合による退職ということになります。仕事先が移転し、従来の通勤時間が30分から60分になったことが原因で退職することになった場合には、退職する原因が会社側にありますので、失業給付の受給要件についても会社都合退職になるだろうと考えられますが、念のため職業安定所(最寄りのハローワーク)にて確認してください。また、期間満了で退職する場合には、一般的に自己都合退職ということになりますが、ハケンの場合は労働者が雇用の継続を希望したにもかかわらず会社が雇用の継続ができなかった場合には、特定理由離職者として会社都合扱いになるという労働者にとっては有利な制度があります。

Q102.一定規模数の企業においては、従業員数に比例して障害者を雇わなければならない法定雇用率があると思います。今後の法改正で法定雇用率に精神障害者も対象になると聞いていますが、具体的にどのような改正になるのでしょうか。私も発達障害の子供を持つ母親なので(障害者手帳は取得していません)、法改正で障害のある者の雇用につながればと考える一人です。
A.障害者雇用促進法改正については以下の通りです。
@雇用の分野における障害を理由とする差別の禁止

例えば、募集採用に当たって、身体障害、知的障害、精神障害、車いすの利用、人工呼吸器の使用などを理由として採用を拒否したり、障害者であることを理由として賃金を引き下げたり、低い賃金を設定することなどが禁止されました。
A障害者が職場で働くに当たっての支障を改善する措置を講ずること。
例えば、車いすを利用する労働者に合わせて机や作業台の高さを調整したり、通勤時のラッシュを避けるための勤務時間を変更するなどの合理的な配慮義務が事業主に課されました。
B法定雇用率の算定基礎に精神障害者を加える。
平成30年3月31日まで法定雇用率の算定は、身体障害者・知的障害者を算定基礎として計算した率です。平成30年4月1日からは、従来の身体障害者・知的障害者に精神障害者を加え、算定基礎として計算した率になりますが、施行後5年間(平成30年4月1日〜平成35年3月31日まで)は猶予期間として、従来の身体障害者・知的障害者を算定基礎として計算した率と、身体障害者・知的障害者・精神障害者を算定基礎として計算した率との間で政令で定める率となります。平成35年4月以降からは、身体障害者・知的障害者・精神障害者を算定基礎として計算した率になります。
C精神障害者の中には発達障害も含む
精神障害者には発達障害も含まれるものとされていますので、先に説明した@雇用差別の禁止、B法定雇用率の算定基礎に精神障害者も算定基礎に加わることから、間接的には発達障害者の雇用にもつながる可能性は高くなったと思われます。

Q101.私はハケンではたらいています。葬儀でどうしてもお休みを取得しなければならない(取得したい)場面もありますが、欠勤が認められるものでしょうか。例えば主人や両親の葬儀であれば、休めると思いますが、祖母や従妹や義母、従妹の子供など範囲はどこまで許容されるものでしょうか。結婚式のように予め日程がわかっているものと異なり、葬儀は突然の休暇になるため会社にも迷惑をかけることになりますので、どの親族範囲までが一般的なのか教えてください。
A.葬儀に対する休暇については、労働基準法等には何ら規定されておりません。会社が就業規則等で慶弔休暇を定めている場合に、その就業規則に基づいて慶弔休暇を請求することができるというだけです。派遣スタッフは派遣会社の社員でありますから、派遣先企業が派遣契約の中でスタッフの慶弔規定を定めるという事例はまずないでしょう。このことから派遣会社が派遣スタッフに個別の就業規則で慶弔規定を設けるというケースも少ないものと思われます。従って現状では、慶弔休暇を請求することは難しいものと思われます。 ただ、今後は正社員には慶弔休暇を認め、契約社員・派遣社員には認めないのは不合理な労働条件して扱われ労働契約法第20条違反の恐れが出てくると考えられるため、将来的には比較的慶弔休暇等が取りやすくなるのではないかと思います。なお、仮に慶弔休暇を認める規定があったとして、親族の範囲は一般的には3親等内の親族(親、子、祖父母、叔父母、配偶者、配偶者の親、子、祖父母、叔父母)まで位ではないかと思われます。勿論ご友人や親しい人など大切な人は各人それぞれだと思いますので、あくまで一般的にはという前提での回答と捉えて下さい。

Q100.わたしはハケンではたらいています。台風で自宅周辺が冠水してしまい駅まで行くのに普段より時間がかかってしまいました。電車は遅延もなく通常運行していたのですが、結局遅刻してしまいました。このような災害の場合でも遅刻は自己責任となってしまうのでしょうか。それとも不特定多数の者が被害に遭う状況の場合は遅刻をしてもその分のお給料の請求はできるものなのでしょうか?また、夕方から台風が直撃しそうなときは、早退は認められるものなのでしょうか?
A.法律論でお答えします。民法第536条の危険負担という問題です。労働者は労務提供の債務を負っています。不可抗力(災害など)によって労務提供という債務が履行できなかった場合は、そのこと自体の責任は負いませんが、賃金の請求はできません。賃金の未払いという危険は債務者である労働者自身が負っているからです。不特定多数の者が被害に遭う状況で出社できなかった場合であっても、同様に民法536条により、労働者は賃金の請求はできません。また、災害で早退が認められるかという質問ですが、就業自体が不可能となる場合を除いて法律上、早退(労務提供の拒否)は認められません。実際は会社の就業規則等で不可抗力により労働者が就業できない場合には賃金を支給するという規定を設けている場合もありますが、派遣の場合は派遣先の企業が上記の法律の規定に基づき派遣料金を派遣会社に支払わないことが多いことから、派遣スタッフにも上記法律に従い賃金が支払われないケースが一般的かと思います。
(参考・補足)
オフィスタでは自己の責によらない遅延の場合は、遅延分の賃金を補填する制度があります。お給料が減ってしまうからと慌てて出勤を急がないで結構です。災害時は危ないので、お給料は支給しますので焦らず安全に出勤いただきたいと思います。

Q99.わたしはハケンではたらいています。結婚して主人がいます。平成28年度から男性の育児休業に対して企業に助成金が出るようになったそうで、主人の上司が「会社に助成金が出るからその一部を手当として支給してもいいよ」と言われたそうです。私と主人(勤めている会社は異なります)が2人とも育休を取得したら育児休業給付金は2人とももらえるのでしょうか、また主人の会社も男性社員が育休を取得したことにより助成金をもらえるのでしょうか、またこの助成金を会社が許可すれば手当として本人(主人)がもらってもよいのでしょうか。
A.夫婦2人とも育休を取得した場合には、育児休業給付金はもちろん2人とももらうことができます。ご主人の会社も男性社員が育休を取得したことにより助成金をもらえるのでしょうかというご質問ですが、この助成金は「出生時両立支援助成金」というもので平成28年度に新設された助成金制度です。男性労働者にその子が出生後8週間以内に開始する連続14日以上の育児休業取得させた事業主(会社)に支給されるものですから、この場合ご主人の勤務している会社はこの助成金を受給する資格があります。但し、この制度は女性労働者の育児休業に支給されるものではありませんので、あなたの勤務する会社には受給資格はありません。なお、この助成金は、事業主に対して支給されるもので労働者に支給されるものではありません。但し、事業主が支給された助成金の中から、一部または全部を労働者に対して一時金(臨時のボーナス等)として支給することまでは禁止されておりません。

Q98.わたしはハケンで働いています。10:00〜16:00の6時間勤務の契約です。契約時に休憩時間はいらないと言いました。ところが、業務が夕方から忙しくなるためなかなか16:00で上がれません。派遣会社も勤務先上長も定時になったら上がっていいよと言ってくれているのですが、翌日のことを考えるとその日のうちに処理して帰った方が効率的なので「帰ってもいい」と言われてはいるもののそうもいかず17:00くらいまで残業をしています。法律上6時間を超えたら休憩が必要とのことで、派遣会社から「45分の休憩を取って欲しい」と言われていますが、自分は休憩を取りたくありません(休憩を取ったら17:00で上がれるところが17:45になってしまうため)。無理に休憩をとって帰宅時間が遅くなるくらいなら、休憩なしでいいので17:00に帰りたい(休憩している45分がもったいない)のですが、休憩は本人希望で取らなくてもよろしいでしょうか。
(本件の補足)
@残業するのが嫌なのではない、あくまで自発的でありキリのいいところまで終わらせたいし、そういう現状・仕事内容に満足している
A上長も残業を強制していない。しかし本人がどうしてもやりたいというのであれば無理に帰れと命ずることもしていない。
B休憩時間が欲しいわけではない、むしろ休憩時間なしで良いから多く働いて早く帰りたい。
A.労働基準法第34条で使用者(この場合は派遣会社)は労働時間が1日に6時間を超える場合には45分、8時間を超える場合には1時間の休憩を労働時間の途中に与えなければならないとされています。もし使用者がそれに違反した場合は労働基準法119条で、6か月以下の懲役又は30万円以下の罰金が課されています。いくら労働者が休憩をとりたくないといっても実際に使用者が休憩時間を与えなかった場合はその使用者には刑事罰が課せられます。労働基準法は取締法規ですので、労働者の同意や希望があったとしても労基法違反という事実には変わりはないのです。実際上、あなたの様に休憩をとらないで働いている労働者は多いと思いますが、もし使用者が実態を知っていて休憩時間を与えなかった・見て見ぬふりをしていたことが発覚すれば、指導や刑事罰が課されることになります。また、派遣先が残業を強制していなかったとしても同じです。時間内に仕事が終了しない場合でもその時間で終了する。どうしても残業を必要とする場合には(許可をもらって)休憩を取ったうえで残業するという形にしなければ派遣先も労基法違反になってしまうのです。あなたのご事情もお仕事に懸ける情熱も十分理解できますが、法律を守らなければ結局迷惑を掛けてしまうのは派遣先企業や派遣会社ですので、よく考えてみてください。よって、派遣会社が休憩を取るようあなたに促すのも使用者として適切な対応だと言えます。休憩時間を取らない人に残業を許可する会社などあり得ないので、「休憩をとるよう」指導されるのも、それに従うのも当然だと思っておいた方がいいでしょう。
(オフィスタ人事管理部からの補足)
例えば5時間勤務の人が1時間残業をする場合には休憩を取らなくても構いません。しかし、それが更にもう1時間伸びそうなときは休憩を取った後でなければ残業は認められません。休憩時間は自由時間なのだから仕事をしていてもよいのかという意見もたまに聞きますが、残念ながらそれは“休憩”とはみなされません。ご質問はママさんハケンのオフィスタならではの、現場の生の声であり、育児中女性の現実だともいえます。主婦・ママさんにとって帰宅時間の大切さは私ども十分理解しているのですが、どうかご理解いただければと思います。

Q97.わたしはハケンではたらいています。事務のお仕事に就いていますが、時折「銀行へ行って社内の小口現金のためにお金を引き降ろしてきて欲しい」と頼まれることがあります。その仕事自体は構わないのですが、万一ひったくりにあって現金を奪われてしまった等の事故を考えてしまいます。こういうときは、勤務先(派遣先)からは「奪われたのは君の責任だから弁償して」と言われそうですし、派遣会社からも「業務中の管理監督責任は派遣先だから、勤務先の上長と話し合って解決して」と言われそうだし、結局全責任は自分が被ることになりそうです。そう考えると、あまり現金を扱う業務には携わりたくないのですが、そうは言っても業務放棄もしたくありませんので、どうしたらよいか教えて下さい。
A.事務の仕事であっても派遣スタッフに「現金の取り扱い行為」をさせることはトラブルの元になります。質問者ご懸念の様に「ひったくりにあって現金を奪われる事故」などが起きることが当然予想されるからです。通常は派遣スタッフに金銭取り扱いを任せることはないと思いますが、業務上の都合もあるでしょうから、例えば「派遣スタッフには、現金を取り扱わせないものとする」とか、仮に取り扱わせることにしても「派遣スタッフに現金を取り扱わせる場合において現金を紛失した場合であっても、派遣元・派遣スタッフはその責任を負わないものとする」とか覚書を派遣会社と派遣先との間で締結していることが普通です。たまたま現金引き降ろしの業務を依頼された場合において、ひったくり等の事故があった場合には、スタッフに過失がありませんので責任を問われることはありません。管理上考えて勤務先(派遣先)に全面的な責任があると判断されるからです。

Q96..わたしは綜合法律事務所にハケンではたらいています。この事務所は弁護士・税理士・社会保険労務士・行政書士といった数名の先生方が共同で開設した事務所です。ただ、各々の先生方は各自独立で各自の作業をしていますので、それぞれの先生方からそれぞれのお仕事を依頼されます。この場合、指揮命令者は全ての先生のお名前を連ねてもらった方がいいでしょうか、それとも指揮命令者は1名であるべきなのでしょうか。また、先生の中にはいくつかの事業所を兼務していて週に1〜2回しか出勤しない方もいます(非常勤)が、常駐していない方に指揮命令者になってもらうことはできますか。
A.指揮命令者とは人材派遣の仕組みにおいて、派遣スタッフに対して業務の指示を行う勤務先の担当者のことをいいます。スタッフは、この指揮命令者の指示を仰ぎながら、実際の業務を進めていきます。また指揮命令者は、スタッフの就労状況を適切に管理することも求められます。ご質問の件ですが、派遣法上は、指揮命令者は1名でなければならないとされているわけではありません。派遣先に数名の指揮命令者ががいるのであれば、トラブルを防ぐ意味からもすべて記載した方が法律上は宜しいかと思います。また、いくつかの事業所を兼務していて週に1〜2回しか勤務していない先生を指揮命令者にしてもその先生が不在の間は、その事業所には指揮命令者である他の先生がおりますので問題はないでしょう。総合法律事務所は特殊な事業所ですので以上のことがいえますが、(一部な職種を除いて)派遣先も派遣スタッフの雇用管理の責任を負っている以上一般的には常勤していない人を指揮命令者にすることはできません。

Q95.わたしはハケンで働いています。事務職ですが制服はありません。就業時に「スーツでなくてもいいですよ、オフィスカジュアルで出勤して構いません。」と上長から言われています。ただ、時々同僚から「あなたは服が少し派手ぎみである」とか「職場に着てくる服ではない」と指摘されてしまいました。自分としては派手な服装であるつもりは全然ないのですが、オフィスカジュアルとは何を持って定義されるのでしょうか。派遣会社の担当者に聞くと「お客様と接するにあたって失礼のない恰好」、「社会人として普通の格好」とのことですが、ファッション感覚は人それぞれだと思いますし、自分では普通だと思っているし、地味だと思っていても周囲からは派手に思われたり、その逆もあると思います。ジーンズなどは職場の格好に適さないということは理解しているのですが、法に定められているとか何かもっと明確な基準はないものでしょうか。センスや感覚のことなので対応に困っています。
A.オフィスカジュアルの明確な定義はありません。業種によりますし客と接する仕事の場合は「客と接するに当たって失礼のない恰好」であることがポイントになりそうですが、それも明確な定義とはいえません。「社会人として普通の恰好」というのも同じ事で、どういう職場・社風なのかにもよりますし、センスや感覚は人によって違いますので、どういう服装が適当かどうかを判断するのは難しいところがあります。制服がない以上、上長に細かく具体的に判断・指示を委ねたらいかがでしょう。同僚の意見も主観的ですし、あまりうるさく言うようであれば、個人の服装の自由(人権侵害)で訴えることができますよと逆に注意したらいかがでしょう。

Q94.わたしはハケンで働いています。9:00〜18:00の営業事務で営業マンのサポート業務をしています。この派遣先の会社では朝9:00〜9:15まで社員全員ラジオ体操と社訓をみんなで読むという決まりがあります。これは仕事になるのでしょうか。また、勤務時間内の命令であればわたしも参加するべきものでしょうか。この時間は全社員がそちらに参加しているので1人だけ机に居てもすることがないという状況のため、一応わたしも参加しています。
A.あなたの労働条件明示書に始業時刻が9:00となっているのであれば業務時間内の事ですから仕事になります。業務の内容に規定がなくても、全員参加で仕事の準備的なものであれば、これを拒否することはできないでしょう。よってこの場合、ラジオ体操や社訓を読むといった行為も業務時間内の仕事とみなされます。仮に、労働条件明示書に始業時刻が9:15となっているのであれば、勤務時間外の事ですから、本来の業務ではないとして拒否することができます。しかし、上長に9:00から行っているラジオ体操や社訓読みに参加するように命令・指示があれば時間外労働となって時間外手当を請求することができます。なお、この場合においても、この命令に対して労働者が労働条件明示書の業務に記載されていないとして拒否することはできないと思います。全員参加で仕事の準備的なものである以上、信義則上業務に含まれると考えられるからです。
(補足)
会社組織には規則に書かれていなけれども社員全員の決まり事というものが存在します。ラジオ体操以外にも朝礼だったり毎朝会社周辺を掃除するなどの決まりの会社もあります。これらはもちろん立派に仕事であり、また組織の一員として和の観点で参加も大事なことです。(オフィスタ人事管理部)

Q93.わたしは現在就職活動中です。採用されるにあたって年齢不問と聞いていますが、現実には40歳を越えたところから厳しくなっていると実感しています。高年齢者雇用安定法という法律があると聞きましたが、これはどういうものなのでしょうか。就活中の者にも何か適用される部分はありますか。また、WLBを重視したいので派遣就業も視野に入れているのですが、派遣法にも高年齢者の就業にかかる条文などは存在しますか?高年齢者の就活が法律でどう保護されているか知りたいです。
A.募集・採用に当って会社は年齢で差別をしてはいけないと規定している法律は、高年齢者雇用安定法ではなくて雇用対策法です。会社が定年を定める場合には60歳未満としてはいけないこと、定年制度を採用するのであれば年金がもらえる65歳まで会社は継続雇用しなければならないこと等を定めているのが『高年齢者雇用安定法』です。就職活動中の人に適用されるのは、雇用対策法で「会社は、募集・採用に当って年齢で差別してはいけない」という規定だけです。この場合でも、会社には採用の自由が認められておりますので、高齢者だから私を雇えという請求権は認められておりません。派遣法でも採用にあたって高齢者を保護している規程はありません。ただ、派遣か否かにかかわらず会社が高齢者を採用した場合には、国から会社に高齢者雇用安定助成金が支給されるなど間接的に高齢者を雇用させるという仕組みはあります。今後どんなに法律が変わっても、高齢者であるというだけで会社に雇用義務を負わせることはないと思います。会社側に採用の自由がある以上、私を雇わないと会社は損をすると言えるようなスキルと経験を積んでおくことが大事だと思います。

Q92.わたしはハケンでのお仕事を探していて、派遣会社に長期ではたらける職場を熱望しました。派遣会社からは「社会復帰のブランクもあるし、まずは3カ月くらいのお仕事から始めて様子を見てみたらどうですか」と短期のお仕事を紹介されましたが、わたしは長く働きたかったため、派遣会社の忠告を押し切って「絶対に長期で働けます!」と無理を言いなんとか長期のお仕事を探してもらい1年契約(更新も有りで長期の前提)を条件提示し就業することができました。しかし、実際に就業したら思っていた以上に通勤・家事・仕事のブランクは心身ともに厳しく1週間でもう無理だと判断して辞めることにしました。この場合、派遣会社から今後もお仕事はもらえるものなのでしょうか。
A.まず、法律の話をします。民法では契約自由の原則が認められています。そのかわり一旦契約した以上契約は守らなければならず、契約を守らなければ債務不履行として損害賠償を請求されることになります。会社も従業員を雇うか雇わないかの自由があり、その代わり一旦雇った以上、簡単には解雇できません。従業員も同じで会社と雇用契約を締結したのであれば、従業員も契約を守らなければなりません。あなたの場合、契約を締結しておきながら「実際に就業したら思っていた以上に厳しく1週間でもう無理だと判断して辞めることにしました」と簡単に契約をご自分で破棄しております。これは法律上認められることではありません。しかし首に縄をつけても労働の強制はできませんので、会社としては債務不履行としてあなたに民事の損害賠償請求をする流れになります。なお、私が派遣会社の担当者だとすれば、あなたを二度と雇うことはないと思います。

Q91.わたしは自営でアロマテラピーの教室を自宅で開業しました。しかしながら、まだ定期的に来てもらえる固定客もなく週2日(火・木)程度しか営業していません。そこで、週3日(月・水・金)ハケンでお仕事を入れたいのですが、ダブルワークにハケンを使うことはできますか?また、もしハケンのお仕事と自営のお仕事がブッキングしてしまったとき、自営業の方を優先しても良いのでしょうか。ダブルワークの場合、雇用保険や確定申告は派遣会社がやってくれるものなのでしょうか。
A.自営業とハケンで働くことのダブルワークは、法律上は禁止されていません。但し、ハケンで働くということは、派遣会社の従業員となることでもありますので、その派遣会社の就業規則の適用を受けることになります。その就業規則にダブルワークを禁止している規程があればダブルワークはできません。就業規則に禁止の規定がないとしてハケンで働く際、自営業とハケンの仕事が重なってしまった場合に、自営業を優先することは、会社の仕事を休む正当な理由にならないとして懲戒処分の対象になりますし、ダブルブッキングした場合に自営業を優先するのであれば、そういう方を派遣会社が雇用することはまずないと考えたほうがよいでしょう。雇用保険については週に3日あれば労働時間が周20時間を超えるようでしたら雇用保険は加入できます。確定申告については、派遣会社から源泉徴収票をもらい自営業の確定申告で行えばよいかと思います。
(補足)
オフィスタでは自営業とダブルワークをしている方は大勢います。特にオフィスタはママさんハケンということもあり週2〜3日勤務や時短のお仕事が多いため活用しやすいようです。勿論、自営業のお仕事の都合で派遣先をお休みされては困りますが。(オフィスタ人事管理部)

Q90.わたしは今年の4月からハケンで働いています。政令26業務の財務業務で働き始めたのですが、派遣法が変わったと聞きました。これによって私自身は職場で何か変化があるのでしょうか。または法改正によって私自身が何か手続きなどをする必要はありますか?
A.派遣法が9月30日から改正施行されました。改正法の内容については特に派遣期間について大きな改正があり、従来は業種により例えば政令26業務で派遣される場合は派遣契約が更新されれば、3年を超えていつまでもその業務で派遣されることは可能でしたが、今回の派遣法改正では、業種のいかんを問わず、派遣先の同一の組織単位(総務課とか営業課とか)で3年が限度となりました。ただし改正前の契約期間が施行日である9月30日をまたいでいる場合は、経過措置により従来の派遣期間が更新されるまでは従来の財務の業務で派遣を継続することができます。その後派遣契約が更新された場合には、改正法により同一の組織単位(財務課)であれば更に3年間派遣を継続することができます。派遣スタッフ個人として、法改正があったからと言って特段何かをしなければならないということはありません。

Q89.わたしはハケンではたらいていますが、今の職場は能力のある人材は年齢にかかわらず活躍してもらおうという考えのため、エイジレス雇用の職場環境整備を積極的に進めている会社です。しかしながら職場では、定年延長で嘱託にした社員も多いため「元上司だった人が部下では使いづらい」、「元部下だった人間の下で指図されるのは不快である。自分の方がキャリアもありイチイチ言われなくても私の方が十分理解しているつもりである」とか、「自分は大手企業で支店長を務めていたのに、この会社に来たら軽作業で能力が活かせていない」といった不満が若年者からも高齢者(エイジレス)からも多く雰囲気が悪い状態です。日々、上司同士の板挟みにあい困っています。相談しようにも上司たち(苦情申出者も含む)が当事者なのでどうにもなりません。わたしも45歳を越えて高齢者予備軍の身なので、この会社の方針はありがたく気に入っているので辞めたくはありません。このような場合どうしたらよいのでしょうか。
A.ご指摘いただいた問題は、エイジレス雇用の難しさについてよく聞くところです。企業により状況が異なりますので教科書的な回答になるかもしれませんが、採用・配属を担う人事部なり総務部なりがまず改善に乗り出すべきだと思います。
@社内でエイジレス(特に高齢者)の活用方針を定めて会社は本気でエイジレスを活用するということを社内全体に周知することが大切です。名目上エイジレスを活用するというだけでは、何か問題が起きただけで、エイジレス活用の志などすぐ潰れてしまいます。どのような仕事で、戦力として活用するのか補助職として活用するのか安価な労働力として活用するのか等を、それぞれのエイジレスの条件に従って決めておいた方がよいかと思います。
Aエイジレスに対して、期待する役割を明確に伝えることです。例えば、「自分は大手企業で支店長を務めていたのに、この会社に来たら軽作業で能力が活かせていない」というような意見が出ているということは、会社が必要しているエイジレスのスキルと本人の意識のミスマッチによりこのような問題が生じているかと思いま
す。従って配置・採用に当って会社の考え方、本人の希望のすり合わせを十分に行うことが必要かと思います。
B年上部下に対する年下上司は、エイジレスの知識、経験、人となりを尊敬しつつ、仕事の指示・命令・評価は年齢にかかわりなく毅然として行うことが必要かと思います。エイジレス側は、自分の立場・意識の転換ができなければ、高齢で雇用され続けることなど不可能であるという現実を知っておくべきでしょう。年下上司もいずれは高齢者・シニアになるわけですから、どう扱われたら、気持ちよく働けるかを考えるべきでしょう。
これらは会社側が職場の環境整備を構築するために最低限必要なことで、この会社ではそれらが全く機能していないように思います。が、エイジレスの採用・活用に係る会社の基本方針については、会社の経営に関わる事項ですので、その点について派遣先に苦情を申し出ることは越権行為となりますので、派遣スタッフとしては絶対に慎まなければならないことです。派遣スタッフとしては、派遣先責任者に上司同志の対立により、自身が板挟みにあって仕事がやり難いことの苦情を申し立てができるだけです。派遣先責任者に苦情を申し出ることがしにくいのであれば、派遣元責任者に事情を説明して派遣元から派遣先に伝えてもらうこともできます。もしくは、派遣先企業に雇用環境整備士(*)の方がいる場合は、中立的な立場で対応できると思いますので、その人に相談してみてはどうでしょうか。会社の方針自体はとてもよい志なのですから、機能さえすればエイジレスにも働きやすい良い会社になるようにお見受けしました。
(*)雇用環境整備士とは育児・障害・エイジレス雇用の職場環境整備のため組織内に設置される一般社団法人日本雇用環境整備機構が認定した専門知識者です。

Q88.わたしは専業主婦でハケンを活用して扶養の範囲内ではたらいています。この度、ハケンで年末までの短期のお仕事に内定が出ましたが、提示された時給は950円でした。この時給だと扶養の範囲内に収まらないので時給800円くらいに下げてくださいと申し出たところ、「東京都の最低賃金は907円なのでそれより下げられないんですよね」と担当者に言われてしまいました。これでは時給が高すぎて働けないのですが、本人が希望しても最低賃金を下回ることはできないのでしょうか。
A.労働者本人が希望しても、最低賃金を下回ることはできません。最低賃金に関する法律第4条第1項で「使用者は、最低賃金の適用を受ける労働者に対し、その最低賃金額以上の賃金を支払わなければならない」(交通費は含まない))とされ、第40条で「第4条第1項の規定に違反した者(地域別最低賃金及び船員に適用される特定最低賃金に係るものに限る)は、50万円以下の罰金に処する」とされ、使用者が労働者に都道府県別に定めた最低賃金を下回る賃金を支払うと刑事罰が課せられているからです。従って扶養の範囲内で働くには勤務日数を減らすとか勤務時間を短縮するなどの方法で派遣会社の担当者と相談してみてはどうでしょう。
【オフィスタからの補足】
オフィスタでは主婦やママさんの方も、扶養の範囲内ではたらけるように原則、年間103万円又は130万円にMAX丁度収まるように時給設定がなされています(扶養外フルタイム勤務者は除く)。年の途中で就業される方には勤務日数や勤務時間の調整で扶養内に収まるようにも調整できますのでお気軽にご相談下さい。なお、65歳以上の方や作業内容が軽易なお仕事など最低賃金法の適用を受けないことが認められる場合もあります。 

Q87.わたしはある派遣会社からA社に事務職としてハケンではたらいています。A社の社長から、取引先であるB社で人手が足りないので1カ月だけそちらに赴いて勤務してもらえないかと言われました。社長から「B社にはA社の社員も多数出向してはたらいているので、その者から指示を受けて勤務してください」と言われていましたが、実際にはB社に出向しているA社の社員とはアルバイトの方ばかりで実質B社の担当者から指示を受けて作業をしている状況です。派遣会社の担当者に相談すれば改善してもらえるのでしょうが、私としてはアルバイトの方よりもB社の社員の方から指示を受けた方が仕事がしやすいし指導も間違いがないので現状のままの方が良いのですが、1カ月だけの期間ですし私自身がよければこれは問題ないでしょうか。
A.第一に、派遣先A社は、A社の取引先B社で派遣スタッフを勤務させることはできません。派遣会社と派遣先の個別契約で就業先・就業場所が決められているからです。派遣スタッフをB社で働かせた場合は、A社は派遣会社に契約の債務不履行責任を負うことになります。派遣スタッフにとっても、就業先・就業場所は就業条件のうちの一つですので、就業条件明示書に決められていないところでA社の指示で働かせられることは就業条件違反となりますので、拒否しても法律上問題ありません。第二に、「B社にはA社の社員も多数出向してはたらいているので、その者から指示を受けて勤務してください」の点ですが、A社の社員がB社に出向しているのであれば、それはB社の社員でもあるということです。その社員から指揮命令されれば二重派遣ということになり、職業安定法違反になります。A社とB社との間に業務委託契約があり、あくまでA社の社員としてスタッフを指揮命令するのであれば違反にはなりませんが、この場合のようにA社の社員がアルバイトであった場合は、雇用管理責任の観点からアルバイトに指揮命令権を負わせることは無理があり、やはり派遣法違反といえます。第三に、「実際にはB社の担当者から指示を受けて作業をしている状況」は二重派遣であり、A社・B社は共に職業安定法違反として1年以下の懲役、100万円以下の罰金が課されます。仮に、派遣スタッフがB社の社員の方から指示を受けた方が仕事しやすい、間違いがないと考えていたとしても、二重派遣は犯罪行為にあたり絶対に行ってはなりません。期間の長短は関係ありません。放置しておけばA社・B社ともに企業としての社会的責任は重く死活問題になります。すぐに派遣会社に相談してA社・B社に対し改善を求めるべきです。

Q86.派遣法改正において派遣労働者の処遇について「教育訓練やキャリアアップ訓練」という言葉がありますが、具体的にどのような形になるのでしょうか。いまいちピンときませんので、法律の趣旨はどのようなものを想定しているのか教えてください。
A.改正派遣法案における「派遣労働者の教育訓練やキャリアアップ」制度については、本稿執筆時点の平成27年7月7日現在、まだ改正派遣法案が参議院で可決されておらず、改正に伴う政令・省令、労働者派遣事業関係業務取扱要領も発表されていないので、その詳細は不明となっています。教育訓練やキャリアアップについては、例えば介護関係に派遣するのであれば、業務の手順とか介護の技法等、日常の業務につきながら行う教育訓練(OJT)と介護関係の資格の取得等の通常の仕事を一時的に離れて行う教育訓練(Off-JT)が想定されます。一般事務に派遣されるのであれば、ワード・エクセルなどの訓練、その関係の資格の取得などが考えられ、派遣される業種によって教育訓練キャリアアップの内容は違ってきますので、教育訓練やキャリアップの内容について一義的に説明することはできませんが、派遣会社に対してこれら措置が義務付けられたことで、派遣労働者にとっては計画的な教育訓練を受けることで雇用の安定とキャリアアップが図れることになる点は、今回の派遣法改正により受けることができるメリットではないかと思います。
(補足)
オフィスタでは『事務用機器操作業務実務研修』を実施しています。PCに自信がない方へ向けて講師1名生徒1名のマンツーマンで1日缶詰研修が好評です。受講希望者はオフィスタ総務部までお問い合せください。

Q85.わたしはハケンではたらいています。先般、日本年金機構でウイルスによる個人情報の流出事件がありましたが、私も業務上メールを使用していますので注意が必要と認識しています。業務上もし仮にウイルス・メールなどをうっかり開いてしまって、情報漏えいなどの事故が起きてしまわないように今後の業務をする上で日頃から気を付けるべきことを教えてください。
A.業務上、ウイルス・メールをうっかり開いて情報漏えいなどの事故が起こってしまわないよう日頃から労働者は注意を払って業務に携わることが大切です。また、このような事故が起きないように労働者だけではなく使用者も対策を整備しておくことが大事だと考えます。労働者は、これら事故に遭遇する危機意識を常に持って業務に従事する。責任感と自覚をもって業務にあたり、不審なメール等はすぐに上長やシステム担当者へ報告する体制を作っておく。万一の事故に備えて、事故発生時には一刻も早く連絡・報告を怠らずに迅速な対処ができるよう職場の上司と事前に完備しておく等が必要です。派遣先は、従事する労働者へ危険性の認識をしっかりと植え付ける体制や指導・教育を怠らず、事故を未然に防ぐためのシステム関連整備やセキュリティ強化を行い、万一の事故発生時に早急な対策をとることができる知識者を養成し専門担当者を職場内に設置したり、緊急時に労働者と専門担当者及び本支店等との連絡窓口となる責任者の選任や、緊急時マニュアルの完備・周知等を日頃から徹底しておくことが望ましいと考えられます。備えあれば憂いなしを忘れずに、企業も労働者も一丸となって危機管理に対してしっかりした自覚を持っていかなければならない時代だと思われます。

Q84.わたしはハケン(紹介予定派遣制度)ではたらいていますが、この勤務先で正社員になりたいと思います。派遣先からも正社員採用したい旨の連絡を受けました。一点気になるのが、ハケン就業当時は「社員になった後も同様のお仕事をしていただきます」と聞いていましたが、 最近「これからは正社員になるのだから、責任をもってやってもらいます」とか「これからは正社員になるのだから、残業や休日出勤もしていただきます」と上司に言われました。ハケンの延長上と思っていたのですが、正社員になることでこれまでと諸条件が大きく変わることはあるのでしょうか。家事や育児もあるためワークライフバランスを何より重視したいので、勤務条件に変化があるようであれば今のままハケンの方が居心地が良いのですが、この時点で正社員になる話を白紙にしてハケンでこのまま勤務を続けることもできますか?
A.派遣労働者として働く場合と、派遣先の正社員として働く場合はやはり違いが出てきます。派遣法では派遣先は就業条件明示書に記載された業務以外の業務については派遣労働者に指揮命令することはできないことになっていますが、正社員に採用された場合、会社は正社員労働者に対して、業務命令権、配転命令権がありますので、残業命令・休日出勤・転勤・出向・部署異動も命じられる場合はあります。正社員になるメリットは雇用安定ですが、会社によっては賞与が支給されず退職金もない、且つ倒産の可能性もありますので、正社員になっても肩書だけの正社員ではメリットがない場合もありますから、派遣のままの方が良いということも当然あります。なお、紹介予定派遣の場合、法律で派遣先の採用を断った場合、そこの派遣先で派遣勤務を続けることはできないことになっておりますので注意が必要です。

Q83.派遣法改正という話題をよく耳にしますが、大きく何が改正されるのか教えてください。この改正によって労働者・派遣先にそれぞれどのようなメリットがあるのでしょうか。
A.派遣法改正(*H27.4時点では審議中の案です)は、
@ 特定労働者派遣事業(届出制)と一般労働者派遣事業(許可制)の区別を廃止し、すべての労働者派遣事業が許可制となること。
A 派遣会社に対して以下の措置が義務付けられます。一つは派遣労働者に対して計画的な教育訓練や、キャリア・コンサルティングが義務付けられること。更に派遣労働者が派遣期間終了時において雇用を継続するための雇用安定措置が義務付けられること。
B 大きな改正点は、派遣期間の規制ついて自由化業務、26業務の区別がなくなり、
イ 派遣先の事業所ごとに派遣労働者の受け入れは、3年を上限とされること(過半数労働組合等の意見聴取があれば3年を超えて受け入れることができます)。
ロ 派遣労働者個人については、派遣先の同一の組織単位(課)における受入れ期間が3年を上限とされること。
今回の改正で労働者のメリットについてはAにあるように派遣会社から計画的な教育訓練やキャリアコンサルティングを受けることによって雇用の安定とキャリアアップが図れることになる点です。派遣先のメリットについては、従来の26業務か自由化業務の境界が不明瞭なことによるトラブルを回避でき、期間制限の制度についてわかりやすくなることではないかと思います。

Q82.わたしは週3日ハケンではたらいています。上司からも「長く居て欲しい」と期待を寄せられていましたが、このたび第二子の出産のため休暇をいただくことになりました。この派遣先が気に入っているので出産後に復帰したいと思っていますが、派遣先の上司から「あなたが出産するから代わりに別のハケンの人が来ることになったので、もう戻ってくることは無理だよ。当社への復帰は諦めてください。出産がなければ問題なかったんだけどね、残念だけど。」と言われてしまいました。出産を理由に更新を拒まれたり、産休を取るともう戻ることはできないのでしょうか?
A.男女雇用機会均等法第9条第3項は、「事業主は、女性の労働者が妊娠したこと、出産したこと、労働基準法第65条による産前産後休暇を請求し、その他の妊娠または出産に関する事由を理由として、当該女性労働者に対して不利益な取り扱いをしてはならない」とされています。この規定は、労働者派遣法第47条第2項によって、事業主ではない派遣先にも適用されます。よって、派遣先の上司の“もう戻ってくることは無理、当社への復帰は諦めてください“といった発言は、男女雇用機会均等法の「不利益な取り扱い」に該当し違法です。派遣先が派遣スタッフの妊娠を理由に更新を拒むことはできませんし、あなたが当該派遣先へ復帰できるのは当然の権利です。従ってスタッフ個人として上記の発言をした派遣先の上司に対しては男女雇用機会均等法違反として民事上の損害賠償として慰謝料請求をすることができたり、派遣先は育児休業を取ったあなたの代わりのスタッフを派遣元に求めることができるわけですから、所属する派遣会社にあなたの休業期間だけの代替派遣とするように協力を求めることが可能となります。

Q81.わたしはハケンではたらいています。昨年国立大学を卒業しましたが、自身に発達障害があると自覚しており(障害者手帳は取得していない)、まずはハケンで社会人としてはたらくという選択肢を選びました。人とコミュニケーションをとるのが苦手なため、職場の上司からは「会社は組織の和も大事だから、もっと周囲に愛想よくしてくれないと困るよ」と注意されてしまいました。自身に障害があることを職場に言うべきかどうか迷っています。いまの仕事にも満足しているので、その告白によって解雇されてしまったり、周囲からの見る目が重荷になりたくないのですが、”職場が気に入らないから無愛想なのだろう”と誤解をされてしまうのも困ります。通常、障害がある労働者はどうしているのでしょうか。
A.「会社は組織の和も大事だから、もっと周囲に愛想よくしてくれないと困るよ」ということだけで、解雇されるということはありません。労働契約法で「解雇は客観的に合理的な理由があって社会通念上相当でないと認められない」とされているからです。また、障害を告白することによって解雇することも「客観的に合理的な理由」がありませんし、障害者というだけで解雇するということは人権侵害になります。問題は”周囲からの見る目が重荷になりたくない”件と、”誤解される”件をどう考えるかです。障害者だということを隠したい、告白することによって特別な目でみられたくないと思えば告白する必要はありませんし、隠すことによって職場が気に入らないと誤解されることがイヤだと思うのであれば告白するべきです。個人的には、障害を告白して職場や会社の理解を求めるべきと思いますが、要はあなたが障害があっても会社に十分貢献しているという自信をもって日々の仕事を全うする事が大事だと考えます。

Q80.わたしはハケンではたらいています。派遣は指揮命令者の指示の下、業務を遂行するのが当然ではありますが、現実には事務職であれば常にあらゆる状況下で自身で判断をして業務遂行していかなければならないものと思います。いつも上司が付きっきりで逐一指示を出してくれるものでもないし、手取り足取り終始教えてくれるわけでもないというのは社会人なら当たり前です。では、この指揮命令下というのはどこで線引きをすればよいものでしょうか。ハケンではたらくうえで認識しておくべきヒントがいただければと思います。
A.派遣労働は派遣先の指揮命令下で勤務することですが、「指揮命令の内容」は業種によっても異なります。例えば研究開発の派遣の場合であるならば、派遣先の指揮命令者は研究内容については全く知識がないということはよくあります。また、添乗派遣(特に海外旅行)については派遣先の指揮命令者が派遣スタッフに同行するということはありません。仕事の内容・通常の想定されたトラブルについては、いちいち派遣先の指揮命令者の指揮や命令を仰がずとも派遣スタッフが独自で判断・実行し、指揮命令者に対しては報告するだけで「指揮命令があった」といえるのです。事務職についても、具体的な事務内容の種類・幅・スタッフ能力によっても、「指揮命令の内容」は違ってきますので一般的な線引きは不可能ですが、スキルの高い業務・スキルの高いスタッフについては派遣先の指揮命令が緩やかであったとしても、派遣法上の指揮命令があったといえる場合が多いと思われます。従って、業種にもよりますがスタッフは報告を、また派遣先はスタッフの時間管理・報告受理などを最低限行っていれば指揮命令があったとして派遣法上の問題はないものと解釈できます。

Q79.わたしはハケンではたらいていますが、上司から「あれどうなった?」とか「これってどうするんだっけ?」という感じで業務のイニシアティブはわたしが握っている感じです。本来は指揮命令者(上長)から、わたしが指示を受けて業務を遂行すべきだと思うのですが、仕事の全般を把握しているのが何故か私の方なので「部長は○○をしてください」と指示を出す立場になってしまっています。部長は最近出向で入社してきたので私の方が業務に携わっている期間が長いのは確かなのですが、この状態で業務を遂行しても良いものなのでしょうか?
A.ハケンは、スタッフが勤務先(派遣先)の指揮命令の下ではたらくのが原則です。しかし、実際上派遣先の担当者より派遣スタッフの方が仕事全般について精通しているケースも多いことでしょう。このことから派遣スタッフが派遣先の担当者を指示するような例がまま見られます。これは違法とまでは言えませんが、妥当な関係とも言えません。指揮命令は幅広いものですから、業務の内容については派遣先が全く知らなくて、単に時間管理だけでも指揮命令といえる場合もあるからです(例えば、研究開発業務へのハケン等は、事務員である指揮命令者が、専門的な知識を持つ研究員の特殊な研究内容や研究経過・作業を全て把握できないケースもあります)。但し、こういった場合、もし事故などが生じた場合でも派遣スタッフが全面的に責任を負うことはありません。派遣先がスタッフに全面的に業務を任せていたというそのことが派遣先の責任になるからです。比較的ここで双方トラブルに発展するケースが多いので、いずれにしてもイニシアティブが逆転している状況は妥当とはいえませんので、ハケン会社の担当者にその懸念があることを伝えておいた方が良いと思います。

Q78.わたしはハケンではたらいていますが、定期健康診断などは受けられるのでしょうか。また、健康診断を受診して、もし再検査に引っかかってしまったとしたら、再検査の費用はどうなるのでしょうか?
A.労働安全衛生法において、社員であろうとハケンであろうと常時使用する労働者であれば、会社は定期健康診断を実施する必要があります。常時使用する労働者とは、@期間の定めのない契約により使用されている者(つまり契約社員は含まれない)であり、且つ労働時間が通常の労働者の労働時間の4分の3以上である者をいいます。Aハケンスタッフの場合は、契約が更新されて1年を超えることとなった場合には、常時使用する労働者となります。ハケンスタッフは派遣会社の社員ですので、もちろん定期健康診断を受けることができます。その際の費用は当然、派遣会社が負担するものであります。健康診断の結果、再検査(精密検査)等の指示があった場合について、これら再検査・精密検査等ついても、会社側で実施(費用負担)することが望ましいとはされておりますが法律上の義務とはされておらず、費用についても本人と会社のどちらが負担するのかについて法律上決められておりません。従って再検査についてはその義務・費用の負担については、通常の企業ではそこまで面倒は見てもらえず、労働者の自己負担の下で再検査・精密検査を受けることになると思われます。この点については法律の不備と思われますが、法律の解釈では以上のようなものになります。
(補足)
オフィスタでは定期健康診断は勿論ですが、もし再検査・精密検査を要すると健康診断で引っかかってしまった場合でも、再検査費用補助制度により負担金が支給されます。併せて再検査のための特別休暇付与制度等がありますのでご安心ください。

Q77.わたしはハケンではたらいています。事務職で就業していますがトイレ掃除をお願いされました。事務所内の掃除やWCの流し台周りの清掃くらいは常識の範囲内で行うべきだという認識はありますが、さすがに便器の奥まで念入りにというのは抵抗があります。わたし同様、他の派遣社員も敬遠していますが誰も掃除をしないと今度は汚くて使用できなくなってしまうという事態も危惧されます。どのようにするのが良いでしょうか?
A.事務派遣でありながら、派遣先からトイレ掃除や台所掃除を命じられたのであれば、業務外の仕事を命じられたものとして派遣法第26条第1項1号、派遣法第34条第1項2号に違反します。トイレ掃除どころか台所掃除なども派遣先が命じた場合には、派遣法違反の責任が問われます。それによってトイレが汚くなるというのは、本来適正で健康な就業環境の維持は派遣先側が負っているものであり、それによって派遣スタッフが健康や気分を害した場合には、派遣先の健康配慮・安全配慮義務違反があったとして、派遣先に対し損害賠償請求ができます(労働安全衛生法第3条「快適な職場環境の維持、職場における労働者の安全と健康確保義務」)。これは正社員でもハケンでも同様で、部下にトイレ掃除を命ずることは難しく、特に契約社員についてはまず行わせることは不可能だと思ってください。正社員だとしてもほかの男性職員との兼ね合いでは、男女雇用機会均等法違反の恐れがありますので女子社員だからという理由で掃除等は頼めません。快適な職場環境の維持義務は労働者ではなく使用者が負っていますので、掃除を命ずることはパワハラとみなされるおそれもあります。常識として一昔前までは許されていたことが、今の時代では明確に法令違反となってしまいます。

Q76.わたしはハケンではたらいています。事務業務なので業務上自分のハンコが必要な場面があるのですが、このような業務上必要な備品を購入した場合は派遣先・派遣会社のどちらに請求したらよいのでしょうか。または自分の備品は自身で購入すべきものなのでしょうか。業務上使用するメモ帳やファイル・鉛筆など備品購入の扱いについて教えてください。
A.派遣先から各自のハンコを用意して欲しいといわれたのであれば、仕事に必要な備品として派遣先が負担するべきものです(社会人であれば一般的には三文判を持っているのは普通でしょうからその費用を派遣先に請求する者は少ないとは思いますが・・・)。 自分個人のために使用する物であれば、当然自分が負担すべきですが(コーヒーカップ等)、事務作業上必要な備品であれば、その費用は当然派遣先が負担すべきものです(民法第650条第1項「委任事務の費用負担」)。メモ帳は自身のみ使用するものであるなら各自用意するべきですが、複数名が共有して使う回覧的なメモ帳や、記録を取るように上長に指示された場合に購入したノート等は派遣先に請求すべきものと考えられます。このことから事務処理に必要なハンコの他には、例えばファイル、文具などは派遣先が負担すべきものとなります。土足が許されない事務所のスリッパなども同様に勤務するための必需品となりますので派遣先が負担するべきものでしょう。また、事務所内で制服の着用が義務付けられている場合には、ハンガーやロッカーについても派遣先が用意するべきものだと解釈されます。 ポイントは、業務のために必要といえるかどうかということと、派遣先から依頼があった場合の備品は派遣先が負担するのが原則であるということです。

Q75.わたしはハケンで企業の経理部ではたらいています。支払伝票の作成や給与の振込伝票の作成など大きな金額を扱う業務に間接的に携わっています。細心の注意を払って業務に当たり、上長への報告・連絡も欠かさず取り組んでおりますが、もし万一わたしのケアレスミスなどで大事に至ってしまったらとか考えると心配になる時があります。もし重大なミスで会社に迷惑をかけてしまった場合、弁償など責任を問われるのでしょうか。また、そういう際には解雇になってしまうのでしょうか。
A.仕事上のミス(スタッフに過失があることが前提です)で派遣先に損害を与えた場合は派遣先に損害賠償を負うケースはあります(民法第709条、第715条)。但し、派遣労働者は派遣先の指揮命令の下で働くものですから、仮にスタッフの重大なミスで事故が生じたとしても、派遣先の管理責任も同時に問題になりますので、仮に事故が発生したとしても、全面的にその責任を負うことにはなりません。一般的には、スタッフのミスの度合、派遣先の管理の度合いにもよります(民法第722条の過失相殺などが適用されるのが一般的です)。判例の事例によると損害額が大きい場合にはスタッフの責任割合は減少されると思います。スタッフのミスの程度があまりにもひどい場合には、解雇ということもあり得ます。しかし、報告・連絡・相談を欠かさず取り組んでいるのであれば、心配することはないでしょう。金銭に関わる派遣の業務について派遣スタッフに重い責任を負担させるのは適当ではありませんので、悪意を持ってミスをした・犯罪的な行為を意図的に行ったというなら話は別ですが、そうでなければよほどのことでない限りその責任を問われることはありません。一番大事なのは報告・連絡を怠らずにしているかどうかだと思います。
 
Q74.わたしは現在求職活動中の主婦です。求人誌やハローワークでお仕事を探して応募したり、派遣会社に登録をしに行ったりしています。共通してよく聞かれるのが「将来子供は欲しいですか?」とか「子供ができたら会社を辞めるのですか?」という質問です。内心は子供ができたら会社は辞めようと考えていますが、現時点では全くわからない話ですし、正直に答えたら落とされそうです。このような場合、どのように答えればよいのでしょうか。
A.会社に応募するにあたって、その面接の際、「将来子供がほしいですか?」とか「子供ができたら会社を辞めますか?」との質問は、個人のプライバシーに係る質問として人権侵害にあたります。また、妊娠、出産に係る質問をして正直に答えた結果、採用に至らなかった場合は、その会社は男女雇用機会均等法による「採用における不利益な取り扱い」をしたものとして男女雇用機会均等違反として民事上の損害賠償の対象になるものと思われます。厚生労働省が発行している「公正採用選考のために」という冊子でも能力・適性に無関係な質問、人権侵害に当たるものとして、企業としてはやってはいけないこととされています。従って面接の際にそういう質問をする会社であれば、コンプライアンス上問題がありますので、そういう派遣会社に登録することやその会社で働くことは避けた方が無難です。また、会社側としても入社してすぐに辞められたら困るので、こういう質問をしたいお気持ちはわからないわけではありませんが、先の都議会の例をはじめこれまで何気なく発言していた事項でもセクハラ発言・差別発言・人権侵害と大きな問題に発展する危険性もある時代ですので不注意な発言には注意が必要です。
Q73.わたしはハケンで平日週3日はたらいています。通常は月・水・金の出勤となっていますが、他の曜日にも出勤してほしいとの依頼がありました。火曜日や木曜日に出勤した場合、休日出勤の扱いとなり割増賃金が支払われるのでしょうか。
A.休日に出勤したことにより割増賃金が発生するかどうかは、その日が法定休日にあたるかどうかによります。法定休日とは労働基準法に定められた休日(労働義務のない日)のことで、毎週少なくとも1日(または4週間に4日)与えなければならないとされています。法定休日に関しては、日曜日をその会社の法定休日と定めているところが多いのですが、美容院などは火曜日、販売業などはでは水曜日など、その会社の就業規則により法定休日を定めることができます。法定休日が日曜日の会社に勤めているのであれば、日曜日以外に出勤した場合、休日出勤とはなりません。以上の事から、今回のケースでは会社の定められた法定休日が日曜日であれば、所定の月・水・金曜に加えて火曜や木曜に労働をしたとしても休日出勤の扱いとはなりません。したがって割増賃金は支払われないということになります。祝日に出勤した場合についても同様の質問をいただくことがありますが、考え方は同じです。週に1日休日が設けられていればそれ以外の祝日や祭日に労働したとしても、通常勤務時の賃金が支払われます。尚、本来の法定休日に出勤をした後で改めて別の日に代わりの休日をもらったような場合でも休日労働による割増賃金の対象となります。ご自身のケースが休日出勤に該当するかどうか、判断に迷うようでしたら派遣会社の労務担当者等に確認されると良いでしょう。
※但し、休日出勤の扱いについて、就業規則や雇用契約書等で法律の基準を上回る取り決めがある場合には上記の限りではありません。

Q72.わたしはハケンではたらくにあたって、扶養の範囲内で週3日勤務を希望しています。交通費が時給に含まれている場合と交通費別途支給の場合のメリット・デメリットはありますか?
A.扶養の範囲で働いているということですので、交通費については社会保険の加入条件の面では報酬に入りますが、所得税負担面では計算の基礎とはなりません。交通費が時給に含まれている場合と交通費別途支給の場合とでは交通費が支給されているという意味では法律上は差がありません。しかし交通費が時給に含まれている場合は、時給のなかに交通費がいくらであるか示されていませんので時給全体の額から所得税が引かれて事実上交通費について所得税免除の恩恵がなくなってしまいますので、交通費について別途支給の方が労働者にとっては有利な制度といえます。交通費が時給に含まれている場合には、時給の中から交通費がいくらになるのかを明確にしてその分については、所得税の計算の基礎としないようにする等の複雑な手続きが増えます。
(補足)
オフィスタでは原則、通勤交通費は時給に含まず別途支給としております。理由としましては、
@オフィスタは扶養の範囲内ではたらきたい主婦・ママさん支援のコンセプトから、交通費が時給に含まれると扶養の範囲内調整が不利になること。
A時給はあくまでスキル・能力によるものであり、勤務先に近い遠いで手取り額に差異が出るのは公平ではない。どこに住んでいるかはスキルではないはずである。
という観点から、ハケン会社としては数少ない交通費別途支給制度を導入していますのでご安心ください。

Q71.わたしはハケンではたらいています。いくつかの派遣会社のスタッフの方と一緒に働いていますが、中には昼食時に「あなた時給いくらもらっているの?」とか「自分は前の派遣会社の時はいくらもらっていた」とか金銭の話しに巻き込まれることがあります。わたしの派遣会社では規則でこのような話には関与しないように戒厳令が敷かれていますが、同僚との関係もありこのような話が耳に入ってくる場をなかなか席を外すことも難しいことがあり困っています。周囲にこういう方がいる場合にどのような対処法が良いのでしょうか。またこのような話題を漏らすことは法的にどうなのでしょうか?
A.他の労働者の給料を漏らすとか以前に勤務していた派遣会社の給与を漏らすのは個人情報の漏えい又は会社の機密漏えいということになり刑事上の問題になります。自分の給料に関しては、漏らしても刑事上の問題にはならなくても、派遣会社と労働者との間で労働契約において自身の給与額を公開しないように要請されている場合は民事上の問題になる可能性があります。法律がどうこうよりも、複数の派遣会社のスタッフという事は各自がそれぞれの派遣会社を代表する立場であるわけですから、自覚・節度・品性に則った言動をとるのがよい、特に昼食時は勤務時間ではなくても拘束時間中であることには変わりありませんので、「不適切な言動と判断されれば派遣会社の信用を傷つけることにもなりかねませんので私はそのような会話には参加できません。」とハッキリと同僚に説明して席を外す等が無難ではないでしょうか。個人的には他人の給与を聞くという行為自体が恥ずべき行為だと思いますが、そういう会話が楽しいと感じる者も世の中にはいるかもしれませんし、一社会人としてのモラル・自覚で判断すべきことだと思います。

Q70.育児介護休業法について教えてください。介護休業法の「93日」とする根拠を教えて欲しいというのと、「パパ・ママ」育休への取り組みは国の施策としてあるのに、孫の育休制度(じい・ばあ育休)は制度化されないのでしょうか、または独自に制度化している企業はあるのでしょうか?
A.育児介護護休業は、対象家族が脳疾患などで倒れた時に、急な必要に応じて、急性期を何とかしのいでもらうための期間、又は病気の末期に家族との時間を取れるようにする期間と考えられています。病院の手配であったり、どのようなケアを受けるか、受けられるかの「準備期間」と考えてください。そのように考えると大体3ヶ月位が妥当な期間と考えられるようです(法は31日×3カ月=93日を根拠としている)。3か月を長いと感じるか、短いと感じるか人それぞれだと思いますが法律では93日と定められています。じい・ばあ育休は実際あまり聞きません。お孫さんと養子縁組をすれば育児休業を祖父祖母がすることは可能ですが、法律はあくまでも子を育てるのは親という考え方で制定されているからです。企業の中には孫休暇といった休暇を設け、孫の運動会などに休みが取れる制度を実施している企業はあるようです。

Q69.育児休業制度の法定時間外労働の制限について教えてください。深夜業の免除について病院の為、就業規則では、夜勤が義務となっております。育休後、夜勤免除の申し出がありますが、子供が就学するまでは免除しなければならないでしょうか?
A.深夜業の制限は労働基準法第66条3項にある妊産婦の時間外労働、休日労働、深夜業の制限です。目的が母性保護のためであり、妊産婦が請求した場合には、時間外労働、休日労働又は深夜業をさせることはできないこととなっております。今回のご質問は育児休業からの復帰後の深夜業の免除です。育児介護休業法第19 条には、事業主は、小学校入学前の子を養育する労働者が、その子を養育するために請求した時は事業の正常な運営を妨げる場合を除き、深夜に労働させることはできないと示されています。育児介護休業法第19 条には除外事由(深夜業免除を認めなくてよい労働者)が定められていますが、労働者からの申し出がありそれを除外理由に該当するからと認めなかった場合、ケースによっては深夜業の免除を認めなさいといった指導が行われる場合がありますので、私は労働者からの請求があれば深夜業の免除を認めたほうが良いと考えています。また、除外事由を定めるのであれば、就業規則にきちんとその内容を定めることが必要ですし、定めていても内容に関して労働者が労働基準監督署や雇用機会均等室などに相談したとしたら、状況の確認や是正指導がされる可能性があることは同じです。

Q68.わたしはハケンではたらいています。例えば1年間の契約が残っている状態で、勤務先(派遣先)が倒産したなどの場合に契約は終了となるのでしょうか。
A.派遣会社・派遣先の「派遣契約」と派遣会社・派遣労働者の「雇用契約」は別個の契約です。従って派遣先が倒産したことで派遣会社と派遣先との派遣契約が終了となった場合であったとしても、派遣会社と派遣スタッフの雇用契約が終了となるわけではなく、雇用契約は継続されます。その間、派遣会社・派遣先会社が新たな派遣先が見つけられない場合には、派遣スタッフは派遣会社等に対して、労基法第26 条による「使用者の責めに帰すべき事由による休業」として休業手当の請求をすることができます。つまり、派遣はその雇用の安定を満たすために、特別な事情を除いては契約の終了はありません。同時に労働者も特別な事情を除いて契約を終了することは出来ないことになります。

Q67.ハケンの専門業務に「ファイリング業務」というのがありますが、これはどのような業務を指すのでしょうか。職場で日常的に書類をファイリングする仕事をしていますが、あえて専門職種として定められているという事はもっと高度な内容を言うのでしょうか。それとも私の仕事は特殊な専門業務として認識しても良いのでしょうか。
A.労働者派遣法施行令第4条1項6号でいう専門業務「ファイリング」とは高度な専門知識・技術・経験を利用して分類基準を作成したうえで整理保管する知識があることが前提となります。よって、誰かが作ったファイルに書類を整理していくだけではここでいうファイリング業務には当たりません。特殊な専門性のある者にしかできない業務として法で定められている以上、いわゆる誰にでも出来る業務は専門業務とはいいません。例えば、書類が大量発生する職場で、各書類の内容・整理方法の知識と技術を用いて、書類の重要度・内容に応じた保存期間などを定めた文書管理規程を作成し、他の職員がこの文書規程に基づいて分類・整理・保存・破棄できる仕組みを作り上げていくことが具体的なファイリング業務です。職員の方でさえ整理困難・内容不明の書類・その書類の保存期間は法律で何年と定められているのか等を、その専門知識と技術を生かして会社の円滑な業務に結びつけるための仕組みを作ることができる業務を指します。あなたの日常のファイリング業務の内容がわかりませんので一概には言えませんが、既に出来上がっている仕組みに則って機械的に整理しているとか、文書の通し番号順に並べ替えるとか、管理者の指示で指定のファイルに綴じるだけといった場合は該当しません。

Q66.わたしはハケンではたらいていますが、妊娠していることがわかりました。職場にも周囲の人にも恵まれているので出産までは可能な限り続けたいと思っていますが、ハケンでも産休はあるのでしょうか。またその場合には休業給付の支給はあるのでしょうか。できれば産休後も仕事に復帰したいと考えているのですが、現在勤務している派遣先に復帰することはできますか。
A.妊娠しているというだけでは、産休が発生するわけではありません。派遣会社との雇用契約が継続している間は、出産日以前42日間及び出産日後56日間は労働が禁止され、その間は健康保険法制度から出産手当金として、1日につき標準報酬日額の3分の2の額が健康保険制度から支給されます。また、派遣会社との間の雇用の実績が1年以上ある場合は、出産日後56日経過した日から子が1歳になるまでは育児休業を請求することができます。その間は雇用保険制度から休業前の賃金×50%の額が育児休業給付金として支給されます。つまり健康保険法制度からの出産手当金及び雇用保険制度から育児休業給付金がそれぞれ支給されることとなりますのでご安心ください。なお、産後休業・育児休業を1年あまり取った後で、現在の派遣先に復帰することまでは法律(派遣法・育児介護休業法)で保障されているわけではありませんので、必ず現職に復帰できるとは確約はできません。これは、育児休業の経過中に派遣会社と派遣先との派遣契約が解消されていることがありうるからです。健康保険・雇用保険の手続き等の関係もありますので、派遣会社の担当者へは事前に報告をしっかり行っておくことがまずは大切です。

Q65.わたしはハケンではたらいていますが、交通費は時給に込みになってしまっています。実際はこの中から交通費を負担しているのですが、本来交通費は非課税のはずなのに時給に含まれていると課税されてしまいます。年間で見ると税金の金額も膨らみそうで損をしているように思います。また、扶養内ではたらきたいのですが時給に含まれていると交通費が収入からはずせません。本来、非課税の交通費なのに発生してしまった所得税相当分は返還してもらうことはできるのでしょうか?また、扶養の範囲内の103万円ではたらきたいので収入から交通費を除いて申告する方法はあるのでしょうか?教えてください。
A.労働基準法上、交通費は賃金とされておりますが、法律上会社が必ず負担しなければならないわけではありません。会社が特に交通費を支給するとして就業規則等で明示して初めて賃金である交通費が支給されたということになります。そうでない場合は、交通費込みとして時給が定められているとしても、交通費の部分とそれ以外の賃金の部分が明確になっていない場合、非課税の交通費を確定することができないことになりますので、賃金全体について所得税がかけられることになってしまいます。つまり、事実上交通費が支給されないのと同じことになります。例えば、もし時給1,000円のうち、100円が交通費と明確にされているにもかかわらず、全体について所得税が課税されたのであれば、交通費にかけられる所得税相当分は返還してもらうことはできます。同様に交通費として明確になっているのであれば、扶養の範囲の103万円についても交通費を除いて判定されるはずです。しかしながら、会社が“交通費を含めた賃金”といっているのであれば、又は交通費込みの時給設定のお仕事へ自ら応募した場合は、どこまでが交通費でどこまでが給与なのかを判断することは事実上難しいことから切り分けられないと思います。よって支給の全てが給与とみなされて所得税がかかってしまいますし、その結果扶養の範囲内を越えてしまう場合もあるかもしれません。もし、交通費込みの時給設定であったならば、交通費とそれ以外の賃金とを明確に分けて支給するように派遣会社へ請求してみてはいかがでしょうか。

(補足)ハケンの場合は時給に交通費が含まれているケースが通常ですが、一見高額に見える時給額でも実は交通費が含まれていると税制上も不利になってしまっています。一般的な派遣会社では大勢いるスタッフの方の1人1人の交通費計算までは、とても労力がかかって出来ないということから交通費込みが常識化していますが、オフィスタでは交通費は別途支給として時給には含んでいません。これは勤務先に近いか遠いかというお住まいによって手取りに差異が出るのは不公平ではないか、住まいはスキルではないはずだ、という声を反映してのものでもあります。オフィスタ以外にもしっかりと交通費別途の派遣会社も中にはあると思いますので、時給額だけに惑わされずに何が有利か探してみるのも良いかもしれませんね。

Q64.わたしはあるブティックではたらきたいと思って応募してみましたが不採用でした。販売経験はあり接客も自信があったのですが、10代〜20代をターゲットにした自社ブランドを身にまとっての接客とのことで容姿が重要な比率を占めているので今回は残念ながらと言われてしまいました。募集要項をよくみてみると販売員を「モデル/マネキン」の名称で募集していましたので、この店ではモデル兼販売員のようです。販売員でもモデルの募集ならば、容姿を考慮することも採用条件として認められるのでしょうか。
A.男女雇用機会均等法施行規則第2条では、販売員の仕事の「募集・採用について労働者の身長・体重・体力」を要件とすることは、実質的に性別を理由とする間接差別につながる恐れがあるものとして許されないものとされています。しかし、業務の内容によっては、たとえばモデルなどの仕事の場合は、身長・体重等、一定の条件をつけても法律違反にはなりません。10代、20代の自社ブランドを身にまとっての仕事は、モデルの仕事と同様、容姿も能力の一条件として違法とまではいえないかと思います。具体的な事案によって結論は異なりますが、モデル兼販売員の募集というのは微妙です。違法とまではいえないかと思いますが逆に言えば明らかに適法とも言えませんので、企業側も労働者から弁護士を通じて訴えられる危険性もありますので注意が必要です。

Q63.わたしはハケンではたらいています。今年40歳を迎えましたが、先日上司から「君は仕事もできるし人柄も申し分ないのだが、当社は20歳代の女子職員が多いので社風的に居づらいのではないか?先輩社員も君よりも年齢が下なので君に指示しづらいようだ。」と言われてしまいました。職場ではわたしが最年長で年齢のギャップは確かに感じてはいますが、派遣先からのこのような申し出で依願的な更新打ち切りはあるのでしょうか。ちなみにこの会社では正社員の方でも同様の理由で依願退職の慣例があるとのことです。
A.派遣社員を雇用しているのは派遣元の会社だけです。派遣先は派遣労働者を選ぶことは派遣労働者を特定するものとして派遣法第26条で禁止されています。また、採用に関しては雇用対策法では、年齢による差別を禁止しています。したがって社風とか慣例がいかようであるにせよ、年齢を理由にして派遣先がスタッフの交替を要求することはできません。よって、派遣先に対して派遣法第26条違反と雇用対策法の趣旨から、民法上は派遣先に対し違法行為に基づく損害賠償を請求することができます。但し、この問題は民事上の問題ですので労働局や労働基準局に訴えることはできません(*社員の方にも慣例があるとの事ですが、社員の方は行政庁への訴えができますので、この企業は大変危険な行為を行っていると判断できます)。民事の問題は、弁護士に依頼して訴訟することになりますが現実的ではありませんので、派遣元責任者に相談し、派遣先に法的な問題を説明してもらい、派遣先上司に理解してもらうのがよいでしょう。依願を受けるか受けないかは、職場での年齢をどう思うかなので自身の判断次第ということになります。

Q62.わたしはハケンではたらいています。先日、上司から「このパソコンや機材一式を会議室に運んでおいて。これから外出するので戻ってくるまでに運んでおいて下さいね。」と言われました。私は指示通りに作業をしていたのですが、ふとしたはずみで会社の備品を落として壊してしまいました。このような場合はやはり弁償しなければならないのでしょうか。
A.派遣ではたらくスタッフの方が派遣先において、過失によって派遣先の備品等を損壊した場合には、民事上は当然派遣先に対して損害賠償を負う責任があります。しかし、派遣スタッフは派遣先の指揮命令の下で労働していますので、派遣先の指揮命令者不在の下で損壊が生じたのであれば、その責は全部または一部は派遣先が負うべきものと考えられます(民事上の過失相殺)。また、もし業務の内容が政令業務であれば、派遣先が派遣スタッフに庶務的な業務をさせることは、契約違反ということにもなり、備品の損壊についてスタッフに重過失(*ご質問の場合は軽過失)でもない限り、派遣先が全面的に責任を負うべきものと考えることもできます。ご質問の件については指揮命令者が管理監督をしっかりしていたかどうかが焦点になりますが、外出したという事は派遣スタッフの労働の管理監督を怠ったとも捉えられますので一概に損壊を発生させた労働者だけの責任とは言えないと考えられます。その時の詳細な状況や事実関係が明確ではない為、この質問内容だけでは責任の所在を明確にはできません。民事上の問題については裁判をしてみないと判断はつけられませんが、損害賠償を求める派遣先に対しては一応上記の主張をして協議してみるべきと思います。

Q61.わたしはハケンではたらいています。上司の方から「君はよく頑張っているから、管理する側(管理職)のポジションでやってみないか?」と言われました。大変ありがたいお話しではありますが、一方でハケンは指揮命令下での労働と聞いていますので、わたしが権限・決定権をもつということは越権のような気もしますがお受けしても良いのでしょうか。
A.派遣スタッフを雇用しているのは派遣元ですので派遣スタッフは、“派遣会社の管理職”(労働基準法上の管理監督者)にはなれません。残業がつかない労基法上の管理監督者は判例その他行政の解釈では、「経営者と一体的な地位にある者」とされ、「経営者と一体的地位にある者」とは「時間管理を受けず、収入も経営者と同等(経営状況等による増減含む)の者」とされていますので勤務時間が決まっていて、時給額がしっかり確約されている派遣スタッフが管理監督者になることは不可能です。ご質問の“派遣先の管理職”になれるかどうかですが、例えば派遣先の社長が指揮命令者となり、派遣スタッフが派遣先の部長として、派遣先の課長以下を指揮命令するとします。優れた能力を有しているのであれば考えられないこともありませんが、部長職にあったとしても派遣スタッフを「派遣先の会社の経営者と一体的地位にある」とすることは上述のように考えられません。従って派遣スタッフが派遣先で「労基法上の管理監督者」になることは考えにくいと思われます。これが認められてしまうと、残業割増を払いたくないので派遣スタッフを「みなし管理職(名ばかりの管理職)」にしたいという派遣先企業が増えてしまい、更に契約上の勤務時間など派遣のメリットが失われてしまう恐れもあるからです。

Q60.わたしはハケンではたらいていますが、主人の扶養範囲内の関係であったり、例えば17:30が定時なのだが子供の迎えのために17:15でどうしても上がりたいという場合に、昼休みの60分間は不要なので45分にしたい、その代り15分早く上がらせて欲しいという要望はできますでしょうか。派遣先も構わないとの事なのですが、「60分の休憩を与えなければならない」という法規定は本人の希望・申し出の場合は許容されることができるのでしょうか?
A.労働基準法上、実労働時間が8時間を超える場合は、60分の休憩を与えなければならないとされています。17:30分が定時終了である場合、17時30分までが実労働8時間である場合は、8時間を超えていませんので、45分の休憩時間でも労働基準法違反とはなりません。また、“休憩時間は一斉に、かつ、労働時間の途中に与えなければならない”とされていますので、使用者の方から終了時刻を早めるという方法で与えることはできません。しかし、法律の労働者保護の観点から考えて、労働者側からの希望・申し出があった場合まで禁止しているとは思えませんので、使用者側がそれでも構わないということであれば認められると思います(使用者側がそれでは困る、17:30まで居てもらわないと困るという場合はもちろん認められません)。この場合、使用者側の許可の有無にかかわらずちゃんと書面にて申し出をするのが望ましいところです。また、使用者側(派遣先・派遣元)も本人の希望・申し出があった旨を記録にとっておいて許容するのが望ましいと思われます。

Q59.私はハケンで働いています。禁煙オフィスと聞いていたのですが、応接間(または会議室)でお客様がタバコを吸っていました。上司に話したところ「お客様なのだから仕方がないでしょう。大事なお客様だし”ここは禁煙です”と話して気分を害されたら困るので我慢しなさい。」とのことでした。禁煙(または分煙)オフィスであってもお客様は例外と考えた方が良いのでしょうか。
A.健康増進法第25条は、「学校、体育館、病院、劇場、観覧場、集会場、展示場、百貨店、事務所、官公庁施設、飲食店その他の多数の者が利用する施設を管理する者は、これらを利用する者について、受動喫煙(室内又はこれに準ずる環境において、他人のたばこの煙を吸わされることをいう)を防止するために必要な措置を講ずるように努めなければならない。」と規定しています。従って、健康増進法第25条によって管理者(派遣先)が、事務所や応接間について禁煙や煙の漏れない完全な分煙を行っていなかった場合、タバコを吸わない職員や客がDNA鑑定の結果、タバコ由来のガンになったり、その他の健康被害を受けたりした場合には、被害者や遺族からその責任を追求される恐れがあります。
この場合、あなたが健康の被害を受けたのであれば、派遣先に対して損害賠償の請求をすることができます。ただ、法律論は抜きにして、会社が大事なお客のために、客がたばこを吸っていても1回くらいであるならば、会社が我慢しなさいという言い分もわからないではありません。一方で、応接間に明瞭に「禁煙」と告示していないのであれば、派遣先は法律を守る意思がないとみなされますので、ハケン会社や派遣先の責任者に相談してみてはどうでしょう。

Q58.わたしはハケンではたらいています。残業代(特に深夜残業代)についての計算がよくわかりませんので教えてください。例えば時給1000円で定時9:00〜18:00だとしたら、9:00〜24:00(お昼60分取得)の勤務だったら日給はどうなりますか。また、これが日曜日(休日)だったらどうなりますか。
A.残業代は、労働基準法上は割増賃金といわれています。労働基準法上、使用者が割増賃金を支払わなければならない場合は、
@1日の労働時間を超えて働かせた場合や週の労働時間が40時間を超える場合(時間外割増)

A夜間の時間帯(22時から24時、0時から5時)の場合(深夜割増)
B休日の場合(休日割増)です。
上記@〜Aの割増率は25%、Bの割増率は35%とされています。時間外割増と夜間割増が重なる場合は50%、休日割増と夜間割増が重なる場合は60%となります。
以上のことからご質問の回答は、

【9時〜24時まで勤務した場合の賃金】
9時〜18時(1000円×8時間)=8000円
18時〜22時(1000円×1.25×4時間)=5000円
22時〜24時(1000円×1.50×2時間)=3000円
で、日給は16,000円になります。

【休日に9時〜24時まで勤務した場合の賃金】
日曜日の場合は時間外労働の概念がありませんので、9時から24時までの実質労働時間14時間のうち
9時〜22時(1000円×1.35×12時間)=16200円
22時〜24時(1000円×1.60×2時間)=3200円
で、日給は19,400円になります。

(補足)深夜残業代は50%割増と思っている方が多いようですが、深夜割増は25%です。通常の会社は22時以降は当然残業という観点から残業割増25%を重ねて50%と認識しているものと思いますが、22時を超えても法律上は25%割増です。例えば、22時〜7時までが定時の人は深夜割増25%は付きますが、この勤務時間は残業ではないので残業割増25%は当然付与されません。この方にとっては朝8:00以降が残業ですので、8時を超えなければ残業25%は付かないというわけです。(オフィスタ総務部)

Q57.わたしはハケンではたらいています。以下のような場合に出勤・退社時間を付けるタイムシートに労働時間として記録しても良いものかどうか教えてください。
@出勤途中で具合の悪い人を見かけたので病院まで運んだため1時間遅刻してしまった。
A退社の際にWCに行っていたら最後の人がフロアに鍵をかけて帰ってしまい事務所に閉じ込められてしまった。責任者へ連絡して解錠してもらったが帰社時間より1時間後だった。
B定刻より3時間前だったが上司より「今日は暇だから上がってもいいよ」と言われたので帰宅した。
C遅刻するのは嫌なので毎朝定刻より30分前に出勤して自発的に作業を開始している。
A.労働時間となるか否かの基準は、会社の指揮命令下の行為といえるか否かによります。
@は、会社の指揮命令下の行為とはいえませんので、労働時間とはなりません。交通機関の遅れで遅刻したとしても同様で、法律的には賃金は発生しません。
Aも、やはり、会社の指揮命令下の行為とはいえませんので、労働時間とはなりません。最後に鍵をかけた人や会社に対して民法第715条の使用者責任が追及できる可能性がありますが、裁判をしなければなりませんので現実的ではなく、事実上は不可能です。
B労働者の責任がなく会社が労務の提供を拒否したことになりますので、労働時間にはなりませんが、民法上は「危険負担」の法理により3時間分の賃金の請求はすることができます。

C定刻前30分の仕事は、いわば時間外労働になりますが、時間外労働は使用者の時間外労働の命令で初めて有効です。自分で勝手に時間外労働をしたから割増賃金の請求をしても、会社が時間外労働の命令を出していないと抗弁すれば、賃金の請求はできないことになります。
疑問に思う事項があった場合には、指揮命令者(上司)や派遣会社担当者に、まず確認してみるのが良いと思います。

Q56.私は派遣で働いています。派遣先で作業の効率化であったり、もっとこうしたらよいのにとか、こういうところをもっと改善して欲しいと思う事が多々あります(※違法行為やハラスメントを指しているわけではない)。契約書には苦情申立者が専任されていますが、改まって「苦情」と捉えられると告げ口するようで気が引けてしまいます。今後も働いていきたいと思っている職場なので、どのように対応するのが最良でしょうか。苦情申立者を通さないでも解決する方法はありますか?
A.派遣元や派遣先に対して苦情の申し立てができることは派遣法で規定されていて、申し立てることができる苦情の内容は、例えばセクハラやパワハラその他派遣先の職員との不均等な待遇などが考えられていますが、派遣法で明確に規定されているわけではありません。作業の効率化とかもっとこうしたらよいのにとかの業務の改善提案については、派遣法では奨励も禁止もされておりません。派遣先の企業の風土社風により業務改善の提案については、派遣先の職員だけではなく派遣スタッフにもどんどん奨励する企業もあるかと思います。但し、あくまで社風によりますので、派遣スタッフが業務の改善提案を行うことは越権行為とみなす企業もあると思われますし、結果として不適切なスタッフということになり、派遣先からスタッフの交代を要求される場合もあるので注意が必要です。苦情申立者を通さないとすれば、まずは派遣先の職員との日常的な会話の中で「こうであったらいいのになぁ」位のニュアンスでほのめかしてみてはどうでしょう。又は、派遣スタッフにも業務の改善提案ができますかと派遣先の責任者に了解を得るのがよいかと思います。

Q55.派遣法改正により専門26業務に改正があったと聞きますが、どのように変わったのか詳しく教えていただけますでしょうか。
A.派遣法が改正され専門26業務についても、政令4条業務と5条業務に分かれて規定されることになりましたが、今回の改正でも、従来の26業務と同様に、専門的な知識、技術もしくは経験を必要とする業務又は特別な雇用管理が必要と認められる業務で受入期間の制限がない業務という意味では変更はありません。従来の26業務が政令4条業務と5条業務に分かれて規定されることになったのは、今回の改正で日雇派遣が禁止されることになり、その例外として日雇派遣が許される26業務と日雇派遣が許されない26業務を分けて記載することが必要になったからです。政令第4条第1項の業務が日雇派遣が許される業務、政令5条の業務が日雇い派遣が許されない業務ということになります。年齢60 歳以上の者、昼間の学生、生業の収入が500 万円以上の者、世帯収入が500 万円以上の者などは日雇い派遣禁止が適用されない者として許されていますが、これまで繁忙期だけハケンを活用していた企業・団体の方や、副業で土日のイベントなど単発のアルバイトにハケンを活用していた独身の方であったりシングルマザーの方にとっては心配のことと思います。単発スポットではたらける業務とそうでない業務を認識しておくことが大切です。

Q54.私はハケンではたらいていますが、勤務先にその会社独自のルールが存在する場合があります。例えば、勤務時間前に毎朝会社の近所周りを社員全員で自発的に掃除をする、ラジオ体操をする等です。もちろん強制ではありませんので勤務にはなりませんが、社員の方は皆自発的に行っているようですので、自分1人だけ協力しないというのも周囲の目が気になります。このような場合はどのように対応するのが最良なのでしょうか。
A.勤務時間前に毎朝会社の近所周りを社員全員で自発的に掃除をしたり、ラジオ体操をすることを強制されているのであれば、労働時間となり賃金が発生します。社員の方が自発的にやっているのであれば、それを止めさせる権利もありません。但し、あなたがそれに参加しないことを理由に派遣先から嫌がらせのようなことがあれば、パワーハラスメントともなり事実上の強制として賃金が発生する場合もありますが、そうでない場合には周囲の目だけで労働を強制されたということを主張することは難しいですので、自分ひとりだけ協力しないということがあっても、派遣社員と派遣先の職員とは立場が違うということで割り切って、周囲の目をそんなに気にする必要はないと思います。法律論を抜きにすれば、会社の自発的な社会活動等に協力するかどうかは、あなたの生き方にかかわることですのでどうするかは労働者の自由であり明確な指導回答は存在しないと思われます。

Q53.私はハケンではたらいていますが本業は専業主婦です。主人の扶養の範囲内で月に1〜2週間程度の短期案件を希望しています。新聞・ニュースで日雇い派遣禁止ということを聞きましたが、今後、私は短期でお仕事をすることが出来なくなってしまうのでしょうか?
A.平成24年10月1日から派遣法が改正され、日雇い派遣が禁止されます。日雇派遣の禁止とは、日々雇用もしくは30日以内の雇用期間を定めた労働者の派遣が禁止されることをいいます。しかし、日雇い派遣禁止にも例外が認められており、事務用機器操作とか通訳とかのスキルの高い18の業種 (政令4条1項5号)、それから年齢が60歳以上の者、昼間の学生、生業の収入が500万円以上の者、世帯収入が500万円以上の者も日雇い派遣が許されています。以上からあなたが派遣される仕事が前記18業種にあたるか、あなたが60歳以上であるか、ご質問のあなたの条件から世帯収入(ご主人とあなたの収入を合わせた額)が500万円以上である場合には日雇派遣が許されることになります。

Q52.私はハケンではたらいています。先日、大口の顧客企業の社長さまが見えられて一緒にお昼でもどうかと誘っていただきました。その日は暑かったこともあり、ランチではありますがビールを1杯勧められて飲んでしまいました。お断りはしたのですが「堅いことは言わず1杯くらいいいでしょう。」との勧めで、お客様でもあるしお付き合いで頂きました。お酒の弱い私は午後の勤務で酔ってしまい業務でミスをしてしまいました。これはやはり自己管理責任を問われるのでしょうか。なお、お昼休憩時間のことで上司の指示ではなくあくまでプライベートでのお食事の席上でのことです。一方でプライベートではありますが相手は大事なお得意様の社長様でしたので私自身も粗相・失礼のない様気を付けていたためという経緯もあります。
A.結論からいうと自己管理責任が問われる恐れがあります。休憩時間中は原則として自由時間であり労働時間ではないとされていますが、全く自由というわけではありません。休憩時間中に飲酒などの業務上差し障りがあるような行為は禁止されます(そのため休憩時間も含めて“拘束時間”と言われているのです)。具体的な事情によって異なりますが、大事な顧客企業の社長からランチを誘われたのであれば、断れば会社の営業に損害を及ぼすおそれがあるのですから、その時点で休憩ではなく、業務とみなされます。その業務に飲酒が避けられないものであったなら、飲酒自体またそれに伴う業務のミスは自己管理の責任は問われることはありません。問題なのは顧客企業の社長に誘われて食事に行くことは上記理由からこの場合、単なる休憩ではなく業務になるのですから、当然上司に確認若しくは上司の指示を仰ぐべきであったのにその手続きを怠ったことでしょう。その手続きを怠ったのであれば、粗相・失礼のない様気を付けていたためのお付き合いだとしても、結局は業務ではなくプライベートで食事をし拘束時間中に飲酒行為を行ったと判断されても仕方がないでしょう。あなたの意図は正しかったとしても、その意図及び行為が正しいかどうかを判断するのは、あくまでもあなたの上司になります。休憩時間・自由時間・拘束時間のそれぞれの意味を理解して正しい解釈を持っておくことが必要です。一見プライベートなことのように思えることでも念のため上司に相談できるような体制を整えておいた方が良いでしょう。

Q51.わたしは主婦なのでできれば通勤のない在宅でのお仕事を希望しています。ハケンで在宅勤務のお仕事に就く際に注意することはありますか?
A.派遣スタッフの就業場所は、一般的には派遣先の事業所であり、そこで派遣先の指揮命令者の指揮の下で働くことが派遣労働の本質になります。スタッフの在宅勤務は、派遣先の指揮命令が可能かどうかが基準となりますので、派遣先の就業場所でなければ意味がないような仕事(たとえば派遣先の家の掃除等)を除いて派遣スタッフの在宅でも仕事の目的が達せられ、かつ、派遣先の指揮命令(電話等の連絡報告)が可能であれば、在宅勤務であっても派遣で働くことは可能です。例えば、翻訳の仕事が典型例になります。注意点としては勤務時間の報告の仕方や報告方法・勤務時間の定めなどを事前にしっかり決めておくことではないかと思います。

Q50.わたしはハケンで事務職(事務用機器操作業務)としてはたらいています。勤務先の企業も昨今の時流の流れで業務上ツイッターやフェイスブックを活用する機会が増えてきました。日常使い慣れている自分の携帯電話(スマートフォン)の方が使い勝手がいいので、それを使って作業しています。この場合、自分の携帯電話も事務用機器操作になるのでしょうか。
A.事務用機器操作業務は、「電子計算機、タイプライター、テレックス又はこれに準ずる事務用機器の操作」(派遣法施行令第4条の5号)とされており、したがって業務上ツイッターやフェイスブックを活用する機会が増えたとしても、携帯電話やスマートフォンは、施行令4条第5号の事務用機器とはされておりません。事務用機器操作のような政令業務は、受け入れ期間の制限がない業務であることから、業務の内容が専門的で、迅速・的確な操作に習熟を要するとされており、携帯電話やスマートフォンは一般に誰でも使えるものと解釈されるもので、専門的な知識や操作が必要であるとは解されませんので、事務用機器操作業務にはなりません。

Q49.わたしはハケンではたらいていますが、130万円以内の扶養の範囲内でお仕事をしたいと思っています。時給の他に通勤交通費が別途支給されている場合、交通費は扶養控除でいうところの収入に含まれれますか?
A.通勤交通費は、労働基準法では賃金(健康保険法等の社会保険では報酬)と解されていますが、所得税法上では所得税が免除されています。従って会社から支給される交通費については所得税が免除されています。しかし、健康保険のような社会保険では、交通費は報酬とされますので、交通費も健康保険料とか厚生年金の保険料の計算の基礎となる標準報酬月額の決定の基礎となる報酬月額に含まれます。また、ご主人の扶養に入るなどの年収の計算である130万円未満についても交通費はその基礎となりますので、被扶養者であるためには、恒常的に支給される交通費も含めて年間の収入が130万円未満であることが必要です。

(注)上記は130万円未満/年の扶養控除を受ける際の解説であり、103万円未満/年の扶養控除を受けるときの解説ではありません。

Q48.わたしは1年間ハケンではたらいていました。2カ月前に仕事を辞めたのですが、国民健康保険に切り替えるのを忘れていました。この空白期間に怪我をしたり病気になったり病院に通う必要がある場合どうなるのでしょうか。また国民年金も切り替えるのを忘れて空白の未払い期間ができてしまいました。このような場合の手続きや弊害について教えてください。
A.会社を退職して国民健康保険に切り換える手続きを忘れても、被保険者資格は取得していますので健康保険の給付は受けることができます。但し、実際に病院で治療を受けたときに治療費の全額を支払うことを要し、後で手続きが完了したときに療養費として治療費の7割の額が戻ってくることになります。また、保険料は遡って支払わなければならないことに注意してください。(保険料の時効は2年間です)国民年金も同様です。手続きを忘れても、第1号の被保険者の資格を取得していることには変りはありませんので国民年金の資格を取得するための手続きを国民年金事務所で行ってください。手続きを2年間超えて忘れた場合には、保険料の時効が2年間ですので、それ以上遡って保険料を支払うことができなくなり、将来年金の額が減少します。手続きを忘れた場合の弊害は、保険料を遡って支払わなければならず事実上保険料の支払が困難になることです。例えば国民年金の保険料を1ヶ月15,000円と仮定しても、2年間手続きを忘れると保険料の額は35〜36万円くらいになり、まとめて支払うことが大変になりますので手続きは速やかに済ますことが必要です。保険証をすみやかに返却し、併せて退職後にはどのような手続きをすればよいのか等を事前に派遣会社と相談しておくのも良いかもしれません。

Q47.私はハケンで働いていますが、派遣会社で精神科医へのメンタルヘルスケアの健康診断を年1回は受診するように指導されています。外来で受診に行ったのですが、医師からメンタルヘルスというのは通常の健康診断とは違って1回の受診ではなかなか発見できないものなので、何度か通院してくださいと言われました。この場合、通院に係る費用はどうなるのでしょうか。また、複数回に渡る通院の際でも全て労務提供は免除されるという解釈でよろしいのでしょうか?
A.会社が雇用する労働者に対して行わせる定期健康診断は、その費用は会社が負担しなければなりませんが、賃金の支払いについては、会社が負担しなければならないとはされておりません。精神科医のメンタルヘルスケアの健康診断については、労働安全衛生法上規定されているわけではありませんので、単に会社の勧告程度のものであれば、その費用は特段の定めがない限りは原則労働者負担になり、また賃金も発生しません。メンタルヘルスケアの健康診断を受けなければ労働に就くことができないという会社側の強制であれば、その費用は会社が負担するべきものでしょう。その場合は賃金、交通費等も会社が負担しなければならないものと思われます。よって、もし通院の必要が発生した場合の労務提供は当然免除され、労働者の債務不履行にはなりません。なお、メンタルヘルスケアを受診することが会社の強制である場合、受診しない労働者からの労務提供を会社は拒否することができますが、休業手当の支払いの義務は生じるものと思われます。派遣の場合でも同様に、メンタルヘルス必須の特約がある場合を除き、派遣先はこの労働者からの労務提供を拒むことが出来ますが、派遣会社からの請求は拒むことは出来ません。

Q46.育児介護休業法が改正され短時間勤務制度が全ての会社で適用されると聞きました。これはどのようなものなのでしょうか。わたしは育児中なので短時間制度の導入はありがたいので詳しく教えてください。
A.7月1日から「改正育児・介護休業法」が全面施行となります。
■100人以下の事業主にも適用
男女ともに仕事と家庭が両立できる働き方の実現を目指し2009年に「育児・介護休業法」が改正されました。これまでに、従業員100人以下の事業主には制度の適用が猶予されていましたが、7月1日より全ての事業主に適用されますので、注意が必要です。
■短時間勤務制度(所定労働時間の短縮措置)
(1)事業主は、3歳に満たない子を養育する社員について、本人が希望すれば利用することのできる「短時間勤務制度」を設けなければなりません。
(2)「短時間勤務制度」は、就業規則に規定しているなど制度化されている必要があり、運用されているだけでは不十分です。
(3)「短時間勤務制度」は、1日の所定労働時間を原則として6時間とする短時間勤務を選択することができる制度を設けたうえで、その他、例えば1日の所定労働時間を7時間や5時間とする措置や、隔日勤務で所定労働時間数を短縮する措置などを併せて設けることも可能です。
新たに対象となる事業主は、あらかじめ制度を導入したうえで、就業規則などに記載し従業員に周知する必要があります。全面施行が近づいていますので、早急な導入に向けた準備が各企業で必要になります。

Q45.わたしはハケンではたらいています。派遣会社の定期健康診断を受けましたが、これは勤務時間になるのでしょうか。また、このときの費用や交通費は支給されるのでしょうか?A.労働安全衛生法第66条は、雇用主である派遣会社は常用雇用の労働者に定期健康診断を実施しなければならないと規定していますので、当然その費用(健康診断の費用)は会社が負担しなければなりません。しかし労働安全衛生法は、就業時間中の健康診断は、労務の提供がなくても会社は労働者の債務不履行の責任を問わないというだけで賃金まで保障するとは規定されていないことから、就業時間中に健康診断が行われる場合には原則その間の賃金は支給されず、会社外で健康診断が行われる場合の交通費についても、法律上は労働者が負担することになります。したがって就業時間外に健康診断が行われたとしても、健康診断が労務の提供ではない以上、割増賃金の対象にもなりません。これは、健康管理は本来労働者自らが行うべきものでありますが、労働者の衛生管理の観点から会社に健康診断を行うことを特別に義務付けたというのが労働安全衛生法の趣旨であるためと考えられているからです。

(補足)
労働法では年1回法定の健診を受けていただくことが義務付けられております。この際の健康診断費用はオフィスタで負担いたしますが、「女性なので法定健診以外にも婦人科健診やオプションを付けたい。」という声が多く寄せられていました。法定健診項目以外は自費扱いになってしまうのが一般的なのですが、オフィスタでは法定健診以外にオプション健診項目を希望した場合でもその追加費用の一部を負担する補助制度を導入しております。特に女性は健診項目が多くなる傾向にありますので、女性のスタッフさんの多いオフィスタでは福利厚生の一環として本制度を導入しています。(オフィスタ総務部)

Q44.わたしはハケンではたらいています。毎週土曜日・日曜日(と祝日)は休日となっています。但し、派遣先の年間スケジュールが予め定められており、繁忙期の2月と3月だけは隔週土曜日は出勤になります。このことは就業の際に事前に聞いており了解していますが、この出勤した隔週土曜日は休日出勤になるのでしょうか。
A.労働基準法では、使用者は、労働者に対して毎週少なくとも1回の休日を与えなければならない(例えば日曜日)と規定しています。それは「法定休日」とされ、その日に出勤を命じられた場合には35%増しの賃金が支給されます。週休2日制を採用している会社については、1週1回の休日(日曜日)は法定休日であり、もう1日の休日である土曜日は「所定休日」とされ、所定休日に出勤を命じられても法定休日ではありませんので35%増しの賃金は支払われませんが、1週間(日曜日から土曜日)の労働時間が通算して40時間を超えることとなる場合には、法定時間外労働としてその超えた時間について25%増しの賃金が支給されます。法定休日とは法律で定められた休日のことを指し、法律上は日曜日のみと定められています。祝日=休日と思われている方もいるかもしれませんが、“祝日は労働を休んでも良い日である”というような記述は法律上定められていませんので法定休日ではありません。よって、ご質問の出勤した隔週土曜日は、休日出勤には違いはありませんが法定の休日出勤ではないということになります。お給料については法定休日出勤ではありませんので休日出勤割増がない代わりに、40時間を超えているのであれば「時間外労働」としての割増賃金が支給されるということになります。

Q43.私はハケンではたらいています。社員の方が仕事でミスをして上司に大声で怒鳴られていました。私もミスをしたら同じように怒鳴られ怒られるのかと思うと心配です。社会人であれば業務上のミスがあれば叱られるのは当然だという認識はもちろんありますが、こういう場合、どのような対応を取るべきでしょうか。
A.派遣先の上司が、ミスをした社員を叱ることは業務の遂行にとって必要な行為であり、派遣会社や派遣スタッフが異議を申し立てるのは越権行為となる恐れがあります。大声で部下を叱る行為が明確にパワハラに当たる場合には違法行為として派遣先に就業環境を適正に保つことを要請(叱られたのはあなたではありませんので、あなた自身はパワハラの被害者にはならないことに注意!)することもできますが、その会社の社風にもかかわることでもあるため、実際明確にパワハラかどうかの判断は難しいでしょう。対応としては、パワハラかどうかの部分を問題とするのではなく、労働安全衛生法では、はたらきやすい職場環境を整えなければならないとされていることから、現実にそのことによって気持ち良く派遣先で仕事が出来ていないということを、派遣会社の担当者であったり、派遣先の会社に社会保険労務士や雇用環境整備士などの専門知識者が社内に設置されている場合はまずは相談してみるのが良いでしょう。なお、もし派遣スタッフであるあなた自身がミスをしてしまい、上司に大声で怒鳴られたのであれば、派遣スタッフは派遣先の職員ではありませんので、これはパワハラ(派遣先の社風を派遣スタッフに押しつけることは法的にできません)として派遣先に職場環境の適正化を求めることができます。

Q42.労災について教えてください。ハケンで専門26業務(例えば財務)で契約してはたらいていますが、業務中に文房具の買い出しのお使いを頼まれて外出しました。その時に怪我をしてしまった場合は労災になるのでしょうか。それとも契約外のお仕事の途中での事故は労災認定に当たらないのでしょうか。
A.労災事故に当たります。労災は業務上の事由によって、負傷したり、病気になったり、死亡した場合に国から支給される保険給付です。専門26業務の財務とは関係のない文具の買出しは、派遣契約外の業務ですので26業務扱いにはならなくなりますが、派遣先の指揮命令者の指揮下の行為には違いはないので労災保険法上の「業務」ということになります。その業務中に怪我をしたのであれば、「業務上の事由によって負傷」したものとして労災事故にあたります。なお、労働者の個人の理由で買い物に出たのであれが、業務時間中であっても業務上の事由にならないので、その途中で怪我をしても労災にはならないことに注意してください。

Q41.私はハケンではたらいています。今月末の30日で契約期間満了で退社します。今後は専業主婦として専念する予定ですが、このとき有給休暇が今月25日に12日間発生する場合について教えてください。
@今月で退社するため月割りの1日間しかもらえない。
A取得から退社までの6日間分しかもらえない。
B12日間もらえるが使えるのは6日間だけ。
C使い切れなかった分は金銭に換金してもらえる。

A.有給休暇は、日割り、月割り計算はしません。労働者が請求した場合、会社は原則として全部認めなければなりませんので@Aは誤りです。但し、有給休暇は労働者の身分がある間にのみ請求可能ですので、今月末で退職する場合は来月1日以降は退職している以上労働者は有給休暇の請求はできません。つまり、勤務日は退社まで6日間(25日〜30日)ありますので、6日分については認められますが、それ以降は労働者は有給休暇権はないということになりますのでBは正しいことになります。Cについては、有給休暇権が消滅した後(労働者が退職した後)で、消滅した有給休暇を会社が買い上げることは民事上は有効で労働基準法の問題にはなりません。但し、あくまで企業側の意思によるものですから使い切れずに消滅した有給休暇を買い取ってくれないからといって企業を責めることはできません。なお、労働者の身分がある間の有給休暇の買い上げは、労働基準法違反になるためできません。

(参考)
オフィスタでは契約満期による有給休暇未使用分は、原則、賃金相当額での買い上げを導入しております。詳しくはオフィスタ総務部までお問い合わせください。

Q40.私はハケンではたらいています。日曜日はお休みなのですが先日は業務多忙のため日曜出勤しました。上長からは「代わりに来週平日に休んでもいいよ」と言われましたが、これは代休になるのでしょうか、振替休日になるのでしょうか。そもそも代休と振替休日の違いがわかりません。法的な解釈を教えてください。
A.振替休日とは、勤務日と休日を交替することです。従って日曜日が休日であった場合、上長から日曜出勤を命じられて代わりに月曜日を休んでいいよといわれた場合は、日曜日が出勤日となり月曜日が休日ということになります。従って日曜日に出ても休日出勤とはならず、割増賃金は発生しません。代休とは会社が就業規則等で「振替休日制度」をとっていない場合に日曜出勤を命ぜられ代わりに月曜日を休んでもいいよといわれた場合で、休日出勤であることには変わりはありませんので、休日割増(35%増し)賃金が発生します。この場合、会社は必ず代休を与えなければならないということではありません。対して、振替休日は必ず与えなければならない点で代休制度とは異なっています。

Q39.ハケンではたらいていますが、どうしても与えられた業務が期限までに間に合わなくて、上長より「持ち帰って良いので自宅で頑張って」と指示されました。個人情報や機密情報の漏えい防止はもちろん厳しく注意しますが、それ以外にも注意を払わなければならないことはありますか?
A.「上長より持ち帰って良いので自宅で頑張ってと指示」された行為は、労働者派遣法では違法な派遣行為に該当します。労働者派遣法に基づく派遣は派遣先の指揮命令下での労務提供であり、自宅における仕事は派遣先の指揮命令下の行為とはいえないからです。添乗派遣のように労務提供の場所が派遣先の仕事場ではない例外的な場合もありますが、一般の仕事の場合には合法とはいえません。指揮命令下の行為ではない以上、自宅で行ったお仕事は「労働時間」とはいえず、法律上は賃金も発生しません。上長から指示された時は、速やかに派遣会社に連絡し対応してもらうのがよいでしょう。

Q38.ハケンではたらいていますが、個人情報や機密情報の漏えい防止は厳しく厳守しています。これらの他に、ハケンではたらくうえで法律上、どのような守秘義務がありますか?また、法的な守秘義務がある場合、違反した場合はどのような罰則があるのでしょうか。
A.労働者が働く上で守秘義務を負わなければならないという一般的な法律はありません。労働者は労働契約を締結することによって当然会社に対する忠実義務(会社に損害を及ぼすようなことをしない義務)を負わなければならないと解されていますので、労働者が会社の機密情報を漏洩した場合には、当然会社に対する民事上の損害賠償義務を負います。守秘義務に関しては、労働者とは限りませんが、不正競争防止法に、「不正の利益を得る目的で、又はその保有者に損害を加える目的で、営業秘密を使用し、開示する行為」を不正競争行為に該当し、行為の態様によっては「10年以下の懲役または1000万円以下の罰金」、「5年以下の懲役または500万円以下の罰金」という重い刑罰が課されています。不正競争防止法による守秘義務は、退職後においても適用されますので注意してください。

(参考)
不正競争防止法(平成5年5月19日法律第47号)
 公正な競争と国際約束の的確な実施を確保するため、不正競争の防止を目的として設けられた法律のことで、経済産業省が所管する。競争相手を貶める風評を流したり、商品の形態を真似したり、競争相手の技術を産業スパイによって取得したり、虚偽表示を行ったりするなどの不正な行為や不法行為が行われるようになると、市場の公正な競争が期待できなくなり、粗悪品や模倣品などが堂々と出回るようになり、消費者も商品を安心して購入することが出来なくなるため同法が制定されている。

Q37.求人の採用において(ハケンも含む)では、性別の特定や年齢の制限で採否をしてはならないとなっていますが、性別・年齢の特定がある場合もあると聞きます。これはどのような場合に認められているものなのでしょうか。ハローワーク等でも原則年齢性別不問と表記されていてもイベントのコンパニオン等はやはり年齢を求められるのは仕方がないことなのかとも思いますし、通常考えて男性を募集しているとも思えません。
A.(1)年齢制限の例外
雇用対策法の改正によって平成19年10月1日から労働者の募集・採用に当たっては年齢の制限を設けることができなくなりましたが、例外的に年齢制限が認められる場合があります。
例外事例
@定年年齢を上限として、当該上限年齢未満の労働者を期間の定めのない労働契約の対象として募集する場合。従って「60歳未満の方を募集(契約期間1年。更新あり)」として募集する場合は、期間の定めのない契約ではないので許されないことになります。
A労働基準法等の法令に規定されている場合。例えば、「18歳以上の方を募集(労働基準法第62条の危険有害業務)」
B長期勤続によるキャリア形成を図る観点から、若年者等(基本的には35歳未満、定年が定められている場合は40歳未満)を募集・採用する場合。但し、
イ 職業経験については不問とすること
ロ 新卒者以外の者については、新卒者と同等の処遇をすること
ハ 期間の定めのない契約とすること
を条件として上限年齢を定めることが認められています。従って「30歳未満の方を募集(契約期間1年。更新あり)」は、ハの条件に違反して許されません。「概ね40歳未満の方(ファイナンシャルプランナー1級保持者)」は、ファイナンシャルプランナー1級は、職務経験がないと取得できない資格なのでイの条件に違反し許されません。
C技能・ノウハウの継承の観点から、特定の職種において労働者が相当程度少ない特定の年齢層に限定し、かつ、期間の定めのない労働契約の対象として募集・採用する場合
イ 「特定の職種」とは、厚生労働省の職業分類の小分類若しくは細分類で「電気通信技術者」、「水産技術者」、「ホームヘルパー」などが決められています。
ロ 「特定の年齢層」とは、30〜49歳のうち特定の5〜10歳幅の年齢層
ハ 「相当程度少ない」場合とは、同じ年齢幅の上下年齢層に比較して、労働者数が2分の1以下である場合。
従って「電気技術者として25〜34歳の方の募集」、「電気技術者として35〜49歳の方の募集」、「電気技術者として30〜39歳の方の募集(電気技術者は、20〜29歳が30人、30〜39歳が15人、40〜49歳)」は、全て許されないことになります。
D芸術・芸能の分野における表現の真実性の要請がある場合。「イベントコンパニオンとして30歳以下の方募集」は、芸術芸能の分野に該当しないので許されません。
(2)性差別の例外
男女雇用機会均等法第5条では、募集採用における性差別を禁止していますが、次の場合には例外が認められています。
例外的な事例・職務
@固定的な男女の役割分担意識や過去の経緯から営業職に女性はほとんどいないとか課長職以上の管理職は男性が大半を占めている等の差が男女労働者の間に生じている場合(ポジティブアクション)
A芸術・芸能の分野における表現の真実性の要請から男女いずれかのみに従事させることが必要である職務
B守衛警備員等防犯上の要請から男性に従事させることが必要である職務
C宗教上、風紀上、スポーツにおける競技の性質上その他の業務の性質上男女のいずれかのみに従事させることが必要であるとされる職務
などがあります。

Q36.最近ハローワークで被災者優先案件のお仕事と明記されたものを目にしますが、これはどのようなものなのでしょうか?被災者は就業後の業務において何か労働法上の特例を受けられるということでしょうか?また、被災者でない者は応募できないのでしょうか?
A.被災者優先案件のお仕事とは、先の東日本大震災において、被災地域(青森、岩手、宮城、福島、茨城、長野、新潟、栃木、千葉)に住んでいて被災し失業した人へ仕事を優先的に紹介するというもので、以外の非被災者も応募することは可能です(採否判断はあくまで企業側になりますので、被災者ではなく非被災者が採用される可能性もあります)。なお、この他に被災者専用(または限定)の案件もあり、こちらは被災者のみしか応募は出来ません。また被災者専用の中には震災特例専用という案件もありますが、これは被災者の内、3年以内の既卒者を対象にした専用案件になります。被災者併用の求人の場合には、もちろん被災者でなくても応募することができます。但し、被災者優先のお仕事は、優先的に仕事を紹介するというだけで、就業後の業務において何か労働法上の特例を受けられるというものではありません。なお、雇用保険の場面では、事業所が震災により直接的な被害を受けたことにより休業した場合や、一時的に離職を余儀なくされたことにより、賃金が支払われない場合には、特例的に雇用保険の失業給付を受給することができることになっていますので、その要件に該当している方は地元のハローワーク等で相談してみて下さい。−平成23年5月1日現在−

Q35.偽装請負や二重派遣(多重派遣)が問題になっていますが、これらはどういうものなのでしょうか。また、被害に遭わないためにはどうすればよいか対策なども教えてください。
A.『偽装請負』とは、業務請負契約を結んで受け入れた請負事業主の労働者に対して発注者が指揮命令して仕事をさせることを云います。偽装請負は形式上は請負契約を装いながら事実上は労働者派遣となっていますので、職業安定法第44条で禁止される労働者供給事業となります。請負事業者も発注業者も知っていて偽装請負を行った場合、刑事上1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられます。『二重派遣』とは、派遣先が派遣元事業主から労働者派遣を受けた労働者をさらに業として第三者の会社に派遣することをいいますが、この場合、派遣先は当該派遣労働者を雇用している訳ではないため、労働者派遣法による正当な派遣を行うものとはいえず、形態としては『偽装請負』と同じく職業安定法第44条で禁止する労働者供給事業となります。労働者が職業安定法違反で刑事罰を科せられることはありませんが、自分は請負労働者なのか派遣労働者なのかをしっかり確認しておくことが大切です。
(補足)
オフィスタでは(社)日本雇用環境整備機構との協力により偽装請負・二重派遣といった労働違法行為の撲滅を目指しております。労働に関する違法行為についてのご相談または気になる点などがある場合は、(社)日本雇用環境整備機構相談窓口にて受け付けておりますのでご利用ください。

Q34.東北地方太平洋沖地震のため派遣先の判断により臨時休業又は時短勤務の実施があった場合や派遣会社より安全確認のため自宅待機命令や自己判断による出勤命令が発令された場合、これらの際の休業についての給与の取り扱いについて教えてください。
A.派遣元・派遣先間の派遣契約に基づく派遣料が発生するか否かと派遣元・派遣スタッフ間の労働契約に基づく派遣スタッフの賃金請求権が発生するかどうかは、危険負担の債務者主義(民法536条第2項)という点で連動しています。この場合、債務者とは、派遣契約においては派遣会社、労働契約においては派遣労働者ということになります。派遣先より安全確認のための自宅待機命令や休業が地震が原因で安全確保が不可欠だとすると、債権者である派遣先が派遣元の債務の提供(派遣労働者の労務の提供)を拒否しても不可抗力であると思われ、危険負担の債務者主義(危険は債務者が負担する)により債務者(派遣元、労働者)が危険を負担する結果、派遣元は派遣先に対して派遣料の請求ができず、派遣労働者は派遣元に対して賃金の請求はできないことになります。安全確認が必要でないにもかかわらず、地震を口実にして自宅待機等を命じたのであれば話は別ですが、今回のような未曾有の大災害時ですので派遣先の自宅待機命令等は安全確保のうえで適切な措置と考えられます。また、派遣会社が出勤についてスタッフの判断に任せた場合、スタッフが自己の判断で休んでもスタッフは休んだ責任が問われないということにとどまり、賃金についてはノーワークノーペイの原則により、派遣会社に請求することはできません。

Q33.私はハケンでお仕事をしていますが、所定時間は9:00〜17:00(内、休憩1時間/実働7時間)です。本当はお昼休みも働きたいのですが、「法律で休憩を与えることと定められているので休憩を取ってください」と言われてしまいました。私自身が休憩不要を申し出て職場と派遣会社が認めてくれれば所定時間内をずっと働いていることはできるのでしょうか?A.労働基準法第34条では、使用者(職場(派遣先))は、労働時間が6時間を超える場合には45分、労働時間が8時間を超える場合には1時間の休憩時間を与えなければならないとされています(派遣法第44条)。  使用者が労働者に休憩時間を与えなかった場合には、労基法第119条により「6ヶ月以下の懲役又は30万円以下の罰金」が課せられますので、労働者であるあなたがいくら休憩不要である旨を派遣先に申告しても、刑事罰を課せられることになりますので、職場としてはあなたの「休憩不要」の要望は受け入れられません。但し、労基法第34条では労働時間が6時間以下の場合には休憩時間を与えなくてよいとされていますので、その場合に例えば休憩時間が30分与えられていて、あなたが派遣先に休憩不要である旨を申告して派遣先がそれを認め、休憩時間をあなたに与えなくても刑事罰はありませんので法律上は問題ありません。所定時間が6時間を1分でも超えた場合には45分の休憩を与えなければなりませんが、6時間以下の場合には、使用者は休憩を与えなくてもよいのでその場合には休憩なしで働くことも、使用者である派遣先が認めれば法律上は問題はありません。

Q32.お仕事をするうえで労働安全衛生法というものがあると聞きましたが、これはどのような法律で、またハケンでも適用されるものなのでしょうか?
A.一言で言うと、労働安全衛生法とは、労働者の安全と健康を確保するために事業主に対して刑罰をもって守らなければならない義務を課している法律です。
●労働災害防止計画の作成
●安全衛生管理体制の確保
●労働者の危険又は健康障害を防止するための措置
●労働者の就業に当たっての措置
●健康を保持増進のための措置
●快適な職場環境を形成のための措置
等の義務が労働安全衛生法によって事業主に対して、課せられています。
例えば、常用雇用者に対して、事業者に健康診断の義務が課せられているのはこの法律の「健康を保持増進のための措置」により定められているからです。
この義務は雇い主である派遣元の事業者が負わなければなりませんが、実際に仕事をする場合には特例として派遣先の会社も事業者として、労働安全衛生法の義務が課せられています。したがって派遣社員も、当然労働安全衛生法が適用されます。(大滝)

(参考)
労働安全衛生法については、オフィスタのホームページから詳しく読むことが出来ます。http://www.offista.com/coffee/database/database.htm 

Q31.わたしは派遣で働いていますが、労災保険に加入できるのでしょうか?労災保険がどのようなもので、どのような時に保険がおりるのかよくわからないので、詳しく教えていただけますか。
A.労災保険には、雇用保険や健康保険などと異なり、被保険者という概念がありません。従って会社に勤めている限り(労働者である限り)、労働体系に関わらず、労災保険が適用されます。労災保険ですから労災から保険が下りるには、仕事の最中に怪我をしたとか、仕事が原因で病気になった(仕事と病気との間で相当因果関係があることが必要です。)とか、あるいは通勤途中で怪我をしたとかの事故によって傷病が発生したことが必要です。従って、仕事中に怪我をした等の場合には、それだけで保険がおりる訳ではなく、労働基準監督署で「仕事中に怪我をした」、「通勤で怪我をした」こと等の労災認定を受けなければならず、その前提として労働基準監督署に労災認定の申請をしなければなりません。労働基準監督署で労災認定されれば、労災から療養保証給付(病院での治療)、休業補償給付(賃金の6割から8割の額)が支給されます。また、怪我等が治ったが障害が残る場合等は、障害給付(1等級から7等級までは年金、8等級から14等級までは一時金)が支給されることになります。(大滝)

オフィスタでも当然、就業初日から労災保険はかかっていますが、万が一、お仕事中や通勤途中などで怪我等をされた場合はまず、オフィスタ総務部又はオフィスタ担当者までご一報ください。(オフィスタ総務部)

Q30.主人の扶養の範囲内ではたらきたと考えていますが、年間所得が103万円以内(または130万円以内)に抑えてあればよいのでしょうか?それとも他に月間の出勤日数や勤務時間などによって社会保険への加入条件が異なってくるのでしょうか。社会保険の加入義務について詳しく教えてください。
A.社会保険は一定の条件にあれば必ず加入しなければならないとするのが法の建前です。まず、会社に勤めて、ご主人の扶養の範囲内で働きたいという場合の条件は、
@1日当たりの労働時間がその会社の正社員の概ね4分の3未満か、
A1カ月当たりの労働日数がその会社の正社員の概ね4分の3未満であることが必要です。
ご主人の扶養に入る条件は、総収入(所得ではありません)が130万円未満であることが条件ですが、前記@かAの条件により、いくらお給料が安くて収入が130万円未満であっても、その会社の社会保険に加入しなければならず、ご主人の扶養に入ることができませんので注意が必要です。(大滝)

なお、補足ですが、扶養の範囲を超えてしまった場合、もしご主人の会社から配偶者に対して扶養手当が月に2万円とか3万円とか支払われていたら、扶養の範囲を超えて働くことでそちらの支給も停止されてしまいますので、実質的な収入減は大きなものになってしまいますから、その点も考慮しないといけないですよね。皆さんその辺が解っていて扶養の範囲と言っているのだと思いますがこの問題は、社会保険に入る入らないから見るのは一つの視点であり、税金の控除額と、家庭における実収入で考えなければいけない事項でもあります。(馬場)

Q29.育児中の女性がはたらく上で労働基準法の他にどのような関係法令がありますか?特に知っておいた方が良い法令や改正が行われた(または行われそうな)ものはありますか?
A.育児中の女性を雇用する場合において近年の重要な改正は、平成22年6月より改正施行された育児・介護休業法があります。育児・介護休業法の改正内容は次の通りです。(1)  育児休業制度
@パパ・ママ育休プラス
育児休業取得可能期間を父母ともに育児休業を取得する場合、子供が1歳(現行)から1歳2カ月に達するまで延長されました。
A父親の育児休業再度取得
父親が、妻の出産後8週間以内に育児休業を取得した場合、特例として育児休業を再度取得することが可能となりました。
B 配偶者が専業主婦である場合、育児休業の取得ができないとする制度が廃止されました。
(2)子の看護休暇の拡充
小学校就学前の子が1人であれば年5日、2人以上であれば年10日まで、病気・怪我をした子の看護のために、休暇を取得することができることとされました。

(3)介護休暇制度
要介護状態の付き添い等に対応するため、要介護状態にある対象家族が1人であれば年5日まで、2人以上であれば年10日まで介護のための短期休暇制度が創設されました。

(4)時間勤務制度の導入
3歳未満の子供を持つ者で育児休業をしていない労働者の申し出に基づき、事業主に対し短時間勤務の措置(1日6時間)を講ずる義務が制度化されました。

(5)所定時間外労働免除の制度化

3歳未満の子供を持つ労働者が事業主に請求したとき、労働者に対し所定時間外労働(残業)免除することが制度化されました。

(6)時間外労働の制限
事業主は、小学校入学までの子を養育し、又は常時介護を必要とする状態にある対象家族の介護を行う労働者が請求した場合は、1カ月24時間、1年に150時間を超えて時間外労働をさせてはならないこととされました。

(7)深夜業の制限
事業主は、小学校入学までの子を養育し、又は常時介護を必要とする状態にある対象家族を介護する労働者が請求した場合には、深夜において労働させてはならないこととされました。

(8)不利益取り扱いの禁止
事業者は、労働者が上記(1)〜(7)の申し出をしたこと等を理由として解雇その他不利益な取り扱いをしてはならないとされています。

(9)苦情処理・紛争解決
育児休業取得等に伴う苦情・紛争について、都道府県労働局長による紛争解決の援助及び調停委員による調停制度が創設されました。

(10)公表制度及び過料の創設
労働局(厚生労働大臣)の勧告に従わない場合は企業名の公表、虚偽の報告等をした者に対しては20万円以下の過料を科すこととされました。

ここでは改正がありました育児・介護休業法を取り上げましたが、以外にも関係法令としては男女雇用機会均等法などもありますので、知っておくとよいでしょう。

Q28.今年度から雇用保険が改正されたと聞きましたが、具体的にどのように変わったのか教えてください。
A.平成22年4月1日から雇用保険制度が次のように変わりました。 
@派遣労働者も含めて非正規労働者の雇用保険の適用範囲が拡大されました。従来ですと、
イ 6カ月以上の雇用の見込みがあること
ロ 1週間の所定労働時間が20時間以上であることが条件でしたが、イの条件が31日以上の雇用の見込みがあることとされました。ロの条件は変更がありません。
A失業給付に係る雇用保険料率が、平成21年度の0.8%から平成22年度は1.2%に変更され、事業主が負担する雇用保険2事業にかかる雇用保険料率が従来通り0.35%ですので、平成22年度の保険料率は、1.55%(事業主負担分:0.95% 労働者負担分:0.6%)になりました。
Bその他4月1日からの適用ではありませんが、今後施行が予定されるものとして事業主が被保険者資格取得の届け出を行わなかった未加入者とされた者のうち事業主から雇用保険料を控除されていたことが給与明細等により確認された者については、2年(現行)を超えて雇用保険が適用されることになります。平成22年4月1日の雇用保険の改正の概要内容は以上の通りとなります。

Q27.社外で会議があり業務指示を受けて参加しました。わたしの定時は18:00なのですが、会議が終わったのが17:00でした。今から帰社すると会社につくのは17:30です。上司に電話で会議終了の旨を報告すると「今日はもう帰宅してもいいよ」と言われたので会議場所から自宅へ直帰しました。この場合、タイムシート記載の上がり時間は、
@17:00  A17:30  B18:00
のいずれになるのでしょうか?
A.労働契約上、直行直帰についての特段の取り決めがない場合には、タイムシートの記載は退勤した17:00となります。上司の「帰宅してもいいよ」という言葉は業務命令とみなされ(たとえ帰宅するか帰社するかの判断をスタッフ自身に委ねられて、結果帰宅することを選択したとしても)、所定労働時間の一部を指示を受けて休業したことになります。民法では「使用者の責めに帰すべき事由」がある休業の場合には、労働者は休業中の賃金を全額請求できると定められています。したがって、上司の指示で退勤した時間から定時までの、「労働を免除された」時間についても賃金を請求できることになります。よってタイムシートの記載は17:00となりますが、賃金はあくまで定時の18:00まで支給されなければなりませんので、その旨がわかるようにタイムシートの備考欄等へ明記しておくことが望ましいでしょう。しかし、トラブルを避けるためには、直行直帰などの変則的なケースが発生した際の対応の仕方を、派遣先と派遣会社とが事前に確認しておくことが必要となるでしょう。

Q26.契約書に記載の「派遣元責任者」、「派遣先責任者」という方は具体的にどのようなことをするために選任されているのですか?
A.(1)派遣元責任者の役割

派遣元責任者は、派遣元事業主に代わって、派遣先が派遣契約上の義務違反(契約外の仕事)やセクハラ・パワハラ等の違反があった場合には、派遣先及び派遣労働者に対する派遣停止の通知をしたり、派遣元管理台帳の作成・記載・保存、派遣労働者に対する必要な助言及び指導の実施、派遣労働者から申し出を受けた苦情の処理、派遣労働者の個人情報の管理、派遣先との連絡調整などのお仕事を行います。特に重要なのは苦情申立てです。派遣会社の営業担当者はどうしても派遣先サイドに立ちがちですので、派遣等の法律を理解している営業担当の上司である派遣元責任者に苦情申し立てることで、派遣元責任者から派遣先に対し改善等の措置をとってもらったりすることができるからです。
(2)派遣先責任者の役割
派遣先において派遣元の派遣元責任者と同じ役割をするのが派遣先責任者です。派遣先管理台帳の作成・記録・保存及び記載事項の通知に関すること、派遣労働者から申出を受けた苦情の処理、安全衛生に関すること、その他、派遣元事業主との連絡調整などのお仕事を行います。重要なのは、やはり苦情の処理です。派遣スタッフは、就業先で何か問題があった場合は、派遣先の派遣先責任者に苦情を申し立てることができます。派遣先責任者は、派遣スタッフから例えばセクハラ等の苦情があった場合は、社内でどういう対策・処理をとったかを派遣先管理台帳に記載し、その旨を派遣元、派遣スタッフに通知・報告をしなければならないことになっています。それを怠れば派遣法上、刑事罰が課されてしまうことになっています。

Q25.わたしは某メーカーで正社員として働いています。有給休暇を前年10日残して、今年の4月に11日の有休を取得しました。合計で現在21日の有給休暇を持っています。7月で退社を予定しており有休消化をしたいのですが、上司に「繁忙期なので有休は使わないで欲しい」とか「11日というのは1年間を想定してのものなので、7月で辞めるならば11日の1/3の3〜4日程度なので前年の残10日+3〜4日しかないはずだ」と言われました。有休日数は退社月で変わるのでしょうか?
A.7月に退社予定の者に対して、4月に発生した11日の有給休暇を年度の労働実績で3分の1に減らすことはできません。その年度の有給休暇は前年度実績に応じて発生するからです。発生した有給休暇は原則としてどのように行使するかは、労働者の自由ですので、発生した4月に全部消化することも可能です。ただし、事業主側に業務等が忙しい場合に「時季変更権」が認められていますが、その場合であっても退職間際に「変更権」を行使しますと有給休暇は消化できなくなりますので、7月に退職を予定している者に対しては事業主は時季変更権は行使できません。また、7月退職予定者に対して10日+11日=21日の有給休暇すべて認めなければ、事業主に対して労働者の有給休暇権の権利行使を妨げたとして、事業主に対して「6カ月以下の懲役又は30万円以下の罰金」の刑事罰が課せられます(労働基準法第39条、第119条)。

Q24.ハケンではたらいている場合で期間満了の際の雇用保険の受給資格について教えてください。
A.期間の定めのある労働契約の期間が満了し、かつ、当該労働契約の更新がないことにより離職した者が(その者が当該更新を希望したにもかかわらず、当該更新についての合意が成立するに至らなかった場合に限る。)離職の日以前1年間に、「被保険者期間」が通算して6か月以上ある場合失業給付を受給することが可能です。 被保険者期間とは、雇用保険の被保険者であった期間のうち、離職日から1か月ごとに区切っていた期間に賃金支払いの基礎となった日数が11日以上ある月を1か月と計算します。派遣の方は「6ヶ月」雇用保険に入っていても働いた日数が11日以上ない月があるとその月は1月とはみなしませんので注意してください。受給に関しての判断はハローワークがします。失業給付の受給は被保険者であった者が、失業し、働く意思と能力がありながら職業に就けない時に受給用件を満たしている方に支給するものですから、6ヶ月だから受給可能とすぐに判断できるものでもありませんので、受給要件をきちんとクリアしているか確認が必要です。

Q23.雇用保険が改正されると聞きましたが、そもそも雇用保険ってどんな保険なのですか?
A.労働者が失業等によって収入がなくなり生活が困窮した場合の経済生活支援のために行われる保険制度をいいます。雇用保険も保険ですから、雇用保険の被保険者に保険事故(失業等)が生じたときに、被保険者(事業主も負担しますが)から集めた保険料の中から保険給付(基本手当等の失業給付等)を行うことが制度の中心となります。
@雇用保険は、労働者の保険ですが、会社に勤めて労働者になれば誰でも雇用保険の被保険者になれるというわけではなく、雇用保険の被保険者となるための要件、被保険者の資格を取得することが必要です。
A保険事故は、雇用保険の性質上、当然失業(労働する意思があっても職業についていないこと)が中心的な保険事故ということになります。
B失業給付が行われるための要件は、離職の日以前2年間に被保険者期間が12ヶ月(1ヶ月の賃金支払基礎日数が11日以上)以上であること、倒産や解雇によって離職した場合には離職の日以前1年間に6ヶ月以上の被保険者期間があること(特定受給資格者といいます)が必要です。また派遣のように有期雇用契約の期間が満了し更新されなかった場合にも同様の扱い(特定理由離職者といいます)になります。
C保険給付の種類には、求職者給付、就職促進給付、教育訓練給付、雇用継続給付がありますが、ここでは求職者給付のうち、基本手当の日額は、賃金日額の100分の50〜80で計算されます。
D基本手当の支給日数は、被保険者であった期間と年齢によって一般被保険者の場合は90日から150日、特定受給資格者の場合は90日から330日の範囲で認められています。
E雇用保険の保険料率は、平成22年度は、賃金総額の1000分の15.5、そのうち事業主が1000分の9.5を負担します。よって、皆様は毎月の給料から1000分の6が控除されることになっています。

Q22.私は月・水・金の週3日勤務で働いています。たまたま行事があり月・水・日の3日間出勤の週がありました。この場合の日曜日は休日出勤として休日出勤割増は付くのでしょうか?また、週3勤務でも翌週に振り替え休日を1日取得できるのでしょうか?
A.週3 日勤務であれば、後の4 日は労働基準法上は休日ということになります。休日には法定休日と所定休日があり、法定休日とは、労働基準法上は1 週間に最低1 日の休日を与えなければならないとされていますので、法定休日に働いた場合には法定休日労働ということになり135%の割増賃金の支払が必要になります。ただし、労働基準法上は週(日曜日から土曜日までの1 週間)の労働時間が40 時間を超えた場合には、125%の割増賃金を支払わなければならないとされていますので、所定休日である土曜日に労働しても設例の場合は、週40 時間を超えませんので原則、時間外割増賃金にはなりません。また、勤務日が月水金と決まっていて日曜に出勤する場合、日曜日を勤務日とし、例えば水曜日を法定休日とする休日の振替の場合は、あらかじめ日曜日を勤務日とし水曜日を法定休日とする休日の振替を命じられているのであれば、日曜日は勤務日ですので、日曜日に働いても休日割増賃金にはなりません。しかし、日曜日に出勤をしてから水曜日と既に過ぎてしまった日曜日出勤との振替を命ぜられることは認められていませんので、この場合は、水曜日に代休を取るように命じられても、日曜日の休日労働に変わりはありませんので、135%の割増賃金になります。

Q21.わたしは個人事業主なのですが、このたび派遣をお願いしたいと思っています。法人格がなくても派遣をお願いすることはできますか?
A.派遣先が個人事業主であって法人格がなくても全く問題はありません。ただし、派遣スタッフを受け入れるにあたっては、派遣先も一定の責任を負わなければならないことが派遣法で決められております。一つ目は、派遣スタッフの就業条件・就業環境を確保するために派遣先責任者を選任しなければないこと。二つ目は派遣スタッフの就業状況を記録するために派遣先管理台帳を作成しなければならないこと。三つ目は派遣スタッフを直接指揮命令をするために指揮命令者を選任すること。個人事業主が社員を雇っていないのであれば、事業主自身が派遣先責任者、指揮命令者を兼ねることもできます。その他、派遣スタッフは派遣先の従業員ではありませんが、派遣先は自己の従業員と同じように派遣スタッフに対して健康配慮・安全配慮義務を負わなければならないこととされていますので、派遣先事業主は派遣契約に則って派遣が適正に行われているかどうか派遣スタッフの就業現場を1週間に1回程度は巡回しなければならないとされている等、派遣先事業主として派遣法上一定の責任が求められます。派遣先として守らなければならないことは厚生労働省から「派遣先講ずべき措置に関する指針」がでておりますので参考にしてください。

Q20.わたしはイベントの受付などのお仕事で週に1〜2日だけ単発でたまに派遣ではたらくことがあります。最近のニュースで日雇い派遣禁止という言葉をよく聞きますが、これはどういうことなのでしょうか?何故問題視されているのかよくわかりません。また、わたしのような単発のお仕事だけをしたい人は禁止になるとイベント等ではたらけなくなってしまうのでしょうか?
A.日雇い派遣とは、日々雇用か30日以内の期間を定めて雇用されることを云います。したがって、ご質問のように単発で1〜2回だけ働くような場合はまさに日雇い派遣ということになります。現行では日雇い派遣は許されていますが、日雇い派遣は一部の例外(例えば通訳等)を除いて禁止される可能性が高いのです。日雇い派遣が禁止されることの理由は、雇用が安定しないことの一言につきます。現時点で法改正の途中ですので、イベント等の業務がその例外に入るかどうかは不明ですが、もしイベント等の業務が日雇い禁止になれば、働くことは不可能になります。 どうしても数日のみ働きたいということであれば、雇用主と2カ月を超える期間で雇用契約を結び、そのうち勤務は週に1日か2日と定めることはできそうですが、このような契約が認められるかどうかも現時点では未定です。

Q19.オフィスタではたらいているスタッフの1人ですが、オフィスタでは有給休暇が15分単位で利用できる制度があります。これはこれで非常に便利な制度なのですが、例えば所用で朝1時間だけ有給休暇を利用し、その日の夕方1時間残業をした場合、残業になるのでしょうか?
A.例えば、朝9時から夕方6時までの就業(休憩1時間を除いた所定労働時間8時間)を例に考えてみましょう。朝9時から1時間「有休」を取り、午後18時終業のところ、19時までの1時間「残業」した場合、終業時刻は18時と決まっているのですから、もちろん残業になります。但しここで注意しなければいけないのは、その日の実質労働時間は所定の8時間を超えていませんので、18時から19時までの分のお給料は支給されますが、労働基準法上の25%の割増賃金はつかないという点です。(9時〜18時の8時間+残業1時間で9時間のお給料が支給されますが、割増対象はゼロ時間です)有給休暇とはお休みをしてもその分給与保証がされる権利を指します。一方、残業割増とは過剰な労働超過時間に対する心身疲労の対価として割増賃金が保証されるものですので、有休でお休みしていた時間は働いていないため心身疲労の対象には当たらないのが法律上の解釈です。有給休暇とは、あくまでお休みをしても給与が発生する権利であって、出勤していた(労働していた)ことの代替を意味するものではありません。よってご質問の回答は、「残業にはなりますが、この場合の残業1時間についての割増賃金はありません。」というのが正確な答えになります。(大滝)
(オフィスタのスタッフのみなさまへ)
タイムシートへの記載は労働時間(出勤時間から退社時間)を記入するようにしましょう。有給休暇は別途タイムシートの備考欄へ○月○日の○時〜○時まで利用したことがわかるように明記してください。(オフィスタ総務部)

Q18.職場での喫煙についてお尋ねします。今の職場は分煙がされておらず、各自の机上でも喫煙ができる職場です。私はタバコを吸わないのですが、就業時に「禁煙や分煙の職場ではないが、それでもよいか?」と派遣会社の人に聞かれましたが、了承して就業しました。しかし、最近になってタバコ環境が厳しくなってきてしまいました。現在の職場やお仕事を気に入っているので辞めたくはありません。このような際はどのようにしたらよいのでしょうか?
 A.まず、派遣会社の担当者に対して、派遣先に、「事業所は健康増進法の規定に基づいて禁煙・分煙の措置をとらなければならないこと、就業環境を適正に維持することは派遣法で認められている派遣先の責任であること」を内容とする申入れをしてもらうように相談してみてはどうでしょうか。
但し、派遣会社の担当者がその申し入れをしたが派遣先が適正な措置をとらなかったとしても、強制力はありませんので注意が必要です。
あなたとしては派遣先の就業環境を理由に辞めることはできますが、辞めたくないとのことですので、派遣会社・派遣先の担当者とよく相談する機会を持つことが大事です。
例えば、就業前にあなたが禁煙・分煙の措置がされていることが就業条件であることを派遣先に伝えていたり、そのことを派遣会社の担当者が知っていた場合は労働条件(文書でなくとも口頭で確認されているのであれば労働条件になります。)となっていますので、労働条件違反を理由として労働契約を解除することができます。しかし、今回のケースでは就業前に「禁煙・分煙されていない」旨の報告を受け、それを承諾のうえ就業されているのですから責任を追求することは難しいと思います。よって、まずは派遣会社の担当者とよく話し合って改善又は解決策を見つけていくことが最良だと思います。

Q17.会社では定期健康診断というものがあると聞いたのですが、ハケンで働く場合でも定期健康診断は受けることができるのでしょうか?
 また、受けられるとしたら、現在、主人の扶養で週3日勤務(派遣会社の社会保険に未加入)で働いているのですが、この場合はどうなるのでしょうか。

 A.労働安全衛生法第66条(安全衛生規則第43条)に基づいて、事業者(派遣会社)が行なう定期健康診断を受けることができます。対象となる労働者の範囲は、「常時使用する労働者」とされています。常時使用する労働者とは、継続して1年以上の雇用期間のある者(更新して1年を超える者を含む)であって、且つ、その者の労働時間がその事業所の正社員の労働時間の4分の3を超える者とされています。従って、その要件に該当しない週3日勤務の労働者については、派遣会社の定期健康診断は受けられなくなってしまいますが、ご主人の加入している保険組合等や市区町村で実施する健康診断等で受診できますので確認してみてください。(大滝)

補足:オフィスタの実施する定期健康診断を受診できるのは、オフィスタにて1年以上継続勤務者又は1年以上の雇用契約締結者でオフィスタにて社会保険に加入している者としていますが、1年以上継続勤務が見込まれると判断される場合については、勤続1年未満の者又はオフィスタの社会保険に加入していない者でも就業から2カ月経過後に受診できることとしております。また、同上の場合においては勤務日数にかかわらず法定健診を受診できる福利厚生制度を設置いたしました。詳しくはオフィスタ総務部までお問い合わせください。(オフィスタ総務部)

Q16.現在、夫の扶養に入っており、育児や家事のためフルタイム勤務は難しいことから、週2〜3日のお仕事で扶養の範囲内で働きたいと思っています。今は週2〜3日勤務のお仕事に就いているのですが、たまたま繁忙期の月があり上司より「今月だけ週4日出勤してもらえないだろうか」といわれています。週4日勤務の場合は社会保険の加入義務があると思いますが、このように一時的に週4〜5日勤務をする場合はどのような扱いになるのでしょうか。」
 
A.パート社員、派遣社員にも、正社員と同じように労働基準法やその他の労働法が適用になります。健康保険法や厚生年金保険法といった社会保険法も条件によってはパート社員・派遣社員にも適用されます。その適用条件は、以下のようになっています。@1日または1週間の所定労働時間が正社員の方のおおむね4分の3以上である者 ⇒ 健康保険・厚生年金適用A所定労働時間が正社員のおおむね4分の3未満であり、年収が130万円未満である者 ⇒ 健康保険は配偶者の扶養となり厚生年金は加入せず、国民年金の第3号被保険者となる。今回のご質問では「現在、夫の扶養に入っており」、「扶養の範囲で働きたい」とのことなので、今月だけ週4日出勤であっても年間でみれば上記Aに該当しますので、年収が130万円を超えなければご主人の扶養のまま働くことが可能です。

Q15.派遣先と派遣会社の双方に苦情申し出者という方がいらっしゃるそうですが、どのようなことをしていただける人なのでしょうか。
また、相談の内容によって、どちらの申し出者に相談すればよいか等の決まりはあるのですか?

 A.苦情の申し立ての内容について制限はありません。派遣先でいじめられているとか、当初の労働条件と違う、当初聞いていた仕事の内容と実際の仕事の内容が違うとか、派遣法等その他の法律に違反している、法律に違反はしていなくても上司の派遣スタッフに対する態度・接し方がきついとか、派遣元であれば、約束した賃金が支払われないとか、担当の営業の態度が悪いとか、様々な苦情について申し立てをすることができます。派遣法では、派遣元も派遣先も派遣スタッフからの苦情の申し立てを受けるべき人と担当責任者を置かなければならないとされています。例えば派遣先でハラスメントを受けたとして、スタッフが派遣元の苦情申し立て者に苦情申立てをしたときは、直ちに派遣元の責任者は、派遣先の責任者に連絡して苦情の内容について善処を求め、その内容を派遣元管理台帳に記載することになっています。また、その内容についてはスタッフ本人に連絡することになっています。同じことは派遣先の担当者にも苦情の申し立てをすることができます。ただし派遣先の担当者に苦情を申し立てるときは、派遣元にも連絡をしておいた方がよいと思います。派遣先に申し立てても、派遣元に申し立てても法律上は結果に差がないこととされてはいますが、派遣先の担当者は現場の当事者になることがありますので、苦情を申し立てるとその後働きづらくなることもありますので、実際上は派遣元の担当者に苦情の申し立てをした方がよいかもしれません。

Q14.派遣会社から労働条件通知書という書類が来ましたが、これは雇用契約書とは違うのですか?よくわからないので教えてください。
 A.「労働条件通知書」と「雇用契約書」は異なります。労働条件通知書は、労働基準法第15条に基づいて使用者が労働者に対して、労働条件の一定事項を文書で通知することを意味します。労働契約自体は口頭でも成立しますが、重要な労働条件については文書交付の方法で労働者に知らしめることが使用者の義務として規定されていますので、それを守らないと派遣会社は刑事罰が科されてしまいます。
 雇用契約書は、契約といっていますので使用者と労働者の「合意」に基づく雇用契約の内容を文書にしたものです。労働条件通知書の「通知」は合意ではありません。しかし雇用契約書は当然労働条件通知の内容を含んでおりますので雇用契約書が労働者に交付されていれば、「大は小をかねる」論理で、労働条件通知書が交付されたと同様にみなされています。従って労働契約が口頭でなされ、派遣会社から労働条件通知書が送ってくれば、労働者は署名捺印がないから労働契約が無効だという主張はできないことになります。(大滝)


補足:オフィスタでは労働条件通知書と雇用契約書は共に書面にて交付しております。先生の記述にもあるように内容はほぼ同じですが、みなさまのご就業においての諸条件をより明確にすることとしております。(オフィスタ総務部)

Q13.業務が忙しくて60分のお昼休みが30分しか与えられない日がありました。労働者へ与える休憩時間の定めについて詳しく教えてもらえますでしょうか、またこのような場合は残業扱いとすればよいのでしょうか。
 A.原則として労働基準法上、所定の労働時間が6時間未満の場合には企業は労働者に休憩時間を与えなくても問題はありませんが、所定時間が6時間以上8時間未満は45分間以上、8時間以上は1時間以上の休憩時間を労働者へ与えなければならないとされています (労働基準法第34条)。所定労働時間外を残業とする場合においては30分間は残業になります。もしくは他の時間に30分間の休憩時間を与えることが必要になります。

Q12.地方でセミナーがあるので出張して欲しいと上長に頼まれました。宿泊を要する出張であるため家庭の事情もあり迷っておりますが、業務命令として出張には応じるべきなのでしょうか。
 A.あなたが普通の労働者であるならば、上司の出張命令は業務命令ですので、一般的には断ることはできませんが、あなたが派遣スタッフであるならば、派遣スタッフの就業場所等については、派遣元派遣先間の個別契約できめられていますので、この個別契約で特に出張がある旨を記載がされていないかぎり、又あなたと派遣元との労働契約、派遣元から交付される就業条件明示書等で、「出張あり」との特約がない限り、派遣先の出張命令を断ることができると思います。ただ、その場になって派遣先から出張してほしいとの要請をことわるのは断りにくいとおもいますので、「今後は、派遣にあたって家庭の事情で出張はできない」旨を派遣元、派遣先にあらかじめ伝えておくと良いでしょう。

補足:オフィスタでは原則、出張は契約上含まれておりません。国内出張及び海外出張の際には別途出張にかかる契約を結んでいただくことになります。出張に際しては、日当、旅費交通費、宿泊代、飛行機を利用する場合は航空保険料が別途支給されます。就業先から出張の依頼を受けた場合は、オフィスタ担当者へその旨のご連絡をいただき、出張を承諾するかしないかはスタッフのみなさまの意思になりますので強制的な出張はございませんのでご安心ください。

Q11.派遣ははじめてなのですが、派遣会社への登録は誰でもできるのですか?年齢や資格などの何か登録にあたって制限はあるのでしょうか。また、登録をすると必ずお仕事をいただけるのでしょうか?
 A.派遣会社の登録は、一種の会社の採用類似行為になりますので、登録するかしないかは法律上は、会社の自由となっています。従って登録が拒否されたからといって会社に登録を請求することはできません。上記で述べたように登録するかしないかは会社の自由ですので、法律上特に制限はありませんが、男女雇用機会均等法の趣旨から、男女で差別するような登録は望ましくありませんし、又高年齢者雇用安定法の趣旨から、年齢で差別するような登録も望ましくありません。但し、登録が受け入れられたとしても、登録は採用ではありませんので、必ず就職・仕事が保証されるものではありません。

補足:オフィスタではホームページからの登録は随時受付しております。これは仮登録になり、お申し込みをいただいた方にはオフィスタ人事管理部より書類が送付され、ご返信後に正式に登録になり、マッチするお仕事をご紹介させていただきます。未成年者などの一部の場合を除いて原則、オフィスタではどなたでもご登録できます。もちろん年齢・性別は問いませんので、まずはホームページからのお申し込みをお願いします。

Q10.残業と認められる事例についてですが、上司から指示された時のほかに、例えば“お願いされた仕事が時間内に終わらなくて、せめてキリのいいところまで”と自分の意志で行って、結果的に所定時間を超過してしまった場合なども残業と認められるのでしょうか?それとも、やはり上司の承諾があった場合のみ、残業と認められるのでしょうか?気が付いたら15分超過してしまっていた、なんていうときはタイムシートにその時間を書き込んでもいいのでしょうか?
A.残業は本来、上司の残業命令によって行うものです。したがって上司の指揮命令がなく、自分の意思で超過しても残業手当を請求することができないとするのが原則です。 但し、会社によっては明確な上司の指示がなくても労働者の自己申告、ないしは事後報告によって残業を認めて残業手当を支給している会社があります。実際、上司の指示が得られない場合もあるでしょうから、そういう場合には事後的に残業したことを上司に認めてもらうしか方法はありません。気がついたら15分超過していたという場合は上司に報告してタイムシートに時間を書くべきですが、上司が残業を認めないとした場合は残業手当は請求できないと考えていた方がよいかと思います。(大滝)

補足:非常に良い質問だと思います。答えは、正確に言えば、大滝先生の上記回答が模範です。このような場合は、「お願いされた仕事が時間内に終わらなくて、せめてキリのいいところまでやっても良いでしょうか」と確認しておくことが大切です。「それは明日やればいいですよ」という場合もあれば、「もし残れるならやってもらえるかしら」と言われることもあります。ケースバイケースですが、念のために確認をもらっておいたほうがよいでしょう。 もし集中しすぎて気がついたら勤務時間が過ぎてしまっていた!なんてときは、「集中してこのお仕事をしていたら定時を過ぎてしまったのですが残業をつけてもよろしいでしょうか」と確認を取りましょう。(オフィスタ総務部)

Q9.PCを使った会議の資料作成業務で就業したのですが、上司から「来月から資料作成だけではなく運営補助もお願いしたい」と頼まれてしまいました。デスクワークと聞いていたのですが、会議運営補助で外部での会議やお客様との接客という営業的な部分も増えるようなのですが、契約を変更しないといけませんか?(頼まれたお仕事は非常に興味があり是非やってみたいと思っています。)
A.「PCを使った会議の資料作成業務」ということですので、あなたの業務は、派遣元と派遣先の個別契約上、派遣法施行令第4条の5号業務(事務用機器操作)ということになっていると思います。派遣法上、個別契約やあなたに渡されている就業条件明示書に明示されている業務以外の業務(ご質問の会議運営補助、営業補助)を行うことはできないことになっています。派遣元と派遣先の契約違反、派遣元とあなたの労働条件違反ということもありますが、一番いけないのは、5号業務であれば派遣期間の受入期間の制限がありませんが、会議の運営補助や営業補助の業務(自由化業務)は原則として1年しか派遣できないことになっているからです。どうしてもやってみたいということであれば、派遣元と派遣先の個別契約書、あなたに渡された就業条件明示書の業務に会議の運営補助、営業補助を付け加えてもらい契約内容の改定をしてもらわなければなりません。その場合でも本来の5号業務の1割の範囲内でしかできないことになっていますので、ご注意下さい。

Q8.現在の職場がとても気に入っていますので、この先も長くこの職場ではたらきたいと思っていますが、派遣でのお仕事に期限の制限はあるのでしょうか。同じ派遣先に3年までしか居られないと聞いたことがあるのですが。
A.派遣期間には制限があります。原則1年ですが派遣先の過半数労働者等の意見を聴いて3年まで延長できます。「同じ派遣先に3年までしか居られない」と云われているのはそのことです。ただ、一般事務職やパソコン入力業務等のいわゆる派遣法施行令第4条の26の業務については、3年を超えて派遣を続けることができます。例えば介護等の職種はいわゆる26業務に当たりませんので、同じ派遣先には3年までしかいられないことになります。26業種であれば期限はありませんが、26業種以外のお仕事であれば期限は3年ということになります。

Q7.セクハラやパワハラという言葉はよく耳にしますが以外にもハラスメントの類はあるのでしょうか。ハラスメントの定義を教えてください。またその際の対処法はありますか?
A.ハラスメントとは、嫌がらせを意味します。ですから嫌がらせの範疇に入るものは、〜ハラスメントという言葉でよく使われます。セクハラとかパワハラとか以外には例えば、酒を無理やり飲まされる受飲強制を意味するアルコールハラスメントや、禁煙による迷惑行為をするスモークハラスメントなど色々あります。ハラスメントの対処法については、ハラスメントの種類によって異なります。セクハラとかパワハラが、職場で行なわれた場合には、派遣法では苦情処理機関として派遣先には派遣先責任者、派遣会社には派遣元責任者がいますので、ハラスメントがあった場合にはできるだけ早い段階に会社の担当者に相談をすることが大切です。
Q6.PC入力業務というお仕事と聞いていたのですが実際はコピー取りやお茶出しといった庶務業務が多々あります。契約外のお仕事としてお断りしても良いのでしょうか?
A.PC入力業務は、いわゆる26業務といわれているもので「受け入れ期間の制限がない業務」です。従ってコピー取りやお茶出しの庶務業務はいわゆる自由化業務で、とくに個別契約書、就業条件明示書で規定していないかぎり派遣先で命令されても、契約外として断っても問題ありません。庶務の業務がPC入力業務の1割を超えれば、26業務として扱われず、1年を超えた段階で、派遣先で派遣先の直接雇用申込み義務が発生することになり、派遣先にも派遣元にも重大な影響がでてきますので契約外の仕事を命じられたときは、契約書に記載の申立者へ相談してみるのがよいでしょう。
Q5.私用で出勤が1時間遅れてしまいました。代わりに定時より1時間遅くまで仕事をした場合、残業申請はできるのでしょうか?
A.私用で1時間遅れた場合、会社の労務管理上、「始業時刻に遅れた遅刻」という事実は残ってしまいます。従って、その代わりに定時より1時間遅くまで仕事をするという残業申請を請求することはできません。但し、会社が当日だけ、始業時刻、終業時刻を1時間ずらすという措置を認めた場合は別です。その場合は、遅刻という事実も残業という問題も発生しません。
Q4.派遣でも社会保険に入れますか?家族を扶養に入れることはできますか?
A.派遣で仕事を始めても、雇用期間が2カ月以上であり、週の労働時間が概ね30時間以上(正社員の4分の3以上)であれば社会保険に加入できます。社会保険に加入して被保険者の資格を得たならば、家族(家族の年収が130万円未満であることが必要です。)も扶養に入ることができます。

Q3.有給休暇っていつから何日もらえるの?つかい方の決まりってあるの?
A.年次有給休暇は、「6ヶ月間継続して働き」、「全労働日の8割以上出勤」したことの2つの要件を満たすことによって発生します。6ヶ月の有給休暇発生後1年を経過後した場合には10日の有給休暇の日数に、1日(加算後11日)、2年を経過した場合は2日(加算後12日)、3年を経過した場合には4日(加算後14日)、4年を経過した場合には6日(加算後16日)、5年を経過した場合には8日(加算後18日)、6年を経過した場合には10日(加算後20日)の有給休暇がそれぞれ加算されていきます。有給休暇の使い方には制限がありません。有給休暇を請求するときは、少なくても有給休暇取得日の少なくても3日ぐらい前に申し出るべきでしょう。

2 へのリンクQ2..派遣でも出産休暇、育児休暇は取れますか?
A.派遣労働者であっても、労働基準法、育児休業法が適用されます。労働基準法では、出産日以前42日出産日後56日について、労働が禁止されています。この間は無給になりますが、健康保険から出産育児一時金として35万円出産手当金として1日につき賃金の6割が支給されます。育児休暇については、休暇をとる会社について1年以上勤務しており、かつ、子が満1歳になるまで雇用期間がある場合には、子が1歳になるまで育児休業を取ることができます。この場合も無給ですが雇用保険から育児休業基本給付金として賃金の3割が雇用保険から支給されます。
Q1.交通費は課税されますか?
A.交通費は原則税金はかかりません。しかし交通費がお給料に含まれしまうと全部がお給料とみなされて、税金がかかってしまいます。

                               
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